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欧州リポート

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 女子に続き、男子ヨーロッパチャンピオンズリーグ(ECL)が12月11日より、ドイツ・デュッセルドルフでスタート。新型コロナウイルスの影響により、例年ならば半年ほどの期間をかけてホーム&アウェイで行われる試合を、一都市で集中的に開催する。現在、グループリーグの全試合が終了。準々決勝に進む8チームが決定した。

【2020-2021 男子ヨーロッパチャンピオンズリーグ】
※5ゲーム目は6ポイント先取
●グループA
最終順位:①オレンブルク(ロシア:3勝0敗)②ボゴリア(ポーランド:2勝1敗)③ミュールハウゼン(ドイツ:1勝2敗)④レカ・エニア(スペイン:0勝3敗)
★1・2位の対戦
〈オレンブルク 3-1 ボゴリア〉
 サムソノフ -6、-4、6、9、1-6 バドフスキー○
○フレイタス -9、5、6、10 シルチェク
○リヴェンツォフ -10、6、-9、7、6-4 レジンスキー
○フレイタス 12、6、7 バドフスキー

●グループB
最終順位:①UMMC(ロシア:3勝0敗)②スポルティング(ポルトガル:1勝1敗)③オストラヴァ(チェコ:0勝2敗)
★1・2位の対戦
〈UMMC 3-1 スポルティング〉
○グルーツ -6、-9、6、8、6-5 カルバリョ
○ピッチフォード 11、-7、8、-5、6-1 モンテイロ
 プツァル -6、-10、8、7、1-6 アビオドゥン○
○ピッチフォード 2、6、-10、4 カルバリョ

●グループC
最終順位:①ザールブリュッケン(ドイツ:3勝0敗)②ロスキレ(デンマーク:2勝1敗)③ポントワーズ(フランス:1勝2敗)④ウォルターヴェルス(オーストリア:0勝3敗)
★1・2位の対戦
〈ザールブリュッケン 3-0 ロスキレ〉
○尚坤 2、10、-4、7 ルンクィスト
○フランチスカ 10、-8、4、8 メイス
○ヨルジッチ 4、7、7 ベンツェン

●グループD
最終順位:①ボルシア・デュッセルドルフ(ドイツ:3勝0敗)②エンヌボン(フランス:2勝1敗)③ジャルドヴォ(ポーランド:1勝2敗)④タヴェルゾ(オランダ:0勝3敗)
★1・2位の対戦
〈ボルシア・デュッセルドルフ 3-0 エンヌボン〉
○K.カールソン 9、-10、8、-11、6-2 リンド
○ボル -7、9、12、5 ニュイティンク
○シェルベリ -6、7、1、-8、6-5 O.アサール

◆準々決勝対戦カード
・UMMC vs. ボゴリア
・オレンブルク vs. ロスキレ
・ボルシア・デュッセルドルフ vs. スポルティング
・ザールブリュッケン vs. エンヌボン


 昨シーズン、準決勝に進出したオレンブルク、UMMC、ザールブリュッケン、ボルシア・デュッセルドルフは各グループを1位通過。今大会でも、この4チームが優勝争いをリードする。
 グループCはベテラン軍団のロスキレが過去2度のECL優勝を誇るポントワーズを3-2で破って2位で準々決勝へ。ロスキレは相手エースのフロール(フランス)に2点を奪われたが、5番で39歳のメイス(デンマーク)が元ヨーロッパ選手権2位のバウム(ドイツ)をフルゲームで下した。ロスキレは42歳のルンクイスト(スウェーデン)、そして52歳(!)のベンツェン(デンマーク)という布陣で臨んでいるが、強敵・オレンブルクにどう挑むか。
 グループDのエンヌボンとジャルドヴォの試合も白熱。ディヤス(ポーランド)、ガチーナ(クロアチア)が新たに加わり、ECL上位進出を目指したジャルドヴォだったが2-3で敗れて涙を飲んだ。
  • ポントワーズ戦のラストで勝利したメイス(写真は2019年世界選手権)

