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 NPO・Sport For Smileは「スポーツに“手の届かない”子どもたちにスマイルを〜」を趣旨にかかげ、子どもたちにスポーツを通して人とふれあう機会を与える「スポーツメンタリング」という活動を行っている団体。
 この度、同団体がチャリティイベント「有名卓球ライターと楽しむチャリティ卓球&ランチ懇親会」を開催。イベントへの参加者を募っている。

興味のある方はぜひご参加ください。

● 有名卓球ライターと楽しむチャリティ卓球&ランチ懇親会
日時:11月4日(土) 10:00〜14:30
懇親会会場:東京・新宿区(ラ・ボケリア) ※卓球会場は参加者に直接ご連絡します
ランチ懇親会では卓球ライター・高樹ミナさんのトークショーや抽選会もあり。
定員:チャリティ卓球35名、ランチ懇親会60名
申し込み締め切り:11月2日(木) 早割締め切り:10月20日(金)

 初回チャリティイベント記念として、参加者全員にSport For Smileのエコバック(非売品)をプレゼント。卓球の勝者への景品、および抽選会の景品として、伊藤美誠選手の直筆サイン入り特大ポスター、平野美宇選手のお母さま直筆サイン入り書籍、世界卓球2017ドイツ大会のメディアバッグなどもあります。

参加費等の詳細は以下のイベント情報ページをご確認ください↓
http://charitypingpong171104.peatix.com/view
 本日、10月16日(月)発売の競馬雑誌「週刊Gallop」に吉村真晴選手が登場する。

吉村選手が登場するのは、競馬好きな著名人が競馬について語る「競馬通の詩」というコーナー。名馬ディープインパクトと武豊騎手とのコンビに魅せられて競馬に興味を持ったという吉村選手が競馬について語っているゾ。競馬が趣味という吉村選手の新たな一面を要チェック!

週刊Gallop 10/22号(菊花賞特集号)
10月16日発売(一部17日発売)
一部書店、コンビニエンスストアなどのほか、
サンスポe-shop(http://www.sanspo-eshop.com/)、アマゾン(http://www.amazon.co.jp/)、
富士山マガジン(http://www.fujisan.co.jp/)で販売
 10月14日、19時からオクセンハウゼンのホームで行われたブンデスリーガ。迎え撃つ相手は現在3連勝と好調のブレーメン。
 普段は500人ほどのサポーターが入り、対戦相手がティモ・ボルがいるデュッセルドルフなど有名チームの時は1000人近くが詰めかけるオクセンハウゼンだが、この日はやや地味な選手(またまた失礼)のブレーメンが相手ということで、2〜300人とサポーターの数は少なかった。それでも、ブンデスリーガ独特の緊張感と楽しさの雰囲気が出るところはさずが卓球観戦が文化になっているドイツ。

 この日、21歳の誕生日を迎えた村松は3番に起用された。1番でエースのS.ゴーズィがO.アサールに敗れたオクセンハウゼンだが、2番でカルデラノが目の覚めるような両ハンドドライブでシュテガーを一蹴。1対1で村松にまわってきた。
 村松の相手はルーマニアのスッチ。前回の対決でスッチに勝っている村松だが、スッチはこの試合の前のブンデスリーガで、中国からの帰化選手のワン・シン、フィルスというカット選手2人を3ー0で下していて、乗りにのっている状態だ。
 「カットだけでは勝てないので積極的に攻撃を仕掛けた」という村松は、ラブオールから気合十分。得点をあげるたびに声を出し、ガッツポーズ。2ゲーム目にスッチのフォアドライブが火を吹いて嫌な流れになったが、村松は崩れなかった。
 「苦しかったけど絶対に負けるわけにはいかなかった。負けたら次で使ってもらえるかわからない。勝ってアピールすることで、試合に多く出られて、自分を高めることができる」と試合後の村松。
 ブンデスリーガでの村松のプレーを初めて見たが、闘志を表に出し、がむしゃらにボールを追う姿に心が打たれた。

