「対戦したい」と丹羽が言っていた王皓との注目の一戦。
王皓(中国) -9、8、9、8、6 丹羽
序盤、丹羽の作戦は王皓の巻き込みサービスに対し、チキータではなく、フォアフリックで攻めること。
そこから優位な打ち合いの展開を作り、1ゲーム目を取った丹羽。
2ゲーム目も同じ作戦でゲームこそ落としたが、相手のエッジボールなどアンラッキーな場面が多かっただけに丹羽有利の風が吹いていた。
しかし3ゲーム目から王皓の作戦が変わり、ボールのスピードが上がる。特に裏面打法のカウンターがどんどん鋭くなり、丹羽のフォアから何度もノータッチを奪う。
先ほど有利と思ったのは何だったんだ?と思うくらいの王皓の強さと変身ぶりから中国選手のトップギアに入る瞬間を垣間見た気がした。
フォアフリックが効かなくなった丹羽は、チキータに変更するも、「あんなにすごいチキータ処理は見たことない」と試合後に丹羽が語ったほど、芸術的なカウンターで狙い打たれた。
中国では馬琳、王励勤などのベテランが引退する中、丹羽の11歳上、今年30歳を迎えたもうひとりのベテランはまだまだ負ける気はない。
これぞ王皓という試合だった。