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速報・現地リポート

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全日本選手権大会

 1月8日、全日本選手権の開幕に先立ち、ミキハウスは所属する9選手が1ポイント取るごとに途上国の子どもたちへ10本のBCGワクチンを送る「1ポイント10ワクチンキャンペーン」を展開することを発表。所属選手の中で最年少の平野美宇も、会見で「1ポイント10ワクチンキャンペーンをやっているから、1本でも多く取りたい」と抱負を語った。すでにプロ野球の和田毅投手(ソフトバンクホークス)らも同様のキャンペーンにより、子どもたちの支援を行っている。この試み、卓球界にも一石を投じることになりそうだ。

下写真左は昨年の全日本カデット14歳以下で優勝した松平志穂(ミキハウスJSC)、右は平野美宇(ミキハウスJSC山梨)
●混合ダブルス2回戦
松平健/石川(青森山田高/ミキハウスJSC) 4、9、8 藤本/石井(木更津クラブ/木更津総合高)

 混合ダブルス2回戦、松平健/石川が全日本の舞台に登場。全日本では初のペアリングで一躍優勝候補に名を連ね、初戦となる2回戦もストレート勝ちで3回戦進出を決めた。国際大会での経験も豊富なふたり、ともにまだ高校生ながら、緊張しているそぶりはほとんど見られない。昨年は女子ダブルスで一般の初タイトルを獲得した石川、今年は混合ダブルスでも初のタイトルを狙う。
●混合ダブルス1回戦
高田/吉國(尚志学園高/札幌大谷高) 5、5、12 古井/平野(芙蓉クラブ/ミキハウスJSC)

 美宇ちゃん、混合ダブルスは高校生ペアにラリー戦で押し切られ、1回戦敗退。ペアを組んだ左ペンドライブ型の古井(こい)選手は、1965年生まれの44歳というベテラン選手。専修大卒で、元全日学ベスト16の実力者だ。地元の体育館で練習しているのが縁でペアを組み、見事に全日本に出場。「正直、緊張しました。話題性もあるし、何とか1勝したかったけど、そこで勝ちを意識して固くなってしまった」と試合を振り返った。
 東京都心で初雪を観測した12日、寒さにも負けず青々とそり上げて大会に挑む坊主頭の選手たち。気合い満点のプレーは会場を大いに盛り上げている。

●ジュニア女子1回戦
平野(ミキハウスJSC山梨) 3-1 佐藤(小高工業高)
片桐(新潟産業大附高) 3-1 伊藤(豊田町卓球スポ少)

 小学3年生にして4種目フルエントリーの最年少記録を打ち立てた平野美宇が、ジュニア女子1回戦に登場。試合前からやや表情のかたい美宇ちゃん、1ゲーム目を逆転されて落とし、やや不安な立ち上がりとなったが、第2ゲームからは得意の快速バックハンドを連発し、左シェークドライブ型の佐藤の攻撃を封じた。ゲームカウント2-1とリードした第4ゲーム、8-4から8-7と挽回されたが、10-8とマッチポイントを握り、最後は美宇ちゃんのバックドライブに佐藤のフォアが空を切った。
 一方、同じ小学3年生の伊藤美誠は、第1ゲーム8-0と大量リードを奪ってさい先よく第1ゲームを先取。「ナイスボール、ヨー!ヨー!」の声を会場に響かせたが、徐々に相手の回転量に押され、惜しくも敗れた。
 ジュニア男子1回戦に登場した松田尚樹(エリートアカデミー)は、初戦からガッツあふれる戦いぶりを披露。しかし、対戦相手の澤畑(鶴岡東高)の気合いもスゴい。ド根性軍団・ツルトウの気合いで、松田にストレート勝ちを収めた。下写真右は澤畑のジャンプ!
 大会第1日目の1月12日、編集部から自転車なら10分くらいで着いてしまう東京体育館に、タクシーに分乗して乗り込んだ王国速報班。11時の試合開始と同時に、大天井にこだまする気合いと歓声が東京体育館に戻ってきた。今年も全日本の季節がやってきました。