 オーストリア・リンツで集中開催された2020-2021女子ヨーロッパチャンピオンズリーグ(ECL)が終了。地元オーストリアのリンツ・フロシュベルクを下し、ベルリン・イーストサイドが頂点に立った。

【2020-2021 女子ヨーロッパチャンピオンズリーグ】
◆準決勝進出プレーオフ
最終順位:①メス(フランス/2勝0敗)②ホドーニン(チェコ/1勝1敗)③カルタヘナ(スペイン/0勝2敗)→メスが準決勝進出
★1・2位の対戦
〈メス 3-2 ホドーニン〉
 ディアコヌ -13、-12、-8 森さくら○
○モンテイロ-ドデアン 11、-9、6、8 ブラティコ
○呉佳多 5、12、-9、9 パルティカ
 モンテイロ-ドデアン 5、-9、10、-3、4-6 森さくら○
○ディアコヌ 7、-4、9、9 ブラティコ
※第5ゲームは6ポイント先取

◆準決勝
〈ベルリン・イーストサイド(ドイツ) 3-1 メス〉
 シャン・シャオナ 2、8、-10、-7、4-6 ディアコヌ○
○ミッテルハム 10、-3、-9、11、6-5 モンテイロ-ドデアン
○エーラント 7、-9、8、8 呉佳多
○シャン・シャオナ 6、3、7 モンテイロ-ドデアン

〈リンツ・フロシュベルク(オーストリア) 3-2 セントクエンティン(フランス)〉
○ポルカノバ -11、9、6、-9、6-4 ドラゴマン
 スッチ -8、-2、-8 ミハイロワ○
○リュウ・ジャ 15、8、-8、5 デヌッテ
 ポルカノバ -10、6、6、-7、1-6 ミハイロワ○
○ペソツカ 5、8、12 ドラゴマン

◆決勝
〈ベルリン・イーストサイド 3-2 リンツ・フロシュベルク〉
○シャン・シャオナ -6、-9、6、12、6-2 ペソツカ
 ミッテルハム -5、-9、-4 ポルカノバ○
○エーラント 6、8、8 スッチ
 シャン・シャオナ -2、-4、-4 リュウ・ジャ○
○ミッテルハム -4、6、9、-8、6-4 ペソツカ


 決勝戦は優勝候補同士の対戦にふさわしい白熱した内容に。ベルリン・イーストサイドはシャン・シャオナ(ドイツ)がトップでフルゲームの試合を制して先制点。2番を落として追いつかれたが、ともに新加入の実力者同士の対戦となった3番で、エーラント(オランダ)がストレートでスッチ(ルーマニア)を下す殊勲の星をあげた。4番はリュウ・ジャにシャン・シャオナが屈したが、最後はミッテルハム(ドイツ)がフルゲームでペソツカ(ウクライナ)を振り切り、2016-2017シーズン以来4シーズンぶり、通算5度目のECL女王の座についた。

 地元で8シーズンぶりの優勝を目指したリンツ・フロシュベルクはわずかに及ばず。オーダーに4人の選手が名を連ね、好調のペソツカを2点起用したが惜しくも2失点。新加入のスッチの調子が最後まで上がらなかったのも誤算だったか。今シーズンより古巣に復帰ちなった38歳のリュウ・ジャは決勝を含め4戦全勝の活躍を見せた。

 ホドーニンの一員として参戦の森さくら(日本生命)は準決勝進出をかけたプレーオフ2試合でともに2得点の大活躍も、チームは惜敗。森はリー・フェン(スウェーデン)、モンテイロ-ドデアン(ルーマニア)を下すなど7戦全勝で初のECLを戦い終えた。

 女子ECLに続き、12月11日からは男子ECLがスタート。こちらはドイツ・デュッセルドルフを舞台に試合が行われる。
  • ラストを締めたミッテルハム(写真は2019年ヨーロッパ競技大会)

  • 古巣に復帰のリュウ・ジャは健在ぶりをアピールした(写真は2018年女子ワールドカップ)

 ドイツ・ブンデスリーガは第10節3試合のほか、所属選手のITTF「RESTART」シリーズ出場や新型コロナウイルスの影響で延期となっていた数試合を開催。試合の結果は下記のとおり。

