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速報・現地リポート

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世界卓球ブダペスト大会

●男子ダブルス決勝
馬龍/王楚欽(中国) 3、−8、7、3、4 イオネスク/ロブレス(ルーマニア/スペイン)

 男子ダブルスでは誰もが予想しなかったヨーロッパの国際ペアが決勝に進んだ。スペインのロブレス(世界51位)とルーマニアのイオネスク(同39位)だ。もしこのペアが優勝すると、1991年のP.カールソン/フォン・シェーレ(スウェーデン)以来、28年ぶり、負けたとしても決勝に進んだのは2005年のボル/ズース(ドイツ)以来の、14年ぶりのことだ。

 このペアは昨年の中国オープンでは馬龍/許昕に勝っている。
 出足から中国ペースでゲームは進んでいく。昨日までのようにロブレス/イオネスクが攻めていく状況が少なく、守勢に回る展開が多かった。2ゲーム目をロブレス/イオネスクが奪うが、反撃はそこまで。ゲームカウント3−1の5ゲーム目も中国ペアが飛ばしていき、9−3と離し、最後はロブレスのバックハンドがオーバーミスとなり、11−4で馬龍/王楚欽が優勝を飾った。
「昨年、許昕と組んで負けている相手だったので、タフな試合になるとは予想していた。優勝できてうれしい」(馬龍)
  • 馬龍/王楚欽、今大会は安定した強さを披露した

  • 決勝では敗れたが、今大会を大いに盛り上げたイオネスク/ロブレス

  • 馬龍ガールズたちの声援は熱かった!

◎大会第7日目・4月27日のタイムテーブル

〈男子ダブルス決勝〉
●12:00~(日本時間19:00~) イオネスク/ロブレス(ルーマニア/スペイン) vs. 馬龍/王楚欽(中国)

〈女子シングルス決勝〉
●13:00~(日本時間20:00~) 劉詩ウェン(中国) vs. 陳夢(中国)

〈男子シングルス準決勝〉
●17:00~(日本時間24:00~) 梁靖崑(中国) vs. 馬龍(中国)
●18:00~(日本時間25:00~) 安宰賢(韓国) vs. ファルク(スウェーデン)

〈女子ダブルス準決勝〉
●19:00~(日本時間26:00~) 早田ひな/伊藤美誠 vs. 橋本帆乃香/佐藤瞳
●20:00~(日本時間27:00~) 陳夢/朱雨玲(中国) vs. 孫穎莎/王曼昱(中国)

 いよいよ大会も第7日目、タイムテーブルは上記のとおり。男子ダブルスと女子シングルスでチャンピオンが決定。男子シングルスと女子ダブルスは準決勝が進行し、いよいよ明日は男子シングルスと女子ダブルスの決勝、2試合を残すのみとなる。

 男子ダブルスでイオネスク/ロブレスの国際ペアは、中国ペアにどこまで迫れるか、あるいは最大の「ジャイアント・キリング」を完結させるのか。女子シングルス決勝では、過去2回世界選手権の決勝で涙を呑んできた劉詩ウェンと、初の決勝進出となった陳夢が相まみえる。劉詩ウェンについに勝利の女神が微笑むか?

 男子シングルス準決勝はやはり、安宰賢とファルクの対戦が興味深い。
 ファルクがワールドツアーで好調をキープしていたとはいえ、このふたりの準決勝進出を予想できた人は限りなくゼロに近いだろう。しかし、ここまでの勝ちっぷりは見事なもの。歳に似合わぬクレバーなプレーを見せる安宰賢と、驚異的にミスの少ないフォア表の速攻プレーを展開するファルクの大一番だ。梁靖崑と対戦する馬龍は、1961・63・65年大会優勝の荘則棟以来となる、3連覇に王手をかけたい。

 そして夜の女子ダブルス決勝では、早田/伊藤と橋本/佐藤が対戦。この大一番を制し、明日の大会最終日の最終試合、女子ダブルス決勝に名乗りを挙げるのはどちらのペアになるのか??
  • 悲運の天才、劉詩ウェンがついにタイトルをつかむのか

  • 圧倒的な強さの馬龍、3連覇は目前だ

  • 女子ダブルス準決勝に臨む早田/伊藤ペア

  • 橋本/佐藤ペアの作戦やいかに?

