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ITTFワールドツアー2013
グランドファイナル速報

● 男子シングルスU21決勝
ゴズィ(フランス) 7、-9、8、-8、6、12 フランチスカ(ドイツ)

近年、フランスのジュニアが強くなっている。
11年の世界ジュニアでは団体で3位、一時期の低迷から脱却しようと若手の強化に力を入れていたが、その台頭と言われていたゴズィがU21で頂点に立った。

昨年優勝のフランチスカを相手に、台上での多彩なレシーブでラリーの主導権を握った。
もともと中陣でのラリー能力は高かったが、前陣の速い攻めが加わることで、戦術の幅が広がっている。

6ゲーム目は10ー9でマッチポイントを握りながら、チキータのイージーミス。ジュースになったらサービスミスと、崩れそうになりながらも、その後に2度のスーパープレーで取り返した。

ゴズィがこれからのフランスを引っ張るだろう。
  • フォア前を逆チキータで打つなど多彩なゴズィ

  • 優勝した瞬間、両手を挙げ、歓喜に浸った

  • ベンチに入ったシーラと抱擁

● 女子シングルスU21決勝
リン・イエ(シンガポール) 9、9、-10、-8、6、6 呉穎嵐(香港)

準決勝でリン・イエと対戦した浜本由惟のコーチの偉関晴光氏は「あのパワーはすごい」と感嘆の声をもらしていた。
それほどまでリン・イエのボールは鋭く、重く、力に満ちていた。

第3ゲーム目、10-7とリンがリードしていたが、呉穎嵐のロビングを打ちミス。そこから逆転されてしまし、3、4ゲームを落とす。そこから歯車が狂ったと思われたが、なお攻めの姿勢を崩さず、両ハンドを打ち続けたリン。

時折見せる粗さも、爆発までの撒き餌のように感じる。そして、いざパズルが組み合わさった時のビッグバンは恐ろしい。

フォアの一発だけかと思えば、バックの連打、コース取りもすばらしい。

シンガポールの次代はリン・イエが中心となり、長く日本のライバルとなりそうだ。
  • 凄まじい踏ん張りと思い切り。これが女子の卓球なのか

  • 優勝してようやく笑顔を見せてくれた

● 男子ダブルス1回戦(ベスト8決定戦)
ガオ・ニン/李虎(シンガポール) 
   9、5、9、10 ヤン・ツー/詹健(シンガポール)
金珉鉐/徐賢徳(韓国) 3、9、8、9 ガルドス/ハベソーン(オーストリア)
江宏傑/黄聖盛(チャイニーズタイペイ) 
   10、-6、9、7、7 陳建安/荘智淵(チャイニーズタイペイ)
K.カールソン/M.カールソン(スウェーデン) 
   9、-7、11、5、4 リベンツォフ/パイコフ(ロシア)


出場枠が8つしかないため、いきなり準々決勝となるダブルス。
1回戦が終了し、ベスト4が決まった。

世界チャンピオンの陳建安/荘智淵がよもやの敗退となったが、ここはK.カールソン/M.カールソンに注目したい。
M.カールソンはヨーロッパでは異色のフォア表ソフトのシェーク攻撃で、フォアスマッシュカウンターは爽快そのもの。
ドライブのラリー中にひとりだけバチンという音とともに、閃光のような弾道をコートに叩き込む。

台上の攻めは遅いが、ラリーになれば強さを見せるふたり。
準決勝は何か一発やってくれそうな気がする。
  • 大きな体をフルに使う。右がM.カールソン

● 女子シングルス準々決勝
丁寧(中国) -10、6、-13、5、9、8 馮天薇(シンガポール)
李暁霞(中国) 5、5、2、7 朱雨玲(中国)
Vi.パブロビッチ(ベラルーシ) 4、8、5、7 趙岩(中国)
劉詩ウェン(中国) -7、7、3、4、2 田志希(韓国)

長くなる予感、いえそんなことはなかった。
Vi.パブロビッチが趙岩をストレートで下し、ベスト4へ進出した。

趙岩は強打で打ち込むタイプだけに、Vi.パブロビッチの粒高にどんどんはまってしまった。
強く打てば打つほど、回転のかかったボールが返ってくる。それは底なし沼のようで、趙岩を混乱させた。
つないでも、Vi.パブロビッチは強烈なドライブで狙ってくる。