【2020-2021 ドイツ・ブンデスリーガ男子1部】
11月27日
◆第7節
〈ケーニヒスホーフェン 3-2 オクセンハウゼン〉
 ゼリコ -9、-12、-9 ゴーズィ○
○シュテガー 8、-10、3、8 クルジツキ
○オルト 9、-8、-4、8、8 ジャー
 シュテガー 10、-7、-4、9、-7 ゴーズィ○
○オルト/ゼリコ 9、4、-7、8 クルジツキ/ジャー

12月1日
◆第8節
〈ザールブリュッケン 3-0 グレンツァオ〉
○ヨルジッチ 5、4、9 プレテア
○尚坤 4、4、9 スゴウロポウロス
○ポランスキー -6、-8、7、7、7 R.デヴォス

12月4日
◆第8節
〈ブレーメン 3-2 グリュンヴェッターズバッハ〉
 アギーレ-9、4、7、7 王熹○
 ファルク -8、8、-15、9、-9 ラスムッセン○
○ゲラシメンコ 7、5、-4、8 チウ・ダン
○ファルク 8、-6、5、4 王熹
○アギーレ/スッチ -10、12、5、-7、9 チウ・ダン/ラスムッセン

◆第10節
〈フルダ・マーバーツェル 3-1 グレンツァオ〉
 ムン・ファンボー -6、-3、7、-5 スゴウロポウロス○
○アルナ 5、7、4 R.デヴォス
○フィルス -9、9、8、8 カラカセビッチ
○アルナ -9、9、-10、7、10 スゴウロポウロス

12月6日
◆第4節
〈バート・ホンブルク 3-2 グレンツァオ〉
○ツボイ -8、9、-9、4、7 プレテア
 シポシュ -7、-11、4、-4 スゴウロポウロス○
 カツマン -7、9、12、-10、-9 カラカセビッチ○
○ツボイ 9、-5、-8、9、7 スゴウロポウロス
○カツマン/グレブネフ 6、8、9 プレテア/カラカセビッチ

◆第10節
〈ザールブリュッケン 3-2 ブレーメン〉
○尚坤 6、2、7 ゲラシメンコ
 フランチスカ -6、-10、6、-7 ファルク○
○ヨルジッチ 3、3、4 アギーレ
 尚坤 -8、14、-8、-2 ファルク○
○フランチスカ/ポランスキー 13、4、11 アギーレ/スッチ

〈オクセンハウゼン 3-0 ベルクノイシュタッド〉
○ゴーズィ 10、7、10 ロブレス
○ジャー 9、9、6 ドゥダ
○カルデラノ 2、5、-6、9 ミノ


 今シーズンより1部に昇格したバート・ホンブルクは12月6日の試合で初勝利。若手主体のメンバー構成の中、ベテランのツボイ(ブラジル)が2得点と気を吐いた。一方、バート・ホンブルクに1部初勝利を献上したグレンツァオは開幕から10連敗。今シーズンも古豪は苦戦が続く。
 オクセンハウゼンのみ6試合を消化しただけだが、他のチームは全22試合のうち10、9試合を消化。現在の首位は8連勝と開幕ダッシュを決めたボルシア・デュッセルドルフで8勝1敗。2位には昨シーズン6位に終わったベルクノイシュタッドが6勝3敗で続いており、このままプレーオフ進出を目指したい。
 3位は昨シーズンのチャンピオン、ザールブリュッケンで6勝4敗。昨季はレギュラーシーズンを17勝4敗という成績だったが、今季は一時期連敗が続き、すでに4敗を喫した。4位のオクセンハウゼン(5勝1敗)は新型コロナウイルスの影響でなかなか試合が行えず、消化し切れていない試合が多いが、ゴーズィとカルデラノを軸に、若手も要所で勝ち星をあげている。
  • バート・ホンブルクに初勝利をもたらしたツボイ(写真はWTTマカオ)