●男子ダブルス準決勝
馬龍/王楚欽(中国) 10、7、7、5 梁靖崑/林高遠(中国)
イオネスク/ロブレス(ルーマニア/スペイン) 6、−3、−10、7、7、−9、8 アポロニア/モンテイロ(ポルトガル)

大会第6日目の最終試合、男子ダブルス準決勝で会場は大騒ぎになった。国際ペアのイオネスク/ロブレスがポルトガルペアを破ってなんと決勝に進出。会場に陣取ったスペインとルーマニアの応援団は熱狂に包まれた。

イオネスク/ロブレスは、昨年のヨーロッパ選手権でサムソノフ(ベラルーシ)らを破って準優勝のイオネスクが、最後の勝負所で金属音を放つパワードライブを連発。ロブレスも台上の逆モーションのフリック、コースの読みにくいバックドライブなどでアシストした。世界ランキング39位(イオネスク)と51位(ロブレス)によるペア、しかもまだ結成して1年も経っていないというから驚かされる。

しかも勝ち方がまたドラマチックだった。6ゲーム目に3−0とリードしながら、ポルトガルペアに追いつかれて9−11。最終ゲームも2−4、3−7、4−8とリードを広げられた。しかし、6−8となったところで、ナーバスになったモンテイロがフォアのレシーブをイージーミス。6点連取で10−8とマッチポイントを握ったイオネスク/ロブレスが、最後もフォアのパワードライブを連打して決着をつけた。

決勝で対峙するのは馬龍/王楚欽。北京市チームの大先輩である馬龍が、王楚欽の「教育係」として正確なバックのブロック、フォアドライブでアシスト。王楚欽の思い切りの良いプレーを引き出している。中国ペアの優位は動かないが、実はイオネスク/ロブレスも昨年の中国オープンで馬龍/許シンをゲームオールジュースで破る大金星を挙げている。イオネスクは29歳、ロブレスは27歳。「シンデレラボーイ」というには少々歳がいっているが、簡単にやられることはないだろう。明日の男子ダブルス決勝が楽しみだ。
  • イオネスク/ロブレス、大逆転劇で決勝へ!

  • 百戦錬磨のポルトガルペアにも重圧がのしかかった

  • 歓喜のベンチ。一番左は元スペイン代表のカルネロス。思い出しました

  • 馬龍(右)/王楚欽、ストレート勝ちで決勝進出

●男子シングルス準々決勝
安宰賢(韓国) 10、−10、−7、3、5、−8、10  張禹珍(韓国)

 驚くべき勝利だった。世界ランキング10位の張禹珍(ジャン・ウジン)が、同157位の安宰賢(アン・ジェヒョン)に敗れ、19歳のメダリストが誕生した。

 1ゲーム目、出足では張がリードを奪うも、安が盛り返し、12−10で先取。張本に勝って上がってきた安の勢いはまだ続いているようだ。

 2ゲーム目、10−7と張がゲームポイント。10−8から安のカウンターバックハンドで10−9、次にフォアドライブを決め、10−10と追いつく安。しかし、ここで張は踏ん張り、12−10でゲームスコアをタイにした。

 3ゲーム目は流れは張に傾く。安の強打にミスが多くなり、11−7で張がゲーム連取。
 4ゲーム目、張は一気に引き離しにかかるが、安の両ハンドが張を襲う。11−3で一方的な展開で安が奪い返す。ゲームの行方は全く読めない展開だ。

 5ゲーム目、両者一歩も譲らず、フォアの打ち合い。3−3、5−5。ここから安が6本連取して、準決勝進出に王手を掛けた。
 6ゲーム目、張が流れを戻す。11−8で取り返し、最終ゲームへ。

 7ゲーム、3−3から6−4と安のリード。6−6と張が追いつく。8−8から安のサービスを張がドライブレシーブで9−8にしたあと、安が3球目ドライブをフォアクロスに決め、9−9。次はフォアの打ち合いで張がマッチポイントを奪い10−9とするが、フォア前を安が強いフリックで決め10−10。ここで安がバックへ強い下回転サービスをだし、サービスエース。最後はフォアクロスに強烈なドライブを決め、12−10で安がメダルを決めた。
 9−10からの安の強いレシーブが試合を決めた。
 韓流スターのような容姿の安宰賢は、会場の女性の視線を釘付けにした。
  • 安宰賢、恐るべし。9−10でのフォアフリックは心臓の強さを見せつけた

  • 先輩の張禹珍が健闘を讃えた

  • 張禹珍、最終ゲームにマッチポイントを握るも、勝利に届かず

●男子シングルス準々決勝
ファルク(スウェーデン)  8、−11、6、3、7 ゴーズィ(フランス)

 驚愕の強さ、フォア表ソフトのスマッシュとバックドライブを連発したファルクが、準決勝へ勝ち名乗り!

