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全日本選手権大会

 女子シングルス2回戦。四元奈生美(東京アート)は池田好美(青森山田高)に競り合いながらも敗れ、大会第3日目にして全日本の舞台から姿を消すことになった。昨年はこの2回戦で勝利しながら、アキレス腱の不全断裂により棄権を余儀なくされたが、今年も3回戦に進むことはできなかった。混合ダブルスで着用した「哀」のウェアが、運気の転機になってしまったのか…。
 下は四元の試合後の記者会見でのコメント。涙を浮かべながら全日本選手権を振り返った。

「ミックスは渡辺さんと組むのは今年が最後なので、優勝しようねと言ってました。負けてしまったけど、渡辺さんが私の考えに賛同してくれたことにすごく感謝しています。渡辺さんも私と組むのはすごく覚悟がいると思う。
 混合ダブルスで着た『哀』のウェアは涙がポトリと落ちて、それが渦を巻いていくようなイメージ」。そして今まさにその渦の中にいます。『哀』は言葉どおりのユニフォームになってしまいましたね…。ただ、その哀しみに打ち克ちたいと思います」

 今や全日本になくてはならない存在である四元。来年の全日本でも大いに話題を振りまき、卓球界を活性化してほしい。

下写真左:シングルスでも新しいウェアを着用
下写真右:記者会見では思わず涙が…
 女子シングルス2回戦。小学6年生の前田美優(高瀬クラブ)が、昨年の全日学選抜で準優勝した阿部(淑徳大)にゲームオールで競り勝った。ともに前陣でのピッチの速いバックハンドからフォア強打をたたき込むプレースタイルだが、前田はピッチで一歩もひけを取らず、真っ正面から速攻戦で寄り切った。昨年の一般シングルス4回戦進出にも驚いたが、天才少女はさらに進化していた!

★前田美優の試合後のコメント
「緊張したけど、とにかく挑戦者という気持ちを忘れずに戦いました。最初は正直『負けてもいい』って思ってた部分があったけど、2ゲーム目を取った時にいけるかなと思った。去年の成績を越えられるように、一試合一試合やりたい」

●女子シングルス2回戦
前田(高瀬クラブ) 3-2 阿部(淑徳大)
 男子シングルス2回戦。斎藤清(埼玉県教職員卓球連盟)が河合(京都産業大)を3-1で破り、通算99勝目をゲット!
 「故障で練習できない時期があって、逆に休めたのが良かった。体重は落としてきたし、今大会は体調も良い」と試合後に語った斎藤。若い河合を相手に、根性のフォアドライブ連打とバックのしのぎでラリー戦を展開し、経験の差を見せて競り合いを制した。どうしても全盛期のプレーと比較してしまいたくなるが、斎藤清はその時にできるベストのプレーをしている。今の斎藤清が常にベストなのだ。
 明日の対戦相手は北村(愛工大名電高)。会場の注目を一身に集めそうだ。

★試合後の会見
「今日の試合内容は1試合目のほうがよかった。2試合目は反省ですね。今日は勝てたことがうれしい。良い試合をしても、負けたら一勝になりませんから。明日100勝を達成して、来年101勝を狙いたい。体重は落としてきたし、故障で練習できなかったのが逆に休養になって、調子も良いです。グルーイングしなくて済むようになったのも、神経を使わなくていいですね。
 今日は生中2、3杯にしておきます(笑)」

●男子シングルス2回戦
斎藤(埼玉県教職員卓球連盟)  7、-7、8、9 河合(京都産業大)
 混合ダブルス4回戦。昨年に続く決勝進出を狙った渡辺/四元(シチズン/東京アート)は、荻原/荻原(JR北海道)に競り負け、惜しくもベスト8進出を逃した。渡辺/四元ペアが巧みなコース取りで終始優位に試合を進めたが、第4ゲームを19-17という大接戦の末に奪った荻原ペアが、最終ゲームは勢いに乗って勝利をものにした。夫婦で組んだ荻原ペアの粘り勝ちという試合だった。
 四元は「喜・怒・哀・楽」の4枚組ウェアの3枚目、「哀」のウェアで挑んだが、残念ながら哀しい結果に。しかし、激戦を戦い終え、ベンチではすがすがしい笑顔を見せた。

●混合ダブルス4回戦
荻原/荻原(JR北海道) -4、12、-8、17、6 渡辺/四元(シチズン/東京アート)
 Good Photographをチョイス!
 下写真左から平野友樹(野田学園高)、丹羽孝希(青森山田中)、そして天野優(明徳義塾高)です。男女シングルスは2回戦に突入。結果は速報でお伝えします!
●男子ダブルス4回戦の主な記録
岸川/水谷(明治大/スヴェンソン) 9、10、3 三原/竹谷(日産自動車)
大森/張(東京アート) 7、7、-11、8 大矢/松平(青森大)
上田/野邑(青森山田高) 8、8、-15、2 木方/坂本(協和発酵キリン)
高木和健/高木和卓(東京アート) 9、3、-9、-7、6 加山/川口(原田鋼業)
時吉/横山(グランプリ大阪) 13、9、8 町/丹羽(青森山田中)
倉嶋/田勢(協和発酵キリン) -12、5、9、11 松原/柳井(明豊高)