 12月3日より、オーストリア・リンツで開催されている2020-2021女子ヨーロッパチャンピオンズリーグ(ECL)はグループリーグが終了。日本からは森さくら(日本生命)がチェコ・ホドーニンのメンバーとして出場した。
 例年、ECLはグループリーグ、プレーオフともにホーム&アウェイで6カ月から8カ月ほどをかけてチャンピオンを決定するが、今回は新型コロナウイルスの影響で男女ともに1都市に集い、短期間の集中開催で王者を決定することとなった。女子はオーストリアで12月8日まで、男子はドイツ・デュッセルドルフを舞台に12月11〜18日に試合が行われる。

【2020-2021女子ヨーロッパチャンピオンズリーグ】
●グループA
最終順位:①ベルリン・イーストサイド(ドイツ/3勝0敗)②カルタヘナ(スペイン/2勝1敗)③リール・メトロポール(フランス/1勝2敗)④ジュンカル(ポルトガル/0勝3敗)
★1・2位の対戦
〈ベルリン・イーストサイド 3-1 カルタヘナ〉
○シャン・シャオナ 3、3、3 シャオ・マリア
 エーラント -9、5、-4、-6 リー・フェン○
○ミッテルハム 5、5、8 エルデリー
○シャン・シャオナ 10、7、8 リー・フェン

●グループB
最終順位:①リンツ・フロシュベルク(オーストリア/3勝0敗)②メス(フランス/2勝1敗)③ブダオルシ(ハンガリー/1勝2敗)④ギルバウ・ヴィッグ(スペイン/0勝3敗)
★1・2位の対戦
〈リンツ・フロシュベルク 3-2 メス〉
○ポルカノバ -7、6、8、-6、6-5 モンテイロ-ドデアン
 ペソツカ 8、-7、-9、-9 ディアコヌ○
○リュウ・ジャ 5、4、-9、2 ハートブリッヒ
 ポルカノバ -8、2、-9、-9 ディアコヌ○
○ペソツカ -9、7、-6、6、6-1 モンテイロ-ドデアン
※最終ゲームはジュース無しの6ポイント先取

●グループC
最終順位:①セントクエンティン(フランス/2勝0敗)②ホドーニン(チェコ/1勝1敗)③カリンシアウィンド・フィラッハ(オーストリア/0勝2敗)
★1・2位の対戦
〈セントクエンティン 3-2 ホドーニン〉
○ミハイロワ 7、11、-7、8 パルティカ
 デヌッテ -7、-9、11、-8 森さくら○
○ドラゴマン 5、5、8 ブラティコ
 ミハイロワ -5、-9、-8 森さくら○
○デヌッテ 7、9、7 パルティカ

 各グループの1位は準決勝進出が決定。グループ2位となった3チームでプレーオフを行い、1位のチームが準決勝へのワイルドカードを手にする。森はグループリーグ3マッチに出場し全勝。今日行われるプレーオフで準決勝進出を目指す。

 集中開催にあたり、出場を見送ったチームも出たため、全11チームでの争いとなっている女子ECL。ハン・イン(ドイツ)、サマラ(ルーマニア)らを擁し、2018-2019シーズンで王者に輝き、今季も優勝候補だったタルノブジェク(ポーランド)も欠場となった。
 その中で優勝戦線をリードするのが過去4度の優勝を誇るベルリン・イーストサイドと、地元開催で2012-2013シーズン以来の優勝を目指すリンツ・フロシュベルク。ベルリン・イーストサイドはシャン・シャオナ(ドイツ)、エーラント(オランダ)、ミッテルハム(ドイツ)と世界ランキング50位以内の3人が揃い、どこからでも得点できる布陣。グループリーグではリール・メトロポールに3-2と苦戦したが、きっちりと1位通過を果たした。
 リンツ・フロシュベルクは今シーズン大型補強を図っており、スッチ(ルーマニア)、ペソツカ(ウクライナ)という欧州の実力者が加入。さらに、かつてチームに数々のタイトルをもたらしたレジェンド的存在のリュウ・ジャ(オーストリア)が復帰。自国、しかもホームタウンであるリンツでの開催とあり、久々の欧州制覇に向けてチームの士気も高まっている。
  • チェコ・ホドーニンの一員として出場の森(写真はTリーグでのプレー時)

  • シャン・シャオナもTリーグを戦い、ECLへと転戦(写真はTリーグでのプレー時)

