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欧州リポート

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 ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)グループリーグ最終戦、グループCは首位だったニーダーオーストリア(オーストリア)がスティリルガルダ(ハンガリー)に敗れる波乱。しかも、陳衛星、シュラガー、ハベソーン(すべてオーストリア)とベストメンバーで臨んでいながらのストレート負けだった。しかし、ニーダーオーストリアは1位で予選突破が決定。準々決勝までにどのように立て直してくるだろうか。
 スティリルガルダが勝利したことで、松平健太(青森山田高)所属のフリッケンハオゼン・ヴュルツブルグ(ドイツ)は最終戦で敗れるとスティリルガルダと勝ち点が並び、予選突破が危ぶまれるところだったが、ブダペスト(ハンガリー)をストレートで下して、2位通過が決定。全日本後にドイツに戻った松平は3番で登場し、ナジー(ハンガリー)をゲームオール9本で撃破した。戦いの場をECLに求めてブダペストに移籍した大ベテランのパーソン(スウェーデン)は最初の2試合で4連勝するなど、通算6勝3敗と奮闘したが、チームは最下位に終わった。

グループリーグC最終順位
1.ニーダーオーストリア(4勝12敗/オーストリア)
2.フリッケンハオゼン・ヴュルツブルグ(4勝2敗/ドイツ)
3.スティリルガルダ(3勝3敗/イタリア)
4.ブダペスト(1勝5敗/ハンガリー)

 グループリーグDは新規参入のボゴリア(ポーランド)がなんと1位通過。最終戦ではルバロワ(フランス)に敗れたが、初戦ではいきなりカジャグラナダ(スペイン)にストレート勝ちするなど、グループDで旋風を巻き起こした。本戦でも台風の目となるのだろうか。カジャグラナダは2戦目以降で立て直し、ボゴリアと勝ち点で並んで2位通過を果たした。
 朱世赫(韓国)、エロワ、シーラ(以上フランス)と隙のないメンバーで挑んだルバロワ(フランス)は予選敗退。最終戦ではボゴリアに一矢報いたが、毎年ECLに参戦している強豪が予選で涙を呑んだ。

グループリーグD最終順位
1.ボゴリア(4勝2敗/ポーランド)
2.カジャグラナダ(4勝2敗/スペイン)
3.フルダ-マーバーツェル(2勝4敗/ドイツ)
4.サン・セバスチャン(1勝5敗/スペイン)
 去る1月30日、ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)グループリーグ最終戦が行われた。

 グループAは前節までにデュッセルドルフ(ドイツ)とエヌボン(フランス)のグループリーグ突破が決まっていた。デュッセルドルフはイル・チルコロ・ミラノ(イタリア)と対戦し、ストレート勝ち。グループリーグ5勝1敗で準々決勝に進出だ。
 そのデュッセルドルフに唯一土をつけたエヌボンは、ツインエースの柳承敏(韓国)とクレアンガ(ギリシャ)を下げ、ロスキレ(デンマーク)に0-3で敗れた。デンマーク初のECL参戦として注目を集めたロスキレだったが、2勝4敗で予選敗退。エースのメイスは6勝3敗と一人気を吐いた。

グループリーグA最終順位
1.デュッセルドルフ(5勝1敗/ドイツ)
2.エヌボン(4勝2敗/フランス)
3.ロスキレ(2勝4敗/デンマーク)
4.イル・チルコロ・ミラノ(1勝5敗/イタリア)

 グループリーグBも前節までで準々決勝進出の2チームが決定していた。その2チーム、シャルロワ(ベルギー)はアンジェ(フランス)を、オクセンハオゼン(ドイツ)はサン・セバスチャン(スペイン)をともにストレートで勝利。準々決勝へ向けて弾みをつけた。

グループリーグB最終順位
1.シャルロワ(5勝1敗/ベルギー)
2.オクセンハオゼン(5勝1敗/ドイツ)
3.アンジェ(1勝5敗/フランス)
4.サン・セバスチャン(1勝5敗/スペイン)
 2月7~8日、ドイツ・デュッセルドルフにてヨーロッパトップ12が行われ、男子はボル(ドイツ)、女子はリー・チェン(ポーランド)が優勝した。

 ボルは予選でクリサン(ルーマニア)、プリモラッツ(クロアチア)をストレートで下すと、準々決勝は陳衛星(オーストリア)を、準決勝はメイス(デンマーク)をそれぞれ4-1で下して決勝進出。決勝の相手は、準決勝でクレアンガ(ギリシャ)をこちらも4-1で破ったサムソノフ(ベラルーシ)だった。幾度となく最高峰の舞台で対決している二人。今回も接戦となったが、勝ったのはボル。06年以来、4度目の優勝を飾った。