 1ゲーム目、6−8からファルクが5本連取し、11−8で先取。要所でファルクのスマッシュが炸裂した。2ゲーム目、ゴーズィのつなぎのボールを両ハンドで狙い打つファルク。ゴーズィは甘いボールを一気に仕留めることで得点を重ねる。10−8から追いつかれるゴーズィだが、13−11で何とか取り返した。ラリーではファルク、ドライブ速攻でゴーズィの展開となった。

 3ゲーム目、ラリーの主導権はファルクにあるようだ。なかなかゴーズィがファルクの表ソフトのボールに慣れない。フォアを嫌がってバックに回してもファルクの強烈なバックスマッシュを浴びてしまう。11−6でファルクが取り戻した。
 4ゲーム目、ファルクの当たりは止まらない。次々、スマッシュがゴーズィに突き刺さる。11−3でファルクが連取。
 5ゲーム目、ファルクにミスはない。ゴーズィはわずかな隙を見つけるしかないのだが、ファルクはその隙さえも見せない出来だ。6−3でファルクがリード。7−5でゴーズィのレシーブミスで8−5。8−7とゴーズィはジリジリと差を詰めるも、ここでファルクの会心のスマッシュで9−7。そして、11−7でファルクが勝利。スウェーデン勢では1999年大会のワルドナー(3位)以来、20年ぶりのメダルとなった。
 
 ゴーズィは最後までファルクの表ソフトの強打に慣れなかった。また、ファルクのスマッシュは強烈な威力はないのだが、安定性抜群の連打だった。またバックハンドもミスがなく、ドライブと強打のコンビネーションは素晴らしいものだった。
「4−1で勝つとは思わなかった。素晴らしい勝利だ。2ゲーム目を落としたが、そこからうまくゲームを変えることができた」(ファルク)
  • 軽打でチャンスを作り、強打を叩き込んだファルク

  • 回転のマエストロ(巨匠)、ゴーズィは表ソフトに苦しんだ

  • ベンチに入ったパーソンと喜びを分かち合った

 混合ダブルスの表彰後、会見に臨んだ許シン/劉詩ウェンと吉村真晴/石川佳純。吉村/石川に対して、外国のメディアからは、東京五輪に向けての抱負という気の早い質問も飛んだ。
 「もちろんふたりで出られたら最高ですし、出たいです。でも日本での選考も厳しいですしまずはお互い出場権を取れて出られたらいい。ただ、世界選手権で3大会決勝に出られたので、私たちは自信を持って強いペアだと言えると思います」(石川)。

「今日の試合、取れたゲームは自分たちがレシーブから先手を取ることができた。それがすごく良かった。悪かった時はレシーブから先手を取られてしまったので、そこはもっと練習していかないといけない」(石川)
「今日の試合では良いプレーもありましたし、先手を取られてからの展開での失点という課題も見つかった。今後、自分の守備についての技術力などは向上させないといけない。今後。東京五輪に向けてまた大会が始まるので、1大会1大会、1戦1戦大切に戦っていきたい」(吉村)

最後に司会者から日本ペアへ、「ブダペストはどうですか?」という質問。「まだ観光できてないので、明日以降、日本選手の応援が終わり次第ブダペストの地を観光して、堪能したいなと思います」。吉村が苦笑いを浮かべながら語った。日本男子はこれですべての選手がブダペスト大会での戦いを終えた。

優勝した許シン/劉詩ウェンは、劉詩ウェンが「混合ダブルスで初めて優勝できてうれしい。来年東京五輪があるので、このタイトルはとても重要なものだと思うし、もっと努力していきたい」とコメント。「コーチの馬琳と陳杞にもお礼を言いたい。特に馬琳は私たちのプレッシャーを軽くしてくれたし、たくさんのアドバイスをしてくれました」(劉詩ウェン)。
●混合ダブルス決勝
許シン/劉詩ウェン(中国) 5、8、−9、9、4 吉村真晴/石川佳純(中国)

