水谷のブロックは本当にすごい。
だいたい、カットマンの攻撃は止めにくいのだ。卓球は相手のフォームでかなりのコースの予測をするのだが、カットマンは攻撃が本職ではないため、たいていはどこかギクシャクしたフォームであり、そのためにコースが読みにくいのだ。
かつて、攻撃選手のドライブなら何本でも止めるアペルグレンが、リ・グンサンの馬鹿でかい非効率的なフォームのドライブに何本もノータッチをくらって、ゲーム中に癇癪を起こしていたことを思い出す。
しかし水谷は違う。フォアもバックも実に落ち着いて、その中にも伸ばしたり止めたり変化さえ入れる余裕がある。天才と言われる所以だ。