 2対1でリードしたオクセンハウゼンは、4番でS.ゴーズィがシュテガーを倒し、ホームマッチでの面目を保った。勝利を決めたオクセンハウゼンの選手たちは、ベンチで村松を祝福。村松にとって21歳の誕生日は忘れることができない日になったのではないだろうか。
 若手が多く、選手同士の仲がいいオクセンハウゼン。国際大会ではライバルになる選手たちだが、ここドイツでは母国を離れ、ともに切瑳する仲間だ。

 なお、今野もぼくも村松選手が試合当日に誕生日だということは現地入りしてから知ったため、プレゼントを買っておらす……。「(プレゼントは)帰国して日本でも大丈夫ですので」と村松選手に言われました。
 プレゼントは……今野に任せます(笑) (中川)
  • 気合い十分の村松。カットあり、攻撃ありで会場を沸かせた。誕生日おめでとう!

  • びっくりするくらい強かったカルデラノ。彼のインタビューと技術撮影を行ったのでご期

  • 観客は少なかったけれどサポーターの応援が熱いのがブンデスリーガ

  • オクセンハウゼンのメンバー。若手の注目選手がそろっている

 10月13〜15日、福井・敦賀市総合運動公園体育館で行われた平成29年度全日本卓球選手権(団体の部)。男子は協和発酵キリン、女子は日立化成が優勝を飾った。

 分厚い選手層で確実に勝ち上がった協和発酵キリンは、準決勝でインターハイ王者の愛工大名電高に大苦戦。5試合すべてがゲームオールにもつれるという、全日本団体の歴史に残る一戦だった。

 協和はトップ平野が田中に対し、ゲームカウント2ー0から追いつかれ、最終ゲームも10ー8のマッチポイントから逆転負け。2番上田が木造、3番吉田が髙見をともにゲームオールで振り切ったが、2台進行のラスト5番で、愛工大名電の田中がまたも0ー2からの逆転勝ちで上田を破る。残る1台は、4番平野対木造。木造が最終ゲーム4ー10から10ー10へと驚異の追い上げを見せ、12ー11で一度はマッチポイントを握ったが、平野が14ー12で大激戦を制した。
 
 日鉄住金物流との対戦となった決勝では、トップ平野が藤村にゲームオールで競り勝ち、2番吉田も藤本にゲームオールで勝利。3番に回ったエース上田が、松下を苦しみながらも振り切り、3ー0で勝利を決めた。試合後の整列で、上田の目に涙が光っていた。

 女子優勝の日立化成は決勝の日本生命戦で、トップ森薗が0ー2のビハインドから前田に逆転勝ち。しゃがみ込みサービスとバックストレートのバックハンドでペースを変え、見事な勝利を収めた。そして2番で、今年加入の新人左腕・鈴木が冷静な攻守で森を封じる。

 3番は日立化成・馬克と日本生命・常晨晨の中国選手対決。馬はフォア前から狙う強力なチキータと、強烈なフォアのパワードライブで2ー0とリードし、3ゲーム目も7ー10から追いついて3回のマッチポイントを握るも及ばず。4ゲーム目も8ー10から追いついたが、10ー12で振り切られる。

 最終ゲームは馬が中盤で抜け出し、9ー5とリード。10ー7でマッチポイントを握り、ついに勝利。後半にもつれると勝負は分からなかったが、日立化成が3ー0で一気に勝利を決めた。全日本団体での優勝は、男子の協和発酵キリンと同じく2年ぶり4回目。

 全日本選手権(団体の部)の結果は、11月21日発売の卓球王国2018年1月号に掲載します。お楽しみに!

●男子の部
優勝:協和発酵キリン(2年ぶり4回目)
準優勝:日鉄住金物流
3位:愛工大名電高、東京アート
ベスト8:専修大、シチズン時計、リコー、ジュニアナショナルチーム

●女子の部
優勝:日立化成(2年ぶり4回目)
準優勝:日本生命
3位:アスモ、中国電力
ベスト8:早稲田大、サンリツ、ジュニアナショナルチーム、明徳義塾高
  • 男子優勝の協和発酵キリン