 ドイツ・ブンデスリーガは第9節が終了。今節は全12チームが揃って11月28、29日に試合を消化した。

【2020-2021 ドイツ・ブンデスリーガ第9節】
〈フルダ・マーバーツェル 3-1 バート・ホンブルク〉
○フィルス 6、9、-9、-9、6 カツマン
 ムン・ファンボー -9、-10、-7 シポシュ○
○アルナ 8、5、9 グレブネフ
○フィルス -12、7、6、-7、5 シポシュ

〈ブレーメン 3-1 ノイ・ウルム〉
○ゲラシメンコ 6、-15、-7、5、8 シュトゥンパー
○アギーレ 14、6、-6、9 アポロニア
 スッチ -9、-10、-6 シドレンコ○
○ゲラシメンコ 7、-11、13、9 アポロニア

〈オクセンハウゼン 3-2 グリュンヴェッターズバッハ〉
 ゴーズィ 10、-9、-4、-8 チウ・ダン○
 ジャー -11、-6、7、-3 王熹○
○クルジツキ 4、-5、10、10 コズル
○ゴーズィ 5、9、-5、7 王熹
○クルジツキ/クビク 9、5、-8、7 チウ・ダン/ラスムッセン

〈ザールブリュッケン 3-0 ボルシア・デュッセルドルフ〉
○フランチスカ 8、9、8 ボル
○ヨルジッチ 9、7、-7、-6、11 シェルベリ
○尚坤 -6、-1、8、3、10 K.カールソン

〈ケー二ヒスホーフェン 3-0 グレンツァオ〉
○シュテガー -8、6、4、6 L.デヴォス
○ゼリコ 7、9、8 プレテア
○オルト 4、9、6 カラカセビッチ

〈ベルクノイシュタッド 3-2 ミュールハウゼン〉
○ドゥダ 11、-8、3、-8、8 メンゲル
 フェガール -11、11、-11、-7 Da.ハベソーン○
 ロブレス -10、-9、-8 イオネスク○
○ドゥダ 6、8、2 Da.ハベソーン
○ロブレス/フェガール 5、8、-7、7 イオネスク/ヤンカリク


 開幕から8連勝中だったボルシア・デュッセルドルフは今シーズン初黒星。昨シーズンのチャンピオン、ザールブリュッケンがストレートで勝利を収めた。今シーズンはスタートから好調だったノイ・ウルムは第6節で敗れてからこれで3連敗。エースのファルク(スウェーデン)が不在のブレーメンに対し、アポロニア(ポルトガル)が2失点を喫するなど精彩を欠いた。
 オクセンハウゼンはWTTに出場していたカルデラノ(ブラジル)を欠き、前半で2点を奪われたがクルジツキ、クビクというポーランドの若手コンビの活躍で逆転勝利。接戦を制したベルクノイシュタッドはこれで6勝2敗となり、ボルシア・デュッセルドルフに次ぐ2位に浮上した。
  • 今季無敗だったシェルベリを破ったヨルジッチ(写真は2020年男子ワールドカップ)

 10月に第1戦が開催された国際招待大会「スペイン・マスターズ」。第1戦に続き11月23~26日に第2戦が行われた。今回はサムソノフ(ベラルーシ)、フレイタス(ポルトガル)が参戦するなど、豪華な面々が集結。その中でグルーツ(デンマーク)が優勝を飾った。

【スペイン・マスターズ第2戦】
〈男子〉
●準々決勝
フレイタス(ポルトガル) 6、5、4、3 マチャド(スペイン)
ロブレス(スペイン) -6、9、-8、9、6、12、 ランドリエ(フランス)
グルーツ(デンマーク) -10、-13、10、7、11、-12、5 モンテイロ(ポルトガル)
サムソノフ(ベラルーシ) 9、3、5、7 キャバレロ(スペイン)