趙岩はゲーム間、タイムアウトなど、時間を大幅に超過して審判に何度も注意されていたほど余裕がなく、いらついた表情を見せていた。

中国の若手の弱点はカットだ。それは日本にもいえることだが、これからはカット対策というよりは、カットマンの育成が大事になるだろう。
カットに弱い選手は相手チームに強いカットマンがいれば団体戦に使うことは難しくなる。

逆に強いカットマンがいれば、相手のオーダーを制限できるかもしれない。
  • 趙岩が持ち上げても、持ち上げても、決まらなかった

  • ストレートでの勝利にガッツポーズしたVi.パブロビッチ

U21の勝ち上がった顔ぶれを見ると、特に女子はパワータイプが強い。

呉穎嵐、梁夏銀、リン・イエ

いづれも前陣タイプながら、中陣に下がっても強烈なドライブを放ち、
3球目攻撃では一発のフォアハンドを持っている。
しかもバック対バックのラリーも強い。日本の男子高校生を見ているようなプレーだ。ヨーロッパや日本の女子はこのような男性化した女子の力強いドライブをブロックできない。
女子の世界でもバック対バックでつなぐピッチ打法だけでは厳しくなっている。


U21、ヨーロッパのメンバーを見ると
ラリーには強いが、決め球に乏しいP.ゾルヤ
決め球はあるが、バックのラリーにミスが多いポルカノバなど、
特徴よりも弱点が先に目に付いてしまう。

グループリーグ3連敗だった日本の松平志穂もしゃがみ込みサービスという特徴はあるが、サービス後はラリータイプで、一発の両ハンドドライブはまだまだ少ない。
これでは男性化した香港やシンガポールに勝てないのも道理だ。

しかし、松平は打てないわけではないのだ。打つ時は打つが、その頻度があまりに少なく、相手にプレッシャーとなっていないのだろう。
試合が進み、後半になると思い切りの良さが出てくるのだが、実力的に上の相手に序盤でリードされると打開できずに終わってしまうことが多いのだ。

松平は試合後、「最近は自分でもわかっているけど、序盤は守ってしまう。受けになってしまっています。実力不足なのに、うまいようにやろうとしてしまうんです。
爆発した時には良いんですが、最初から思い切りやったり、もっとミスをなくさないと強い人には勝てない。技術よりも。1ゲーム目からスタートダッシュするような精神力を身につけたい」と語った。

今のままでは勝てない、それは松平自身がわかっている。
自分を攻めのモードに入れること。
それが松平の受けの卓球を変えるきっかけになるかもしれない。
  • 世界の壁を感じた松平。ラリー卓球では勝てなくなっている

  • すでに今朝の飛行機で帰国した松平は、次は全日本に臨む

昨夜は22時半にホテルに到着。
またホテルのWifiが弱かったら・・・と考えてできるだけ会場で速報をアップしました。

会場を出たら外は真っ暗で、シャトルバスも終了。
「やばい!流しのタクシーなんて怖くて無理だ」と思って歩いていたら、
「私もオフィシャルホテルだから一緒に行こう」とマレーシアの卓球担当の方が連れて行ってくれました。

恥ずかしいことに、会場のまっすぐ目の前のホテルで、歩いて10分かからない直線上にありました。

さすがドバイの金持ちホテル。部屋でもWifiは快適です。

そして有名選手がごろごろそのへんにいるのも楽しいですね。
朝食は馬龍と同席でした。


1日くらいどこか夕飯を食べに行きたいところです。
  • オフィシャルホテルのムービンピック

  • なんと屋上にはプールがあります

  • 大会会場のアルナスルスポーツクラブ

  • 入り口では怖い人たちがかなり緩めのチェックをします

● 男子シングルスU21準決勝
フランチスカ(ドイツ) 4、6、5、13 森薗
ゴズィ(フランス) -7,5、6、3、7 チェンフォン(シンガポール)

続いて男子のU21準決勝
フランチスカとの対戦を熱望していた森薗だったが、力の差を見せつけられる形になってしまい、肩を落とした。

フランチスカはサービスが非常に多彩で、順回転の横と、YGサービスを巧に出し分けてくるため、森薗はチキータで狙いにいけず、苦しい展開となる。

フランチスカはロングサービスを多めに出して、森薗のチキータを潰しにかかった。点数が離れたら、後半も思い切ったロングサービスを出していた。
相手に大事にいくサービスを出させるためにも、森薗としては点数を離されずについていきたい。点数を離さないことで、後半の思い切ったロングサービスを封じたかった。
ショートサービスならば、森薗の武器であるチキータからの展開が生きる。その展開に持ち込めなかったのが敗因だろう。