  • 女子優勝の日立化成

  • 準決勝での敗戦を乗り越え、決勝3番でチームの優勝を決めた上田

  • 決勝3番、難敵の常晨晨を下した馬克

  • ラリー戦での対応力は抜群、日鉄住金物流を決勝に導いた藤村

  • 準決勝トップで先制点、プレーに幅が出てきた前田

  • 王者・協和発酵キリンから2点を奪い、衝撃的な活躍を見せた愛工大名電の田中

 話題の映画『ミックス。』の新垣結衣さんと瑛太さんの2人が表紙を飾った12月号(10月21日発売)を終わらせて、10月13日に羽田空港からドイツのミュンヘン空港へ。本誌編集長の今野とともにヨーロッパ卓球の実情を探るべく、12日間の出張が始まっています。
 今回訪れる国は、ドイツ、ベルギー、イギリス(ロンドン)の3カ国。ドイツでは、欧州卓球を牽引するLMC(リープヘル・マスター・カレッジ)とブンデスリーガ1部の強豪オクセンハウゼンを取材。ベルギーでは男子ワールドカップ、ロンドンでは話題の卓球バー『バウンス』を取材予定。各地での様子をウェブで紹介していければと思っています。

 まずはドイツから。ミュンヘンから120キロほど離れたドイツ南部のオクセンハウゼンは、人口9千人と小さな村ながら、ブンデスリーガで3度の優勝を誇る名門チーム「オクセンハウゼン」があります。これまでブンデスリーガのチームには、デュッセルドルフ、グレンツァオ、フルダ、ゲナンに行っていますが、オクセンハウゼンはティモ・ボルの故郷・ゲナンに似た町並み。緑が多く、人や車が少ない、(いい意味で)のどかな村です。
 こんな小さな村(失礼)にヨーロッパを代表するようなビッグクラブがあるのかと感じてしまいますが、それは過去に取材した多くのブンデスリーガのチームも同じ。グレンツァオやフルダも小さな町ですが、町全体でひとつの卓球チームを支えています。
 マスターカレッジは、世界卓球のスポンサーなどでも有名はリープヘルというドイツの重機会社が支援し、その他に卓球メーカーなど大小の企業をスポンサードして成り立っています。S.ゴーズィ(フランス)、カルデラノ(ブラジル)、村松(東京アート)、ディアス(ポーランド)など主にオクセンハウゼンでプレーする選手が練習するマスターカレッジですが、ヨーロッパや日本からも若手を受けて入れて、フランス、クロアチア、ハンガリー、中国など多くのコーチが指導にあたっています。
 9台を並べる専用練習場、豊富なスタッフなど、マスターカレッジは若手選手の飛躍の場として注目されています。(中川)
  • 練習前のストレッチ。リラックスしながら行っていた

  • S.ゴーズィ(右)とカルデラノの練習。えげつないボールを打ち合っていました

  • CEOのクリスチャンとコーチのダニエル

  • オクセンハウゼンでプレーする村松もマスターカレッジで練習している

 2009年、オーストリアでヨーロッパ卓球再生を誓い鳴り物入りでスタートしたのが『シュラガー・アカデミー』。
 元世界チャンピオンのシュラガーの名前を冠し、自治体からの肝いりで豪華な設備と多彩なスタッフで、世界中からの卓球選手を受け入れつつも、ヨーロッパ卓球の強化のために立ち上がったプロジェクトだった。しかし、その後、財政的に立ちいかなくなり、閉鎖。器を大きくしすぎて、身の丈以上のものをやろうとした結果で、実務能力のある人がいなかった。
 
 時を同じくして、ドイツのオクセンハウゼンという小さな町で、シュラガー・アカデミーのカウンターアイデアとしてひとつのプロジェクトが動き出した。重機で有名な『リープヘル』をメインスポンサーにした『リープヘル・マスターカレッジ』(LMC)だ。
 シュラガー・アカデミーのように大きく風呂敷を広げずに、少数精鋭主義を貫き、世界中から有望な選手を集めてきた。