 混合ダブルス決勝、2連覇を狙った吉村/石川ペアは中国ペアに敗れ、銀メダル。

 1、2ゲーム目を落とした日本ペアだが、3ゲーム目7−1とリード、石川が積極的に攻めたボールを許が打ちあぐむ展開。10−5から10−9と追い上げられたところで日本はタイムアウト。許がレシーブミスして11−9で日本が取る。

 4ゲーム目、1−4でスタート。2−6から4−6、そして6−10、8−10から吉村のチキータレシーブが決まり、9−10。次を許のボールがネットインして、それを石川がバックで強打してミス、9−11で惜しいゲームを落とした。

 5ゲーム目、出足で2−5とリードされ、チャンスをつかめず4−11で落とし、試合終了。日本ペアは銀メダルに終わった。許と劉の個々の強さが高いために、日本ペアのコンビネーションプレーだけでは対抗できない印象があった。中国の壁はやはり厚かった。
  • 吉村/石川、敗れたとはいえ決勝は見応えがあった

  • やはりこのペアは強かった、許シン/劉詩ウェン

  • 3大会連続の表彰台、おめでとう!

  • 東京五輪でもこのペアが中国代表となるか?

 準々決勝で梁靖崑にゲームオールで惜敗した丹羽孝希。試合後のミックスゾーンでは淡々と試合を振り返りながらも、開口一番「すごく悔しいですね」と語った。以下は丹羽のコメント。

 「3−3になった時にはぼくに流れが来ていた。でも、そこでメダルを意識してしまった。日本が40年間メダルを獲っていなかった、そのプレッシャーがかかってきた。それで0−5になってしまったけど、1−3からのゲームの時みたいに無心にプレーしていれば……。会場全体がぼくの味方になってくれたので、この中で1本でも長くプレーしたかったという思いから、粘り強くプレーできたと思う。

 今まで、団体とダブルスではメダルを獲っていたけど、シングルスでは40年間獲れていなかった。1−3から3−3になったところで、ぼく自身が動揺した。(7ゲーム目の)0−0から3本連続ブロックされて、あのブロック力はすごい。チームのみんなが応援してくれていて、チームジャパンとして40年ぶりのメダルを獲りたかった。

 楽しかったけど、最後は緊張した。この緊張感をまた味わいたいし、2年後にリベンジしたい。梁靖崑とははじめての対戦で、チャンスはあると思っていた。中国選手はメダルを獲り続けて、日本は獲れていない。その差が出てしまった。最終ゲームで相手のミスが減っていた。1ゲーム目、10−9から取れなかったのは惜しいけど、2ゲーム目は6−10から逆転できた。2ゲーム目を取れていなかったら0−4で負けていた。
 
 これからのワールドツアーも大事で、10大会くらい出ますけど、そこで上位に入り、(東京五輪の)シングルスの2枠に入りたい。中国選手とこういう接戦をしていけば必ずチャンスは来ると思う。今回、1−3から3−3にしたことは次につながります」(丹羽)
●男子シングルス準々決勝
馬龍(中国) 8、9、8、4 林高遠(中国)
梁靖崑(中国) 10、−10、8、4、−9、−7、5 丹羽孝希

……惜しい!
男子シングルス準々決勝、丹羽孝希は梁靖崑に3−4で敗れ、男子シングルス40年ぶりの日本勢のメダルはならなかった。日本男子のシングルスでの戦いが終わった。

1ゲーム目10−9とゲームポイントを握りながら、逆転を許した丹羽。梁靖崑のバックドライブは中国男子でも指折りの破壊力で、フォアドライブも重い。定期的にバックストレートのロングサービスを混ぜながら、サービスはミドルからフォア前に集めて、丹羽のチキータを両ハンドで狙う。

2ゲーム目は6−10のビハインドから、フォアのカウンタードライブを炸裂させて12−10と逆転で奪った丹羽。場内は「コーキ!コーキ!」の大合唱で、会場の雰囲気は確実に丹羽に味方していたが、ゲームカウント1−3と梁靖崑に王手をかけられる。