「チャンスがなかった」と肩を落とす森薗。チキータを封じられ、ラリーでも勝てない相手の前にして、呆然と立ち尽くす。
新たな進化、武器が森薗に求められている。
  • バックストレートへのロングサービスに体勢を崩してしまった森薗

  • ふたりの身長差は頭ひとつ分。体格の差を埋める武器がほしい

● 女子シングルスU21準決勝
リン・イエ(シンガポール) 9、8、-5、13、ー8、4 浜本
呉穎嵐(香港) -8、5、-11、10、-9、ー8、10 梁夏銀(韓国)

朝10時から行われたU21の準決勝。
まずは女子の結果からお伝えしよう。

女子は浜本が出場したが、強打者のリン・イエに敗退。
男勝りの両ハンドドライブ、特にフォアドライブの威力は男子レベルの破壊力で、浜本のブロックを吹き飛ばした。

もともと粗い卓球のリン・イエだが、ツボにはまると手がつけられない。
浜本がコースを突いて打球点を落とさせても、それ以上に回転がかかったボールを打ち続けてくる。
リードした1・4ゲーム目を逆転で取られてしまい、浜本は自分のペースに持ち込めなかった。

ベンチに入った偉関コーチは「日本の女子にはないボールがくる。しかも連続で打ってくるので、厳しかった。日本女子だけの練習では、あのボールは止まらない。男子を相手に練習する必要があるだろう。とにかくパワーがすごかった。
近年、香港やシンガポールの女子ジュニア選手がパワータイプになってきている。中国の女子卓球男性化を受けて、パワーに重点を置いているのだろう。日本の中だけで勝っても、海外では男のような女子選手のボールを取らなければならない。対策をこれからしていこうと思う」と語った。



  • 豪快なスイングのリン・イエ。フォアドライブは強烈

  • チキータで流れを変えにいった浜本だが、リン・イエは崩れなかった

大会2日目の主な予定

10時〜(日本時間15時) U21男女シングルス準決勝
森薗政崇、浜本由惟出場

14時半〜(日本時間19時半)女子シングルス準々決勝
16時〜(日本時間21時)男子ダブルスベスト8決定戦
17時〜(日本時間22時)U21男女シングルス決勝戦
19時〜(日本時間24時)女子シングルス準決勝

本日はU21が決勝戦まで、
また男子ダブルスが1回戦(ベスト8決定戦)、
女子シングルスが準決勝まで行われる。

日本勢は森薗と浜本がU21での活躍が期待される。


女子シングルス準々決勝のカードは以下のとおり
丁寧(中国) vs 馮天薇(シンガポール)
朱雨玲(中国) vs 李暁霞(中国)
趙岩(中国) vs Vi.パブロビッチ(ベラルーシ)
劉詩ウェン(中国) vs 田志希(韓国)

中国のベスト4独占は確実か? と思われがちだが、ベテラン35歳のVi.パブロビッチの活躍に期待したい。
昨日は円熟のカットプレーで鄭怡静(チャイニーズタイペイ)に快勝。
本日の相手は中国選手の中では比較的カット打ちを苦手としている趙岩だ。
趙岩も昨日の試合でカットマンの徐孝元(韓国)とフルゲームの激戦を演じ、試合後は右腕が痛いような仕草をしていた。
趙岩に昨日の疲労がのしかかっている今なら、勝つ確率は充分にある。

どちらにせよ、この試合は長くなる予感がする。
  • どちらかといえば短距離タイプ。我慢勝負ができるか趙岩

  • 趙岩の強打を押さえて、長距離勝負に持ち込みたいVi.パブロビッチ

選手とベンチ

2014/01/10

むむむ、なんかそう見えるシリーズ。

写真左/許シンと秦志戟
なんか親子みたいですね。

写真右/王皓と樊振東
こちらは兄弟。髪型、体型などが似てる。

ええ、それだけです。
  • 言うことを聞かない不良息子に説教

  • 「兄ちゃん飲み過ぎだよー」(樊振東)