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速報・現地リポート

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世界選手権広州大会(条太の広州ぶるるん日記)

吉田 4-6

2008/03/01

お互いにドライブの一発の決め合い。
まだブロックは止まらない。しかし小技でリードされている。

気をつけろ!

2008/03/01

気をつけろ、吉田!
相手はまともな人間ではない。人間だと思ってはダメだ。負ける。

吉田、光から雲から風から大地からエネルギーを得て、天を駆けろ。

今、試合が始まった!

これぞ卓球!

2008/03/01

私の長年の夢が今、叶おうとしている。この日を待っていた。

それは、世界最高の男子のプレーを一般人に見せることだ。これまで、個人的に見せたことがあるが、例外なく驚き、「これは何?卓球か?」と言われたものだ。これだけ愛ちゃんが騒がれても、男子の卓球についてはそれを一般人が見る機会はなかった。しかも、しかも片方は日本なのだ。こんなに嬉しいことはない。ドリーム・カムズ・トゥルー。素晴らしい。

横から今野さんが「海を渡って来た甲斐がありましたね。ジョン万次郎」とか言っている。無視。
選手がベンチに入りだした。
モニターには

吉田-柳承敏 と出ている。世界ランクの差は48位(50-8)。がんばれ吉田!
朱世赫は、卓球界ではいわゆる「カットマン」と呼ばれる戦型だ(女性でもカットマンという)。基本的には守備を主体として、台から離れて、相手のボールが空気抵抗で遅くなったところで打球をする。もちろんそれだけでは勝てないので、ボールにバックスピンをかける。このボールは普通に打つと全部下に落ちてしまうので、相手は、ラケットを激しく上に振らないと返せない。そこでカットマンは、バックスピンの回転量に差をつけることで相手のミスを誘うのだ。その回転量は、先日計測された結果では、日本の渋谷浩が120回転/秒を記録した。1分間に7200回転だ。これとゼロ回転を打ち方とラバーによって操って、相手のミスを誘う、または攻撃の糸口をつかむのが、カットマンという戦型なのだ。

一方、攻撃選手が放つドライブの回転量は、これまで計測された最高は、スウェーデンのアペルグレンで169回転/秒。1分間に10000回転。これほどまでの回転の攻防がスピードとボールコントロールと同時に行われているのだ。

ただ、ドライブの場合はその目的が速いボールを入れるため(ボールの軌道が山なりになるため)であることと、全身打法なので、回転量に差をつけるということはあまりしない傾向にある。日本の水谷は、それを操る数少ない選手であり、ゆえに天才と呼ばれる。今日の試合でも、水谷の「回転をかけたふりをして実はゼロ回転」というドライブをして、相手がネットにかけるミスをするシーンがあるはずだ。

そのあたりも見所だ。

ついにこのときが来た。あと2時間あるが、そんなもん、あっという間だ(日本時間17:30から)。

会場スクリーンに映し出された表示を見ただけで無闇に興奮してくる。

今日の相手がどれほど怖ろしい敵なのかを説明しよう。

柳承敏 世界ランク8位
04年アテネオリンピック金メダル(現在世界ランク
1位の王皓との死闘を制した)。致死量スレスレの練習量で人間離れしたフットワークとムチャクチャなフォアハンドドライブを放つ。
中学のときには毎日朝6時から夜1時まで練習していたという(学校の授業は除く)。「誰に言っても信じてもらえないけど本当です」とインタビューで語る。

朱世赫 世界ランク12位
03年世界選手権パリ大会で、現在世界ランク3位の馬琳を破って銀メダル
長身によるカット守備と、後陣から理不尽ともいえる強引な攻撃を連続で放つ、常識外の戦型。

李廷佑 世界ランク39位
柳承敏を左利きにしたような卓球。世界ランクは39位だが、昨日の試合を見るととてもそうは見えない。

韓国ナショナルチームの強化方針は、とにかく厳しい練習。「選手には贅沢な住居、最高の食事、そして地獄の練習を課します」という。

こういう人たちが相手だということを心して見て欲しい。
最後は王皓が11-5で絞めて中国3-0で勝利。
ガチンコ勝負で実力の3-0だ。正直言って、差がありすぎて見ごたえがない。時折みせるスーパープレイだけが見所だった。

今、コートサイドで見ていた高橋さんによると、全然真剣勝負じゃないという。普段見ている眼からすると、選手の表情もベンチの様子も全然違うそうだ。どうも私の眼は節穴のようである。信用していた方には申し訳ない。

王皓も強すぎ

2008/03/01


王皓11-5張金玉(後半一文字は合わせて二文字。ぶざけているわけではない。この漢字、出せないのだ)

王皓11-2張金玉

王皓の裏面バックハンドドライブがクロスに抜けまくり。さすがに相手にならない。

王励勤-唐鵬

2008/03/01

2番

王励勤3-0唐鵬

王励勤、強し。しかし勝負はガチンコ。中国が強すぎることを除けばいい試合だ。
昨夜の宴会のとき、今日の日本男子韓国戦の結果を皆で予想した。各自の予想は以下の通り。

高島の眼   日本3-0韓国
高橋の眼ヤニ 日本3-2韓国
渡辺のハナ  日本3-1韓国
条太の双眼鏡 日本2-3韓国
今野の頭   日本1-3韓国
(以上、早い者勝ちのダブりなしで予想)

さすがに3-0で日本が負けると予想をした人はいなかった。そんなこと口に出したくもない。

「まるで僕が日本を応援してないように見えるじゃない。選択肢が残ってなかっただけなんだから。それでなくても一部の人に睨まれてるんだからやめてよ」と今野さん。だといいんですがな。