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平成25年度全日本選手権大会速報

 ロンドン五輪メダリストが3人揃った女子シングルス準々決勝の結果は以下のとおり。平野早矢香は森さくらにまさかの敗戦。福原は、世界選手権選考会で優勝した田代に対し、中盤苦しみながらも最後は3ゲーム連取して勝利した。そして、石川は4-0で圧勝。

 以下は石川佳純選手に敗れた加藤選手のコメント。「1ゲーム目ジュースまで持ち込めて、競ったので獲りたかった。でも、それ以外は全くたちうちできなかったです。石川さんの技術はすごかった。これまでベスト16が最高だったので、準々決勝での舞台、大勢の観客での中のプレーはとても緊張しました」

●女子シングルス準々決勝
福原(ANA) 6、-7、-16、8、8、4 田代(日本生命)
森(昇陽高) 9、6、-10、-6、-7、5、4 平野(ミキハウス)
若宮(日本生命) 5、8、10、-9、2 土井(中国電力)
石川(全農) 10、5、2、6 加藤杏(県立岐阜商業高)

※写真は大勢のギャラリーの中で緊張したという加藤
 本日最初に行われた男子ダブルス準々決勝の結果は以下のとおり。インターハイチャンピオンの田添健/上村や、優勝候補の岸川/水谷、松平健/丹羽は順当に勝ち上がっている。松平兄弟対決は弟の健太に軍配が上がった。

●男子ダブルス準々決勝

松平健/丹羽(早稲田大/明治大) -5,-6,6,8,5 松平賢/笠原(協和発酵キリン)

森薗/三部(青森山田高) 8,-9.6.6  張/高木和卓(東京アート)

田添健/上村(希望が丘高) 2,9,-7,7 森本/吉村(愛知工業大) 

岸川/水谷(ファースト/DIOジャパン) 3,8,12 平野/有延(明治大)


※写真は余裕で勝ち上がった岸川/水谷
大会第5日目の1月18日。今日は週末の土曜日で、観客も大会期間中で最も多く入りそうだ。今日は朝10時から、女子シングルスと男子ダブルスの準々決勝が行われる。女子シングルス準々決勝の対戦カードは下記のとおり。

●女子シングルス準々決勝
福原愛(ANA) vs. 田代早紀(日本生命)
森さくら(昇陽高) vs. 平野早矢香(ミキハウス)
若宮三紗子(日本生命) vs. 土井みなみ(中国電力)
加藤杏華(県立岐阜商業高) vs. 石川佳純(全農)

続いて行われるのが男子シングルス5回戦(ランク決定戦)だ。こちらも対戦カードを一気に掲載しよう。

●男子シングルス5回戦
丹羽(明治大) vs. 上江洲(愛工大名電高)
森薗(青森山田高) vs. 吉田(愛知工業大)
加藤(愛知工業大) vs. 町(明治大)
森田(シチズン) vs. 松平賢(協和発酵キリン)
岸川(ファースト) vs. 松下(明治大)
大島(早稲田大) vs. 田中(シチズン)
吉村(愛知工業大) vs. 吉田(DIOジャパン)
御内(シチズン) vs. 大矢(東京アート)
松平健(早稲田大) vs. 田添健(希望が丘高)
軽部(シチズン) vs. 高木和卓(東京アート)
森本(愛知工業大) vs. 上田(青森大)
下山(協和発酵キリン) vs. 酒井(JOCエリートアカデミー)
張(東京アート) vs. 坪井(青森山田高)
笠原(協和発酵キリン) vs. 時吉(ZEOS)
久保田(シチズン) vs. 及川(青森山田高)
藤村(愛知工業大) vs. 水谷(DIOジャパン)

森薗政崇と吉田雅己の「ヤマダOB先輩・後輩対決」、吉村真晴と吉田海偉の「元全日本チャンプ対決」、久保田隆三と及川瑞基の「知的ラリー対決」など、興味深い対決が盛りだくさん。もちろん丹羽、松平健、岸川、水谷ら優勝候補の試合も気になるところ。果たしてその結末は?
  • 3連覇なるか、福原愛