●男子
優勝:ボル(ドイツ)
準優勝:サムソノフ(ベラルーシ)
3位:クレアンガ(ギリシャ)、メイス(デンマーク)

 女子は最近プロツアーでの成績も安定してきているリー・チェン(ポーランド)が初優勝。準決勝で呉佳多(ドイツ)をゲームオールで下して勢いに乗ると、決勝ではリー・ジエ(オランダ)を4-1で撃破。【12,-11,9,11,11】と、どのゲームも競り合いとなったが、見事な勝負強さを発揮。昨年は準優勝だっただけに、喜びもひとしおだろう。

●女子
優勝:リー・チェン(ポーランド)
準優勝:リー・ジエ(オランダ)
3位:リュウ・ジャ(オーストリア)、呉佳多(ドイツ)
 ヨーロッパユーストップ10が1月30日~2月1日まで、オランダ・ロッテルダムに行われた。同大会はジュニア男女シングルス、カデット男女シングルスの計4種目が行われ、ヨーロッパを代表する選手各10名が総当たり戦で覇権を争った。

 ジュニア男子は07年ヨーロッパユース選手権カデット準優勝、08年世界ジュニアベスト16のフランジスカ(ドイツ)が優勝。08年ヨーロッパユース選手権ジュニア団体優勝メンバーのリ・グエン(フランス)や06年ヨーロッパユース選手権カデット2冠のコバッチ(クロアチア)らを抑えての堂々の優勝だ。
 ジュニア女子はベラルーシの新星・ドゥブコバが優勝。今年のデンマークオープンではシニア選手に混じってシングルスベスト32、ダブルスベスト8に入っている。ベラルーシの女子といえば、パブロビッチ姉妹が有名だが、新たなスターの誕生の予感だ。

 カデット種目は男子はゴージー(フランス)、女子はスゾクス(ルーマニア)が優勝した。スゾクスは昨年のヨーロッパユース選手権カデットで、団体優勝を果たしたものの、シングルスと混合ダブルスでは惜しくも2位。今回は念願の個人タイトル獲得となった。

各種目の優勝記録は以下のとおり。

●ジュニア男子シングルス:フランジスカ(ドイツ)
●ジュニア女子シングルス:ドゥブコバ(ベラルーシ)
●カデット男子シングルス:ゴージー(フランス)
●カデット女子シングルス:スゾクス(ルーマニア)
 セルビア代表のヘッドコーチを10年間務めていたカリニッチがセルビア卓球協会の会長に選ばれたことがわかった。

 カリニッチは1983年世界選手権東京大会に旧ユーゴスラビア代表として出場し、シュルベクとのペアで男子ダブルス優勝。ヨーロッパ選手権でも82・84・94年に男子ダブルスで優勝(82・84年はシュルベク、94年はクレアンガとのペア)するなど、主にダブルスの名手として活躍。引退後はセルビア代表のヘッドコーチとして手腕をふるっていた。

 新しく会長に就任したカリニッチは「ヨーロッパリーグ、世界選手権、ユニバーシアードなどのビッグゲームへの参加をとおして、さらなる発展を目指す。しかし、財政援助の点においても簡単なことではない。」「セルビアではカラカセビッチやグルイッチなどのベテランがまだ現役だが、ヨーロッパ選手権ではペテやイェフトビッチが大きな可能性を見せた。しかし、彼らを派遣するのも大変だ」と、すでに危機感をもっている様子。また、「すべてのコーチをプロ化」「環境を整えて外国でプレーしている選手を戻したい」という構想も語った。

 往年の名選手カリニッチが、どのようにセルビアを導いていくのか注目だ。
 あけましておめでとうございます。まずは、昨年12月19日に行われたECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)男子グループリーグDからお伝えします。

 グループDは、今季から参入したボゴリア(ポーランド)が唯一の全勝で首位を独走していたが、ドイツのフルダ・マーバーツェルがついにストップをかけた。フルダ・マーバーツェルは1番でワルドナー(スウェーデン)が敗れたものの、王熹(中国)が2点、R.スベンソン(スウェーデン)が1点を奪い、3-1で勝利。ボゴリアの連勝を止めた。

 カジャグラナダ(スペイン)vs.ルバロワ(フランス)はカジャグラナダは、サムソノフ(ベラルーシ)、ガルドス(オーストリア)、何志文(スペイン)の布陣で、3-0の貫禄勝ち。ボゴリアに続いての2位をキープしており、最終戦のフルダ・マーバーツェル戦で勝てば文句なしの決勝トーナメント進出が決まる。