●準決勝
フレイタス -6、5、5、3、7 ロブレス
グルーツ 10、4、-5、5、-3、9 サムソノフ

●決勝
グルーツ 9、10、8、-6、9 フレイタス


 グルーツは準々決勝でモンテイロをフルゲームで撃破。準決勝ではサムソノフを下すと、決勝でも今大会トップシードのフレイタスとの左腕対決を制して優勝を手にした。新型コロナウイルス感染対策として、この大会はスペイン・マドリード中心部のRIUプラザ・エスパーニャホテル内に試合会場を設け、選手もホテルに宿泊し、大会が終了するまで外出を禁止。これを破った場合は即刻失格という規則を設けて大会を行った。12月には第3戦が同じくRIUプラザ・エスパーニャホテルにて開催される予定となっている。

※写真提供:RFETM
  • 強者揃いの戦いを制したグルーツ

  • トップシードのフレイタスは決勝で敗れた

  • 10月のザグレブオープン以来の試合となったサムソノフは3位

  • 地元の雄・ロブレスは優勝ならず

  • 第1戦開催時にはホテル屋上でこんなセレモニーも

 ドイツ・ブンデスリーガは昨週第8節の2試合を開催。残り4試合は12月上旬から中旬にかけて行われる。

【2020-2021 ドイツ・ブンデスリーガ第8節】
11月18日
〈ボルシア・デュッセルドルフ 3-0 ノイ・ウルム〉
○K.カールソン 5、4、7 郝帥
○ボル 7、-7、-8、6、6 ルベッソン
○シェルベリ 11、8、-8、-6、6 アポロニア

11月22日
〈ミュールハウゼン 3-1 ケーニヒスホーフェン〉
○Da.ハベソーン -8、10、11、9 シュテガー
 ヤンカリク 10、-9、-7、-7 ゼリコ○
○メンゲル 10、-10、-6、10、9 サリフ
○Da.ハベソーン 10、7、-9、2 ゼリコ


 首位のボルシア・デュッセルドルフと2位のノイ・ウルムは今シーズン初対戦。参入2シーズン目の今季、開幕から順調に勝利を重ねてきたノイ・ウルムだったが、この試合はボルシア・デュッセルドルフが貫禄のストレート勝ち。K.カールソン(スウェーデン)が郝帥(中国)に3-0で勝利すると、2、3番とフルゲームの試合をものにした。3番でアポロニア(ポルトガル)を下したシェルベリ(スウェーデン)はこれで今シーズン負け無しの10勝目となった。
 ミュールハウゼンは今シーズン4勝目。2得点の活躍を見せたDa.ハベソーン(オーストリア)は個人成績7勝2敗となり、5位につけている。
  • 今節も勝利のシェルベリ(写真は2019年世界選手権)

 11月15日にドイツ・ブンデスリーガ第7節の2試合を開催。第7節はすでに3試合を終えており、この日行われなかったオクセンハウゼンとケーニヒスホーフェンの試合は11月27日に予定されている。

【2020-2021 ドイツ・ブンデスリーガ第7節】
〈ベルクノイシュタッド 3-1 ノイ・ウルム〉
 ドゥダ 5、-8、-11、4、-7 郝帥○
○フェガール -4、8、6、-6、9 ルベッソン
○ロブレス 12、-14、7、11 アポロニア
○ドゥダ -11、11、7、8 ルベッソン

〈ミュールハウゼン 3-0 グレンツァオ〉
○メンゲル -8、4、8、6 スゴウロポウロス
○Da.ハベソーン 5、7、6 プレテア
○ヤンカリク 5、-5、7、9 デヴォス

 開幕から5連勝と好調のノイ・ウルムは、元中国代表の37歳・郝帥がブンデスリーガ初出場。昨シーズンからメンバー登録はされていたが、出場はなく、2シーズン目にしてようやくのデビューとなった。その郝帥はトップでドゥダ(ドイツ)にフルゲームで勝利。しかしノイ・ウルムはここまでの連勝を支えてきたルベッソン(フランス)とアポロニア(ポルトガル)が3失点を喫して今季初黒星となった。
 第7節もう1試合はミュールハウゼンが完勝。グレンツァオはこれで6戦全敗、勝利マッチ数も全体で4と、今シーズンも苦しい戦いが続いている。
  • 郝帥はデビュー戦で白星もチームは今季初黒星(写真は2017年全中国運動会)