 現在、LMCのCEO(最高経営責任者)を務めるのがクリスチャン・ペジノビッチ氏だ。今年の1月にはLMCに所属する村松雄斗(東京アート)の試合の視察をかねて。全日本選手権の観戦にも訪れている。
「最初の3年間は少人数のスタッフでいろいろなことをこなしたのでとても大変だった」と彼は振り返る。現在は、選手20人がこのLMCで練習をして、ブンデスリーガの1部、2部リーグや、フランスリーグなどで選手はプレーする。
 LMCはクラブチームではなく、あくまでも「成功を夢見、心身ともに鍛える選手養成機関」なのだ。20人の選手に対して、7人のコーチ(そのうち2人はフィジカルコーチ)を抱え、事務スタッフは13人(そのうち社員は10人)。
 LMCは営利企業ではなく、卓球メーカーを含む複数の企業からのスポンサー料で運営されている。ヨーロッパ、アジア、ブラジルなどから選手が集まり、選手たちには練習だけでなく、生活する場を与え、言語教育(英語など)も施している。
 村松以外に、カルデラノ(ブラジル)、ゴーズィ(フランス)、ディアス(ポーランド)、ジェラルド(ポルトガル)。彼らは同時にクラブチームの『オクセンハウゼン』にも所属し、プレーしている。

「選手が成功し、いつかチャンピオンとなり、世界の卓球レベルが上がっていくことがこのプロジェクトの目的」とペジノビッチ氏は語る。
 ヨーロッパ卓球の地盤沈下は激しい。そこには子どもたちの生活様式の変化や、1990年代以降の政治的な大きな変化も密接に関係している。
 卓球がアジアだけのスポーツになったら、それが世界の卓球界にとって良いことなのだろうか。スウェーデンを筆頭に、 かつての強いヨーロッパと強いアジアの対決はワクワクするものだった。世界の卓球界をエキサイティングなものにするかどうか、その鍵はこのLMCにあるのかもしれない。  (今野)

*詳しくは11月発売の卓球王国で紹介


  • LMCのCEOであり、『オクセンハウゼン』の会長も務めるペジノビッチ氏

 今この原稿をドイツの田舎町オクセンハウゼンで書いている。
 昨夜、ミュンヘンの空港についてスマホのWIFIをオンにしたら、多くの知り合いから「卓球レポート休刊」を伝えるメールが入ってきた。すぐに卓レポのサイトに飛んで、確認した。 
 本当は来週発表することだったらしいが、関係者を回るうちにSNSで一気に拡散されたらしい。

 正直、先生を失う気持ちだ。
 私は中学・高校と指導者らしい指導者と巡り会わずに、唯一の先生が「卓球レポート」だった。今の40代、50代以上の卓球愛好者からすれば、卓球のバイブルは「卓球レポート」だったはずだ。毎月20日に届くのを心待ちにして、小遣いが貯まればまとめてバックナンバーを買っていた。
 その思いや文字から得る卓球の情報の何たるかを卓球レポートから学び、それが小誌卓球王国の発刊につながったのは言うまでもない。

 卓球の雑誌編集を仕事として始めた時の先生は、卓球レポートの編集長だった藤井基男さんだったし、卓球レポートから何冊も本を出版された荻村伊智朗さんの著書もすりきれるほど読んだ。 

 卓球王国を発刊した直後には、当時タマスの相談役で、やはり卓球レポートの元編集長だった久保彰太郞さんに食事会を開いてもらい、「卓球レポートができなかった書店売りという夢を果たしてくれてありがとう。卓球界のために頑張ってください」と励まされた。

 取材の現場では、両誌のスタッフは仲が良く、何かあれば助け合う関係だったし、時にはタマスさんの卓球道場で卓球レポート対卓球王国の交流戦で「激しく」「熱く」戦い、その後の懇親会を楽しむ関係だった。本当に良い意味で切磋琢磨する仲間だった。

 中には「卓球レポートがなくなって、卓球王国だけになってうれしいでしょ」と言う人もいるが、それは全く的外れだ。
 卓球レポートは我々王国スタッフ、とりわけ私自身にとって、かつての先生であり、同志だったのだ。もちろん様々な状況分析と経営判断があって休刊という決断を下したと推測するが、60年以上続いたものを終わらせるのは苦渋の決断だっただろう。