 3回戦で遊澤/韓に快勝し、強烈なインパクトを残した町/丹羽(青森山田中)。このまま勢いに乗っての上位進出も期待されたが、4回戦で全日本社会人優勝ペアの時吉/横山(グランプリ大阪)に敗れた。時吉、横山とも台上のフリック強打や流しフリックがうまく、ラリーの主導権を握った。
 女子ダブルス4回戦。ともに第6コートで行われた、注目の2ペアの試合。まず登場した平野/石川(ミキハウス/ミキハウスJSC)は、カットと攻撃の変則コンビである脇ノ谷/西沢(ニッタク&チームワッキー)と対戦。2ゲームを先取しながら、中盤石川に強打の打ちミスが続き、ゲームオールへともつれた試合は、最終ゲーム9-8で脇ノ谷ペアがリード。しかし、ここから平野/石川が強気で打ち切り、ゲームオール9本で辛くも5回戦進出を決めた。
 試合後の会見で「ダブルスはゲーム練習を中心にやり込んでいた。去年はベスト8で終わってしまったので、優勝を目指したい」と話した平野。石川も「平野さんと組んでいるし、優勝を目指して頑張ります」と抱負を語った。

 続けて行われた福原/照井(ANA/早稲田大)と狭間/石塚(十六銀行)の一戦は、ストレートで福原ペアの勝利。ダブルスの練習はほとんど積んでいないはずだが、ふたりのコンビネーションは予想以上に良かった。全日学優勝(狭間)と全日本ジュニア優勝(石塚)の実力派ペアに対しても、福原のレシーブのうまさと照井のパンチ力のある攻撃でストレート勝ちを収めた。

●女子ダブルス4回戦
平野/石川(ミキハウス/ミキハウスJSC) 9、6、-4、-8、9 脇ノ谷/西沢(ニッタク&チームワッキー)
福原/照井(ANA/早稲田大) 6、9、10 狭間/石塚(十六銀行)

下写真:薄氷を踏む勝利。しかし最後まで強気を貫いた平野/石川
 男子シングルス1回戦。全日本通算97勝の斎藤清(埼玉県教職員卓球連盟)がストレート勝ちで通算98勝目を挙げた!
 伝家の宝刀であるバックサービスが非常に良く効いた斎藤。第1ゲームからいきなり7-0とリードする上々の立ち上がり。先に攻められ、中陣に下げられるとさすがに苦しいが、サービス・レシーブで一気に勝負をつけた。対戦相手の五十嵐(リコー東北)も、思うようにいかないレシーブにベンチを振り向いて苦笑い。斎藤と対戦し、カメラに囲まれるプレッシャーは相当なものだったはずだ。
 斎藤清、次の対戦相手は上宮高出身の河野(京都産業大)だ。

●男子シングルス1回戦
斎藤(埼玉県教職員卓球連盟) 2、5、6 五十嵐(リコー東北)
●ジュニア女子4回戦
石川(ミキハウスJSC) 9、6、4 金江(横浜隼人高)
前田(高瀬ク) -8、10、10、11 飛永(中村学園女子高)
谷岡(エリートアカデミー) 6、9、6 亀石(徳地中)
北岡(土佐女子高) 5、9、8 池田(四天王寺高)
市川(名経大高蔵高) -12、8、6、10 吉國(札幌大谷高)
松澤(青森山田高) 5、5、8 中村(富田高)
鈴木(札幌大谷高) 9、8、6 富尾(奈良女子高)
岡崎(武蔵野高) 7、10、4 藤田(西京高)
酒井(四天王寺高)-9、8、9、6 松本(名豊中)
天野(明徳義塾高) 6、-8、6、-7、3 定国(就実高)
鈴木(エリートアカデミー) -9、7、6、-8、10 中尾(富田高)
松村(土佐女子高) -5、6、9、-5、12 内田(中村学園女子高)
佐藤(21ク) -7、9、6、14 三宅(就実高)
宋(青森山田中) -5、-7、3、8、10 俵(四天王寺高)
中川(明誠高) -7、9、4、9 高橋(ミキハウスJSC)
森園(青森山田高) 4、6、3 佐藤(卓伸ク)

●ジュニア男子3回戦の主な記録
上田(青森山田高) 5、5、4 藤田(作新学院高)
吉田(青森山田中) 6、7、6 石川(生駒高)
松下(城山ひのくにジュニア) 7、-12、6、4 吉村(野田学園中)
野邑(青森山田高) -8、9、2、7 飯野(湘南工大府高)
板倉(希望が丘高) 4、4、6 品川(徳島市立高)
松平(青森山田高) 3、4、8 厚谷(スネイルズ)
平野(野田学園高) -9、6、4、5 谷本(明徳義塾高)

 ジュニア女子でベスト16が決定。男女ともに大きな波乱はなく、順当な勝ち上がりを見せた。ジュニア女子に登場した宋恵佳(青森山田中/下写真)は、年上の俵(四天王寺高)と対戦。ゲームカウント0-2の劣勢から見事な逆転勝利を見せた。
 男子ジュニア3回戦に登場した松平健太。昨年は欠場した全日本、今年度の初戦はガッツあふれるカットマンの厚谷と対戦したが、問題なくストレートで勝利。
 ベンチには青森山田高コーチを務める偉関晴光さんが入った。全日本では松下、渋谷を絶妙のカット打ちで苦しめたが、どんな策を授けたのか。

●男子ジュニア3回戦
松平(青森山田) 3、4、8 厚谷(スネイルズ)