 新型コロナウイルスの新規感染者数が再び増加し、一部業種に対するロックダウンに入ったドイツ。その中で昨日ブンデスリーガ第6節の3試合が行われた。ザールブリュッケンvs.ベルクノイシュタッド、グレンツァオvs.ブレーメンの試合は10月下旬に終了済みで、オクセンハウゼンvs.フルダ・マーバーツェルの試合は12月9日に行われる。

【2020-2021 ドイツ・ブンデスリーガ男子1部】
◆第6節
〈ノイ・ウルム 3-1 ミュールハウゼン〉
○ルベッソン -8、7、5、6 イオネスク
○シドレンコ -6、8、-6、9、8 メンゲル
 アポロニア -7、-6、-8 Da.ハベソーン○
○ルベッソン 8、9、-10、-7、2 メンゲル

〈ケーニヒスホーフェン 3-1 グリュンヴェッターズバッハ〉
○サリフ 11、10、-4、8 ラスムッセン
○オルト 8、-10、3、10 王熹
 ゼリコ -8、8、-2、-8 チウ・ダン○
○サリフ 8、-6、-5、10、9 王熹

〈ボルシア・デュッセルドルフ 3-0 バート・ホンブルク〉
○ボル -10、5、-3、4、4 グレブネフ
○シェルベリ -7、7、5、-8、6 シポシュ
○K.カールソン -8、4、9、10 カツマン


 首位を走るボルシア・デュッセルドルフは、この日も快勝で開幕から負け無しの7連勝。シェルベリ、K.カールソン(ともにスウェーデン)のコンディションがいまひとつとのことだったが、最後はきっちり締めてストレートで勝利を収めた。今季2部から昇格したバート・ホンブルクはグレブネフ(ロシア)、シポシュ(ルーマニア)がフルゲームまで粘ったが勝利には届かず。1部初勝利が遠く、これで0勝6敗となった。
 開幕から4連勝中のノイ・ウルムはルベッソン(フランス)が2得点の活躍、シドレンコ(ロシア)もメンゲル(ドイツ)をフルゲームで下してミュールハウゼンに勝利。連勝を5に伸ばし、現在2位につけている。昨シーズン、特例で1部への参入を認められたノイ・ウルム、2年目の今季は躍進のシーズンとなりそうだ。ケーニヒスホーフェンは今季2勝目。新加入のサリフ(フランス)が2得点でチームを引っ張った。グリュンヴェッターズバッハは今シーズン8戦全勝の活躍を見せていた王熹(ドイツ)がまさかの2敗を喫した。
  • メンゲルに競り勝ったシドレンコ(写真は2019年世界選手権)

 ヨーロッパ卓球連合は今シーズンのヨーロッパチャンピオンズリーグ(ECL)の日程と試合方式の再変更を発表。当初は例年どおり各国を転戦して行うホーム&アウェー方式での開催予定だったが、12月に1週間ほどの日程で1都市に各クラブが集まり、短期間での集中開催へと変更。新型コロナウイルス感染症対策として選手や関係者を分散させず、一定の間特定の場所に集合させて一種の閉鎖環境の中で試合を行う「バブル」での開催となった。男子はドイツ・デュッセルドルフで12月11〜18日、女子はオーストリア・リンツで12月2〜8日に試合が行われる。

 今季のECLは10月6日に開幕予定であったが、新型コロナウイルスの影響により延期が続いていた。また、今季から1stラウンドが設けられ、下位シードの8チームから、このラウンドで勝利した4チームがグループリーグへ進出。上位シードの8チームに1stラウンドを突破した4チームが加わり、4グループ各3チームずつでグループリーグを戦い、各グループの1位が準決勝へと進出する予定であった。
 しかし、集中開催となったことでこの方式も変更に。昨シーズンまでと同様に4グループ各4チームでグループリーグを争い、グループの上位2チームが準々決勝へと進み、トーナメントを争う方式での開催となる。

 昨シーズンのECLは新型コロナウイルス感染症の影響により、プレーオフ準決勝を前に大会は打ち切り。ヨーロッパでは再び感染者が増加している中での大会レギュレーション変更となったが、無事大会は開催されるのか注目が集まる。