U21の勝ち上がった顔ぶれを見ると、特に女子はパワータイプが強い。
呉穎嵐、梁夏銀、リン・イエ
いづれも前陣タイプながら、中陣に下がっても強烈なドライブを放ち、
3球目攻撃では一発のフォアハンドを持っている。
しかもバック対バックのラリーも強い。日本の男子高校生を見ているようなプレーだ。ヨーロッパや日本の女子はこのような男性化した女子の力強いドライブをブロックできない。
女子の世界でもバック対バックでつなぐピッチ打法だけでは厳しくなっている。
U21、ヨーロッパのメンバーを見ると
ラリーには強いが、決め球に乏しいP.ゾルヤ
決め球はあるが、バックのラリーにミスが多いポルカノバなど、
特徴よりも弱点が先に目に付いてしまう。
グループリーグ3連敗だった日本の松平志穂もしゃがみ込みサービスという特徴はあるが、サービス後はラリータイプで、一発の両ハンドドライブはまだまだ少ない。
これでは男性化した香港やシンガポールに勝てないのも道理だ。
しかし、松平は打てないわけではないのだ。打つ時は打つが、その頻度があまりに少なく、相手にプレッシャーとなっていないのだろう。
試合が進み、後半になると思い切りの良さが出てくるのだが、実力的に上の相手に序盤でリードされると打開できずに終わってしまうことが多いのだ。
松平は試合後、「最近は自分でもわかっているけど、序盤は守ってしまう。受けになってしまっています。実力不足なのに、うまいようにやろうとしてしまうんです。
爆発した時には良いんですが、最初から思い切りやったり、もっとミスをなくさないと強い人には勝てない。技術よりも。1ゲーム目からスタートダッシュするような精神力を身につけたい」と語った。
今のままでは勝てない、それは松平自身がわかっている。
自分を攻めのモードに入れること。
それが松平の受けの卓球を変えるきっかけになるかもしれない。