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全日本選手権大会

 第4ゲーム目、ゲームカウント2-1の6-4でリードしていた鈴木李茄(エリートアカデミー)だが、ここで決められずに最終ゲームへ突入。最終ゲームは受け身に回ってしまい、序盤から離され6-10とマッチポイントを握られた。しかし、全く動じる気配のない鈴木に対し、勝ちを意識したのか中尾(富田高)の動きが鈍くなり、鈴木の4連続ポイントで10-10に。ここでも鈴木は落ち着いたパフォーマンスを見せて、12-10で勝利。6-10からの大逆転勝ちで、5回戦進出、ベスト16入りを決めた!
 女子ジュニア4回戦。有望な中学生選手同士の対戦となった谷岡あゆか(エリートアカデミー)vs.亀石藍(徳地中)。
 世界ジュニアで3位に入り、「人のできないカットプレーをしたい」と語った谷岡。バックカットの精度が非常に高く、鋭い振り抜きで相手に強打を許さない。さらに驚いたのは、相手にループやストップに対する処理。並の選手ならばクロスへ安全に入れにいくところを、谷岡はカットやツッツキでコート全面に大きく揺さぶる。まさに攻めのカットなのだ。ゲームカウント2-0とリードした第3ゲームは、サービスからの3球目攻撃に前陣ブロック、フリックレシーブでノータッチエースとやりたい放題のプレー。ストレート勝ちでベスト16入りを決めた。
 もう少し体が大きくなってくれば、プレーのスケールはさらに大きくなりそう。女子日本代表には今カット主戦型の選手がいないが、この谷岡は将来日本代表に入ってくると見た。

●女子ジュニア4回戦
谷岡(エリートアカデミー) 3-0 亀石(徳地中)
 ダブルス3種目、ジュニア男女と進んできた全日本選手権。今日はいよいよ男女シングルス1~2回戦がスタートする。

 10:00スタートの男子ジュニア3回戦、女子ジュニア4回戦。男子ジュニアでは松平健太・上田仁(ともに青森山田高)、平野友樹(野田学園高)といったスーパーシードが登場。女子ジュニアでは、鈴木李茄・谷岡あゆかのエリートアカデミー勢に注目していきたい。このふたりは女子ダブルスでも4回戦に進んでいる。

 11:00スタートの男女シングルス1回戦。斎藤清(埼玉県教職員卓球連盟)が全日本通算98勝目をかけて、五十嵐(リコー東北)と対戦する。今大会で3勝を挙げれば伊藤和子に続く100勝達成だが、果たしてどうか。

 12:30からは男女ダブルス4回戦。注目の対戦カードは以下のとおりだ。男子ダブルスの町/丹羽と、全日本社会人複優勝の時吉/横山の一戦は見逃せない。
[男子ダブルス]
岸川/水谷(スヴェンソン/明治大)vs. 竹谷/三原(日産自動車)
上田/野邑(青森山田高) vs. 木方/坂本(協和発酵キリン)
大矢/松平(青森大) vs. 大森/張(東京アート)
町/丹羽(青森山田中) vs. 時吉/横山(グランプリ大阪)
[女子ダブルス]
福原/照井(ANA/早稲田大) vs. 狭間/石塚(十六銀行)
平野/石川(ミキハウス/ミキハウスJSC) vs. 脇ノ谷/西沢(ニッタク&チームワッキー)

 混合ダブルスは今日ベスト4が出揃う。水谷/福原(明治大/ANA)、渡辺/四元(シチズン/東京アート)は勝ち上がることができるか?

 本日も卓球王国の速報ページにご期待ください!
●ジュニア女子3回戦の主な記録
石川(ミキハウスJSC) 5、8、2 堀(華頂学園高)
前田(高瀬クラブ) -7、8、-7、6、4 大井(富田高)
谷岡(エリートアカデミー) 6、9、15 薮原(就実高)
北岡(土佐女子高) 4、-7、2、-9、4 檜山(太田第一高)
市川(名経大高蔵) 7、5、2 永尾(横浜隼人中)
岡崎(武蔵野高) 6、2、9 稲吉(桜丘中)
酒井(四天王寺高) 5、5、9 久木(遊学館高)
鈴木(エリートアカデミー) 4、3、-9、6 坂本(華頂女子高)
内田(中村学園女子高) 10、11、5 相原(就実中)
佐藤(21クラブ) 9、7、7 寺迫(星野クラブ)
高橋(ミキハウスJSC) 5、6、4 高橋(柏崎東中)
森薗(青森山田高) -10、7、8、3 三浦(富田高)
 混合ダブルス3回戦。「4枚の新作ウェアを用意してきた」という渡辺/四元ペアが、2枚目のウェアを披露。黒字に稲妻が走るデザインは、大きく開いたような肩口のデザインも個性的。4枚のウェアのテーマはそれぞれ「喜」「怒」「哀」「楽」ということで、この2枚目のウェアは「怒」をイメージしているのだ。
 しかし、苦戦の2回戦を切り抜けた渡辺ペアのプレーは至って冷静。第3ゲーム終盤で相手にネットインが連続し、1ゲームを落としても慌てる様子はない。四元が前陣でコースを突き、渡辺のカウンタースマッシュも要所で相手コートを駆け抜けた。
 ベスト16入りを決めた後の記者会見では「ウェアをあと2枚ちゃんとお披露目できるように頑張りたい」と四元。「ウェアはかわいいけど、自分で着た姿はまだ見てないです」とペアを組む渡辺がコメントすると、「絶対似合ってるから、家帰って見てみなよ~」と笑顔で応じた。