 一方で、卓球レポート休刊は押し寄せる出版不況とも重なる。いわゆる若者の「紙離れ」の影響だ。お金を出して、月一回の紙の媒体ではなく、無料で動画や情報を収集できるインターネットへの押しとどめられない動きだ。
 それは小誌にとっても同じだ。同志を失い、悲しみに暮れるだけのことはできない。紙にとってのライバル、インターネットが立ちはだかっているのだから。しかも、卓球王国は紙と電子(ネット)の両方を抱えているのだから。

 速報性というスピード感や情報の量、そして動画で見えるという面がインターネットの最大の魅力であり、特性だ。
 紙の卓球王国の記事は速報性が薄くても、印象に残るはずだ。何ヶ月経っても、何年経っても記事や写真は記憶に残る。しかも、1冊を何人もの選手や指導者、そして親兄弟が読むという特性を持っている。
 卓球メーカーの商品の情報に関しても、ネットではレビューを含めてネットならではの情報量がある。紙メディアは印象に残るがゆえに、書く方も責任が強く発生し、その分、信頼度の高いものになっている。それが消費者(読者)の購買行動に向かわせることができる。ネットは情報が早い分、その情報はあっという間に目の前を過ぎていき、記憶に残らないものだ。
 
 そういう意味では、紙メディアと電子メディアは棲み分けもできるし、紙メディアならではの特性をこれからもできると信じている。
 卓球レポートのこの数十年間の功績に敬意を表し、その紙メディアの責務を卓球王国が受け継いでいこうと思う。 (今野)
 愛ちゃんこと、福原愛選手が10月13日に無事に女の子を出産したことを、自身の公式ブログで発表した。ブログによると、ママになった実感はまだ湧いていないが、無事に出産を終えてほっとしている、とのこと。
 ダンナ様の江宏傑選手に似ても、福原選手に似ても美人になること間違いなし。公式なお披露目(あるのかな?)が待ち遠しい

https://ameblo.jp/fukuhara-ai-blog/entry-12319188031.html
  • 写真は昨年9月の結婚会見時の江選手と福原選手

 10月6日に掲出した水谷隼選手(木下グループ)のTリーグに関する提案は、「今さら、そこか」というものだった。
 この時期になって「Tリーグは団体戦ではなく個人戦にすべき。なぜなら未だにその内容が見えてこないから」(水谷)というものだった。
 この提案には賛否両論があるだろう。Tリーグが社団法人として立ち上がり、参加チームの条件提示等も説明会で行われた時期に、全日本チャンピオン、五輪メダリストが「来年の開催に懸念」を表明すると、より選手たちの不安が増幅される。

 しかし、彼の発言にはふたつの側面が見えてくる。
 ひとつは、前から言っているように選手へのTリーグに関する情報が絶対的に不足していること。ましてや、水谷選手のように卓球界を代表する顔でもある選手にとっても「Tリーグとはなんぞや」の状態なのだ。
 本当に来年Tプレミアが開幕するのであれば、「卓球界の顔」には直接説明し、協力を仰ぐべきだろう。

 もうひとつは、水谷選手が「団体戦より個人戦の方がベター」と言ったことの意味だ。日本の、というか世界のトッププロである水谷選手からしてみれば、プロ選手にとって良いのは直接賞金が稼げる個人トーナメントだという考えだ。これは当然のことだ。
 「団体戦のリーグ戦よりはゴルフのような個人トーナメントのほうが卓球のプロ化に合っている」という意見は以前から協会内にもあって、Tリーグの松下浩二代表理事は今までも「個人戦ではなく団体戦」という考えに固執し、「個人戦推進派」を説得してきた。

 「個人トーナメントでは単なる興行になってしまい、その地域に卓球が根付くとか、卓球界全体の活性化につながらない」というのが松下代表理事の主旨だった。その意味もわかる。ただ個人戦で巡業のように地方を回り、スポンサーを集めることは、ただお金が選手と関係者の中で回るだけのこと。プロ選手にとってはよいことだが、卓球界全体にとってのプラスは大きなピラミッド構想と比べれば大きくはない。
 強いてプラス面を挙げるとすれば、プロ選手が潤い、卓球のプロ選手を目指す人が増えることと、もしそういった個人トーナメントにテレビ局がつけば(団体のリーグ戦にはつかずに個人戦の方につくという前提)、それが卓球の普及につながる可能性があることだ。それに、運営するほうも個人トーナメントのほうが労力が小さくて済むだろう。

