さあ、今日は混合ダブルスからだ。

昨日シングルスで負けた福原と平野は、体力配分を考えなくていいので
思い切ってやって欲しい。

昨日のことは忘れて大笑いしながらやってもいい。不謹慎だと起こるファンがいるかもしれないが、もしその方が勝つ可能性が高いならそうすればいい。

試合は選手のものなのだから。

ホテル近くの中華料理屋で、今野さんと朝日の記者と遅い夕食をとっていると
偶然、テレビ東京のスタッフが入ってきた。

植草アナウンサー、大橋アナウンサー含め５人ほどだ。

ちょうど今日のダイジェスト版を放送している時間だったので、さすが彼らは店内のテレビのチャンネルをかえ、みんなでその放送を見ることになった。テレビから聞こえているアナウンスと同じ声による感想が店内から聞こえ、面白かった。

大逆転の石川の試合がずいぶん少ないと思ったら、すでに長時間放送した試合はダイジェストでは短めにするのだという。

私は余計なことは言わなかった。意外に度胸がないのだ。

成田では、飛行機が着陸してから機外に出るまで１時間半かかった。
豚インフルエンザの検査のため、医者たちが赤外線温度測定カメラを手に乗客を何度もチェックしたためだ。最終的に私の便からは８名の再検査必要な人が出て、その近くに座っていた人たちも含めてまだ降りることは許されなかった。

また、体温だけ判断するので「解熱剤を飲んでいるかどうか」も自己申告ではあるが一人づつ聞かれていた。

やっぱり時差ボケで眠れない。
２時半に寝たのに５時に起きてしまった。
ホテルの部屋はこんな感じ。

卓球で負けたって死ぬわけじゃない。
気にするな。

『起こってしまったことはすべて良いこと』だ。

明日もこの調子で思いっきりやってくれ。

ゲストブックで、KOという方が、超貴重な映像を紹介してくれた。

1955ユトレヒト大会
http://j-footage.vox.com/library/video/6a00d41420c1f0685e00d41428ef84685e.html
1956東京大会－その１
http://j-footage.vox.com/library/video/6a00d41420c1f0685e00d41424db786a47.html
1956東京大会－その２
http://j-footage.vox.com/library/video/6a00d41420c1f0685e00d41424db9f6a47.html
1956東京大会－その３
http://j-footage.vox.com/library/video/6a00d41420c1f0685e00d414273cc43c7f.html
1959ドルトムント大会
http://j-footage.vox.com/library/video/6a00d41420c1f0685e00d4142740fd3c7f.html

私も一度も見たことのない伝説的な映像だ。なにしろあなた、１９５４年東京大会の田中利明がガンドナーに逆転するところが入ってるのだ。こんな映像があったとは。

３ゲームめまでの石川の試合は辛くて見ていられなかった。「なに、試合で負けたって死ぬわけじゃない」と自分に言い聞かせるのが精一杯だった。

福原、平野が負け、勝たなくてはならないと思いながらなにもかもうまくいかずズルズルと負けへの道を歩いている、まさに敗者の表情だった。
泣き出したい気持ちだったに違いない。そう感じた（ハズれてたらすまん）。

隣で健太が勝ったことが何かの影響を与えたのかもしれない。

たぶん石川は「負けた」と思ったのだろう。「この試合は負けだ」と思ったところから体の力が抜け、今まで入らなかったボールがことごとく快音を上げて入るようになった。世界中のどこでも見られる卓球のドラマだ。このドラマがたまたま石川にプラスに作用しただけのことだ。もし３ゲームめまでの内容がもっと競っていて、石川が「これは負けた」と思い切れなかったら、勝てなかったかもしれない。

本当によく勝った。石川。今日のふっきれた状態を、いかに外部からではなく自分で作るかが大選手への鍵だ。とてつもなく難しいことだとは思うが挑戦してほしい。

涙、涙、涙

石川４－３帖雅娜

大逆転だ

キターーーーッ

３球目入らず！