●混合ダブルス3回戦
渡辺/四元(シチズン/東京アート) 9、7、-6、8 安藤/原(愛知工業大)
●混合ダブルス3回戦
水谷/福原(明治大/ANA) 10、4、6 桑原/島田(筑波大/日立化成)

 水谷/福原は混合ダブルス3回戦でも、対戦ペアを寄せ付けず。水谷、福原ともストレートへのフォアフリックなどで相手を翻弄し、水谷での中陣からのしのぎも有効だった。要所では、福原の台上バック強打がコースを切って炸裂。コンビネーションは次第に向上しているようだ。

★試合後の記者会見
「練習の時はあまりかみあわなかったけど、初戦と3回戦、試合が進むにつれてかみ合ってきた。愛ちゃんは女子選手の中でもレシーブがうまいし、男子のサービスをうまくレシーブしてくれる。ミックスではすごく心強い(水谷)」
「自分が甘いボールになってしまっても、中陣でしのいだり、盛り返してくれるので、安心してプレーできます(福原)」

 記者会見にはジュニア女子2回戦を戦い終えた平野美宇ちゃんも登場。愛お姉ちゃんを前に満面の笑顔を見せた。「大きくなったら一緒にダブルス組んでくれますか?」という美宇ちゃんのオファーに愛ちゃんも笑顔。
 男子ダブルス3回戦。町/丹羽(青森山田中)という超・中学生級ペアが遊澤/韓(東京アート)を3-0のストレートで下した! 
 台上から両ハンドで積極的に打ちまくる町/丹羽に対し、遊澤/韓ペアは終始後手に回る試合内容。韓陽のモチベーションがどうにも低く、ほとんどフォアで攻める場面が見られない。スコアでは競りながらも、相手に全く勝機を与えないプレーぶりで町/丹羽が大金星。しかし、金星という言葉が不釣り合いなほど、彼らのプレーには強さがみなぎっている。
 また、女子ダブルスでも町/丹羽と同じく全日本カデット優勝ペアの鈴木/谷岡(エリートアカデミー)が、阿部/石川(淑徳大)にゲームオールで勝利。谷岡のカットに対する相手のドライブに全く臆することなく、前陣に立ちはだかってカウンターを打ち込む鈴木の予測能力の高さが光っていた。

●男子ダブルス3回戦
町/丹羽(青森山田中) 3-0 遊澤/韓(東京アート)
●女子ダブルス3回戦
鈴木/谷岡(エリートアカデミー) 3-2 阿部/石川(淑徳大)
 ジュニア女子に松平4兄弟の紅一点、末っ子の松平志穂(ミキハウスJSC)が出場。しゃがみ込みサービスと手首の柔らかさを生かしたバック強打は、兄の健太を彷彿とさせるものがある。しゃがみ込みサービスはややミスが目立つものの、相手のコートでバウンドすると沈むように失速する絶妙のハーフロング。相手は打てると思ってテイクバックを取るものの、台上でサービスが2バウンドするという場面も見られた。
 ジュニア女子1回戦では、マッチポイントの場面で回り込みからの強烈な3球目ドライブを決め、見事な勝ちっぷりを見せてくれた松平志穂。ベンチに入った大嶋雅盛監督の眼差しに油断の色はない。松平4兄弟の最終兵器としてまだまだ勝ち上がりそうだ。
 混合ダブルス2回戦、昨年準優勝の渡辺/四元(シチズン/東京アート)は、今年も新作ウェア第1弾を発表! 蓮の花をあしらったノースリーブのウェアで、全日本のコートに立った。試合は大塚/村山(明治大/大正大)ペアに大苦戦、四元のボールが村山に狙い打たれ、先に2-1とゲームをリードされる苦しい展開だったが、4ゲーム目からは四元が前についてコースを突く昨年までの必勝パターンが復活。なんとか大塚ペアを振り切った。
 昨年はウェアに「ちょっと恥ずかしかった」と思わず感想を漏らした渡辺、今年もちょっと恥ずかしそう…? でもスタイル抜群、爽やかでした。

●混合ダブルス2回戦
渡辺/四元(シチズン/東京アート) -3、7、-11、5、7 大塚/村山(明治大/大正大)
 混合ダブルス2回戦。卓球ファン注目のペア、水谷/福原が第20コートに姿を現した。4月の世界選手権横浜大会を視野に入れたペアリングだ。
 そしてやはりこのペアは強かった。水谷が柔らかいボールタッチからのストップ・フリックで相手をかく乱し、福原がブッツリ切れた下回転サービスでネットミスを誘う。水谷ペアはラリーでも引けはとらなかったが、何よりもサービス・レシーブに大きな差があった。2ゲームを連取した第3ゲームも出足で4-2とリードすると、6-2、8-4、10-4と確実にリードを広げ、最後は福原のネットインに、相手ペアの橋口のドライブが空を切って勝負あり。相手に5点以上与えない完勝で3回戦に駒を進めた。試合中に言葉を交わすことはほとんどないが、静かな闘志が感じられる戦いぶりだった。

 直前まで中国で長期合宿を張り、体つきもかなりシェイプアップされた福原。右ひざに黒いサポーターをしているのが気になったが、今大会は昨年までと目の色が違うようだ。

●混合ダブルス2回戦
水谷/福原(明治大/ANA) 2、4、4 橋口/大家(青木信用金庫)