グループD
カジャグラナダ 3-0 ルバロワ
フルダ・マーバーツェル 3-1 ボゴリア
 12月19日、ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)男子グループリーグCが行われた。

 松平健太所属のフリッケンハオゼン・ヴュルツブルグ(ドイツ)は、ニーダー・オーストリア(オーストリア)と対戦。前節、トップで起用されてモンテイロ(ポルトガル)を破った松平は今回もトップで起用されて、シュラガー(オーストリア)と対戦した。出足良く2ゲームを先取したが、「8、7、-10、-12、-6」と、元世界チャンピオンの底力の前に惜しくも敗れてしまった。チームも0-3で敗れた。

 スティリルガルダ(イタリア)vs.ブダペスト(ハンガリー)はスティリルガルダが3-1で勝利。ブダペストはパーソン(スウェーデン)の1点のみ。これで決勝トーナメント進出は苦しくなった。

 グループCは、ニーダー・オーストリアが勝ち点9で現在トップ。1点差でフリッケンハオゼン・ヴュルツブルグが続き、さらに1点差でスティリルガルダが追う展開。ニーダー・オーストリアは最終戦でスティリルガルダに敗れても決勝トーナメント進出が決定。松平のフリッケンハオゼン・ヴュルツブルグは、最終戦でブダペストに勝利すれば、決勝トーナメント進出が決定する。

グループC
ニーダー・オーストリア 3-0 フリッケンハオゼン・ヴュルツブルグ
スティリルガルダ 3-1 ブダペスト

 12月20日、ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)グループリーグBが行われた。

 昨季準優勝のシャルロワ(ベルギー)はオクセンハオゼン(ドイツ)と対戦。シャルロワは前回の対戦ではストレートでオクセンハオゼンを破っており、その時と同じようにガチーナ(クロアチア)を2点起用する作戦に出たが、トップでアポローニャ(ポルトガル)に敗れ、2番・王健軍(中国)も荘智淵(タイペイ)に敗れた。3番はコルベル(チェコ)がクリサン(ルーマニア)を下したが、4番では王健軍がアポローニャに敗れて、シャルロワは今季初黒星を喫した。

 アンジェ(フランス)対サン・セバスチャン(スペイン)はサン・セバスチャンが3-1で勝利。日本でもおなじみとなったアチャンタ(インド)が2点を取る活躍などで、こちらは今季初白星を挙げた。

 グループBは、シャルロワとオクセンハオゼンが勝ち点9点で並び、グループリーグ突破が決まった。

グループB
オクセンハオゼン 3-1 シャルロワ
サン・セバスチャン 3-1 アンジェ

 12月19日、約1ヶ月ぶりにECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)グループリーグが行われた。

 ドイツのデュッセルドルフはロスキレ(デンマーク)と対戦。ボルとフレイタス(ポルトガル)を2点起用、オフチャロフ(ドイツ)を3番手に据えるという今季初めてのオーダーだったが、難なく3-0で勝利した。

 現在首位のエヌボン(フランス)はイル・チルコロ・ミラノ(イタリア)をホームに迎え、クレアンガ(ギリシャ)が馬文革(中国)に敗れ、3番ではワン・シン(中国)がトシッチ(クロアチア)に敗れて危ない場面を迎えたが、3-2で辛くも勝利。

 これでグループAはデュッセルドルフとエヌボンが勝ち点9、ロスキレとイル・チルコロ・ミラノが勝ち点6となった。残り2戦で上位が2連敗すると勝ち点11だが、下位チームが2連勝しても勝ち点は10までしか届かないため、デュッセルドルフとエヌボンのグループリーグ突破が決まった。

グループA
デュッセルドルフ 3-0 ロスキレ
エヌボン 3-2 イル・チルコロ・ミラノ
 12月20日、ドイツ・ブンデスリーガ女子1部に梅村礼(文化シヤッター)が出場。5勝3敗で並んでいるビューゼンバッハとの大事な一戦を迎えた。
 梅村は、3番シングルスではシャン・シャオナ(シンガポール)に3-0で勝ち、今季単10勝目をマーク。しかし、5番ダブルスでは見せ場なく敗れ、チームは2-3で敗戦した。

梅村礼(ホルスターハオゼン)
vs.ビューゼンバッハ
○梅村 11、11、6 シャン・シャオナ
 梅村/フローン -5、-2、-4 シャール/ジルベライゼン○
通算:単10勝2敗、複2敗