しかし、5ゲーム目の3−7と敗戦の瀬戸際まで追い込まれたところから、勝利を意識したか、梁靖崑のプレーが重くなる。梁靖崑のバックドライブに対し、トレードマークであるバックのブツ切り横下回転ショートを連発する丹羽。5ゲーム目の9−8では、右手に持ち替えたラケットでブロックし、再び左手でパワードライブを決めるスーパープレー。梁靖崑の焦りを見透かすように、3球目では強打よりも緩いドライブから入って次球を狙い、丹羽がついにゲームカウント3−3へ追いつく。

試合の流れは丹羽にあった。しかし、最終ゲームのラブオールで惜しいラリーを落としてから、あれよあれよという間に0−5でチェンジコート。梁靖崑もナーバスになっていたのだが、3−8からのネットインなどの不運もあった。最後の一本も丹羽5−10の場面で、梁靖崑のバックのカウンターがエッジをかすめて入り、終戦。限りなくメダルに近づきながら、丹羽孝希の世界卓球はベスト8で終わりを告げた。

男子シングルス準々決勝の第1試合、馬龍対林高遠は馬龍の圧勝。サウスポーながらバックハンド主体のプレーヤーである林高遠は、馬龍にとって怖さがなかった。林高遠のバック深くにツッツキを送ってフォアで狙い打ち、フォア前に小さく止めたストップからパワードライブで狙う馬龍。すべての要素において馬龍が上回り、林高遠は4ゲーム目終盤には戦意を喪失して、バックドライブのミスを連発した。
  • 最後まで高い集中力を見せた丹羽だが、わずかに及ばず

  • 梁靖崑の苦しさも、手に取るように伝わってきた

  • 敗戦後、ベンチでしばし動けず。しかし、今大会のプレーは素晴らしかった

●女子シングルス準決勝
劉詩ウェン(中国) −6、−9、5、5、0、2 丁寧(中国)
陳夢(中国) 5、7、5、8 王曼昱(中国)

女子シングルス準決勝、中国勢同士の対決を制したのは劉詩ウェンと陳夢!

劉詩ウェンは2ゲーム目を8−4、9−7のリードから丁寧に逆転され、「丁寧の一方的な展開か」と思われた。
しかし、「2ゲーム目をリードされて落としたから、3ゲーム目は大きく変えるのではなく、自分のプレーをしっかりやることに集中した」と試合後のインタビューで劉詩ウェンは語った。劉詩ウェンはミドルから出すサービスを丁寧のコート全面へ散らし、丁寧が両ハンドで回転をかけてきたボールは無理にカウンターせず、低くブロック。そして次球から両ハンドの速攻で狙う。かつては相手のブロックをオーバーミスさせていた丁寧のループドライブも、現在のプラスチックボールではそこまで強烈な回転はかからず。ひとたび劉詩ウェンに打球点で遅れを取ると、丁寧に盛り返す術はなく、ジリジリと後退してミスを重ねた。

「ここが勝負」と思われた5ゲーム目は、なんと劉詩ウェンが11−0で奪取。続く4ゲーム目も、丁寧の2−1のリードから劉詩ウェンが圧巻の10点連取で試合を決めた。丁寧の陰に隠れてきた鬱憤(うっぷん)をはらすような勝ちっぷりで、劉詩ウェンが3度目の決勝進出を決めた。

続く陳夢対王曼昱は、予想に反して陳夢がストレート勝ち。「難しい試合になることは予想していたけど、準備は十分していた。4−0で勝てるとは思わなかった」と試合後に語った。長いリーチを誇る王曼昱は基本的に「バックハンドプレーヤー」。バック対バックではショートスイングでも威力あるバックドライブが打てるが、フォアミドルやフォアサイドを切る厳しいボールに対しては、大きく振れないと威力が出せない。陳夢はレシーブから思い切って王曼昱のフォアを突き、フォアを意識させてからバックへコースを散らし、王曼昱に十分な体勢で攻撃させなかった。

女子シングルス決勝は、明日27日に行われる。ラストチャンスに懸ける劉詩ウェンか、準々決勝の壁を乗り越え、その実力を存分に見せつける陳夢か。どちらが勝っても初優勝だ。
  • 劉詩ウェン、強し。5・6ゲーム目で丁寧に2点しか与えず

  • 丁寧はボールの変更がプレースタイルに影響している

  • 陳夢、ついに決勝へ勝ち上がった

  • 王曼昱は得意のバックで十分に攻められなかった