 もともと4月の新法人立ち上げの会見で、松下代表がこだわったのは、ピラミッド型のTリーグ組織で全国津々浦々に卓球クラブを作り、日本全体を活性化させていくことだった。そこには興行としての個人トーナメントではなく、団体戦にして多くの卓球ファンを取り込むという理想があったはずだ。
 その理想からすれば、水谷選手の提案は筋違いということになる。ところが、ここに来て、スケジュールが遅れ、本当にチーム戦が編成できるのかという不安が起き、なおかつ全体のピラミッド組織が見えてこない状況では、水谷選手の指摘も見当違いではなくなっている。

 松下代表理事には、早急に選手が納得できる説明をする必要があるし、4月のスタート地点に立ち戻り、全体のピラミッド構想を語るべきだろう。卓球ファンはスポンサーマネーありきのTプレミアの姿ではなく、将来に夢を託せるピラミッド組織を語ってほしいと思っている。現時点で、裾野を広げる施策を語れないとしても、夢は語れるはずだ。
 そしてトップ選手たちには、ただ受け身に回るのではなく、自ら行動して、水谷選手のようにTリーグに物申したり、松下氏に突っ込んだ質問を投げかける姿勢を求めたい。 (今野)


  • Tリーグの松下浩二代表理事 専務理事

  • 選手として堂々と意見を言う水谷選手(写真は17年1月の全日本選手権)

 東京・丸の内のJPタワー商業施設『KITTE』で、卓球にスポットをあてたイベント「秋のスポーツフェスタin KITTE」が開催される。詳細は以下の通り。
 昨年の秋にも卓球イベントが開催され、多くの人で賑わった。とくに、今年はプロコーチやトップ選手による参加無料の卓球教室、トークショーなど、来た人が一緒に参加して楽しめるといったコンテンツがたくさん用意されている。また、15日には話題の映画『ミックス。』とのコラボ企画により、引きこもりの高校生・卓球マニアの佐々木優馬役でいい味を出している役者の佐野勇斗さんのスペシャルトークショーもある。近くの人はぜひ出かけてみよう!!

[秋のスポーツフェスタin KITTE]
実施日時: 2017 年10 月14 日(土)11:00~20:00、15 日(日)11:00~17:00
(前夜祭: 10 月13 日(金)11:00~15:00/18:00~21:00)
会 場: JPタワー商業施設「KITTE」 1 階アトリウム
U R L: http://jptower-kitte.jp/topics/430.html
主 催: KITTE(日本郵便株式会社、JPビルマネジメント株式会社)
協 力: 株式会社三英、一般社団法人 日本肢体不自由者卓球協会、東宝株式会社、アシックスジャパン株式会社、Rallys

●コンテンツ(予定)
10月13日(金)前夜祭 18:20〜20:45 第2回企業交流丸の内卓球大会

10月14日(土)●12:00〜12:45、14:30〜15:15、16:00〜16:45 卓球体験教室
        ●13:30〜14:14 特別トークショー(未来につながる卓球の魅力)
       (出演:パラ卓球NT 岩渕幸洋選手、立石アルファ裕一選手、
        ホープスNT 三木隼選手、吉山和希選手)
        ※NT=ナショナルチーム

10月15日(日)●11:30〜12:30、14:00〜15:00、16:00〜17:00 
        ミックスダブルスにチャレンジ!(映画『ミックス。』鑑賞券をゲットせよ!)
         ●13:00〜13:30
        映画『ミックス。』公開記念 佐野勇斗スペシャルトークショー
        〈出演:佐野勇斗、川口陽陽(劇中卓球指導)〉


※コンテンツは事情により、予告無く変更の場合もあります。予めご了承ください。参加/観覧はすべて無料です
  • MCを務める本山友理アナウンサー