 今日はジュニア男女1回戦と混合ダブルス1~3回戦が行われる。ジュニア女子の注目選手は、やはり今年小学3年生のふたり、平野美宇(ミキハウスJSC山梨)と伊藤美誠(豊田町卓球スポ少)。美宇ちゃんは4月生まれ、美誠ちゃんは10月生まれなので、今大会のジュニア最年少出場の称号は美誠ちゃんのものに。しかし、美宇ちゃんは昨年の小学2年生時に史上最年少でジュニアへの出場を果たしており、今大会では4種目フルエントリーの最年少記録を作っている。ただいま、報道席の隣で緊張の面持ちを見せる美宇ちゃんのそばにはお母さんの姿が。小さな靴の靴ひもを結び、緊張を和らげるための言葉をかけ続けている。そのふたりを遠巻きに何台ものテレビカメラが追いかける。

 混合ダブルスでは松平健太/石川佳純(青森山田高/ミキハウスJSC)、丹羽孝希/森薗美咲(青森山田中/青森山田高)といった注目ペアが登場する。開会式は午後5時から。今年も会場の模様を余すところなくお伝えします!
 全日本選手権が始まりました!
試験的にではありますが、twitter速報も行う予定です。
レギュラーの取材や速報の合間にやるので、
あまり頻繁にできないかもしれませんが。

もしよければ、ハシュタグ「#ajtt」を文中に入れていただければ、
皆さんと合同で中継or観戦という形になるかと思いますので、よろしくお願いします。
twitterのアカウントをお持ちでない方も、以下で閲覧できます。
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卓球王国アカウントは「@worldtt」
http://twitter.com/worldtt
 女子シングルスのスーパーシード32名の平均年齢は、奇しくも男子と同じ23.69歳。ベテラン勢が奮闘していた男子と、引退年齢が早い女子では男子のほうが平均年齢が高い傾向にあったが、男子で世代交替が進んだ結果だろう。女子のスーパーシードの最年長は小林(旧姓:西飯)美幸選手、最年少はエリートアカデミーの中学3年生・谷岡あゆか選手。祝・新成人の20歳は日本女子チームのホープ、石垣優香選手と若宮三紗子選手。おめでとうございます。

 女子スーパーシード32名の出身校(在学含む)を見てみると、四天王寺(大阪)が10名(酒井・伊藤・藤井寛・藤沼・福岡・坂本・樋浦・石川・藤井優・小西)、仙台育英(秀光中等教育/宮城)が7名(平野・大岡・渡辺・山梨・照井・石垣・狭間)でこの2校が二大勢力。続いて青森山田(青森/福原・森薗)と富田(岐阜/梅村・越崎)が2名ずつとなっている。
 しかし、男子でチャンピオンを含め上位を独占する青森山田に対し、女子の四天王寺は毎年のようにOGが決勝へ進出するものの、輩出したシングルスの全日本チャンピオンというと昭和50年度(1975年)優勝の大関行江選手までさかのぼらねばならない。名門校のプライドにかけて、そろそろ全日本チャンピオンを生み出したいところだ。

 また、プレースタイルに目を転じると、男子とは違った傾向が見えてくる。

シェーク両面裏ソフトドライブ型 …14名
シェーク異質攻撃型 …11名
シェークカット主戦型 …5名
ペン表ソフト速攻型 …2名

 男子では2名だけだった異質攻撃型が11名を数え、男子ではゼロだったカット主戦型も5名いる。異質攻撃型は前陣強打の小西杏選手や照井萌美選手、バック粒高攻守の福岡春菜選手、フォア表速攻の小林美幸選手と多士済々だ。一方、金沢咲希選手や岸田聡子選手(ともに日本生命)の引退により、ペンドライブ型はゼロになってしまった。ペン表ソフト速攻型は小野思保選手と福平暁選手の2名、福平選手の堅固でコースの厳しいショートは、対戦相手を大いに苦しめそうだ。

↓女子のスーパーシード32名の組み合わせ。クリックで拡大