２ゲームめは１１－９で取られた。フォアドライブのミスが目立った。

　水谷とシュテガー、どちらもバックハンドドライブが凄い。我々の世代だと、フォアに飛びついて体勢が崩れてバックハンドなど打ってもミスに決まっていて、ミスしてもいいときぐらいしか打たなかったものだ。それが水谷もシュテガーも中陣からブンブン振り回して当たり前に入る。見ていて特にかっこよく感じる。私のような旧世代の特徴だ。

５－７ぐらいから逆転し１０－９で１ゲーム先取。
がんばれ夜回り先生（それは別の水谷か）。

あっという間に男子の第４戦が始まった。日本男子はドイツとの３勝対決だ。ドイツ、怖ろしい相手だ。ボルはいないが、頭にバンダナを巻いたズースや、バカでかいオフチャロフ、そして８０年代の名選手ロスコフまでいるのだ。

　１番、水谷対シュテガー（WR33）が今始まった。

　実力では格下のフランス（そういうことにしておかないと話が進まないのでそういうことにしておく）に対して、やはり絶対勝たなくてはならないプレッシャーが選手達を堅くしたのだろうか。福原、平野、藤井とも相手との実力差からすると本来のプレーには見えなかった。もちろんこのレベルでは、実力差があるといっても精神状態ひとつでひっくり返されるレベルだ。反応時間０．２秒以内の全身複雑選択反応という、ほとんど無意識下での条件反射や脊髄反射のレベルでプレーをしているのだから当然だ。

　それにしてもだ。相手が格下で勝たなくてはならないレベルだから堅くなる、これでは我々一般人と同じではないか。一流のアスリートなら、技術だけではなく、そういう自己制御も優れていなくてはならない。人間なのだから仕方がない、ではない。人間ではない領域でプレーをしなくては中国には勝てない。マインドコントロールだろうが催眠術だろうが、洗脳だろうがなんでもいい、法に触れない範囲でそいういう部分を鍛えて欲しい。卓球とはそういうスポーツなのだ。

さすが平野様

３－３だ。

最終ゲームに突入した。

　雲行きが怪しい。相手は間違いなく強い。ボールの威力が凄い。大女なのにサーブの小細工までしっかりやる。がんばれ平野。

１１－８で取られた。抜けない。なんでも取られる。