  • 女王奪還を狙う石川佳純

  • 平野早矢香、6度目の優勝なるか

●男子ダブルス5回戦
松平健/丹羽(早稲田大/明治大) 8、9、9 吉田/野邑(DIOジャパン)
松平賢/笠原(協和発酵キリン) 1、15、8 安藤/時吉(岐阜信用金庫/ZEOS)
森薗/三部(青森山田高) 7、-9、9、2 田中/久保田(シチズン)
張/高木和(東京アート) 5、-9、18、-9、3 松生/藤木(中央大)
森本/吉村(愛知工業大) -9、6、8、8 横山/桑田(明治大)
田添/上村(希望が丘高) 6、7、9 水野/大矢(東京アート)
平野/有延(明治大) -8、5、7、-9、6 森田/軽部(シチズン)
岸川/水谷(ファースト/DIOジャパン) 4、9、6 下山/小野(協和発酵キリン)

順番が前後してしまいますが、ベスト8が決定した男子ダブルス5回戦の記録は上記のとおり。社会人・学生・高校の有力ペアがきっちり勝ち上がっている。下写真は優勝候補の双璧、松平健/丹羽(左)と岸川/水谷(右)
各種目の決勝後に行われた表彰式。大会スポンサーのシチズンや全農からは豪華な副賞も贈られ、タイトルに華を添えた。おめでとうございます!
  • ジュニア男子優勝の吉村和弘

  • ジュニア女子優勝の加藤美優

  • 混合複優勝の張/森薗は笑顔、笑顔!

●混合ダブルス決勝
張一博/森薗美咲(東京アート/日立化成) 3−1 吉村真晴/石川佳純(愛知工業大/全農)

混合ダブルスは張一博/森薗美咲が初優勝。実力者のふたりだが、意外にもこれが初の全日本タイトル。2年連続の決勝進出となった吉村/石川は、2年連続の準優勝に終わった。

決勝は1ゲーム目を吉村/石川ペアが先取したが、2ゲーム目の競り合いを制した張/森薗ペアが流れを奪い返した。フォアドライブの球威では吉村/石川ペアが上だが、張/森薗ペアはその強打を前・中陣で正確にブロック。ラリー戦になった時の安定性で上回った。

勝利の瞬間、張と森薗は笑顔で抱き合った。おめでとう!
  • ベンチコーチとともに喜びをかみしめる張/森薗

●ジュニア男子決勝   
吉村(野田学園高) 7、-10、5、10 酒井(JOCエリートアカデミー/帝京)

●ジュニア女子決勝
加藤美(JOCエリートアカデミー) -8、8、12、8 平野(JOCエリートアカデミー)

今年度のジュニアチャンピオンは、男子は野田学園高の吉村和弘、女子はJOCエリートアカデミーの加藤美優に決定!

吉村は兄・真晴に勝るとも劣らない豪快な両ハンドドライブを連発。回り込んでバッククロスに放つシュートドライブ、中陣から一発で打ち抜くバックドライブの弾道は直線的で、目にもとまらぬ速さで相手コートを駆け抜ける。酒井も得意の高速カウンターや、ループドライブでの緩急で応戦したが、吉村の球威に押された。第4ゲームは先にゲームポイントを奪い、ゲームオールにもつれるかと思われたが、最後まで吉村の猛攻を食い止めることができなかった。野田学園からは初のジュニアチャンピオンの誕生だ。

女子優勝の加藤は、女子シングルス6回戦で福原と激戦を繰り広げた疲れも見せず、懐の深い両ハンドと、ブロックからの威力あるカウンタードライブを披露。ともにJOCエリートアカデミー所属で手の内を知り尽くしているが、加藤がサービス・レシーブで優位に立ち、その後のラリーも優勢に展開した感があった。
一昨年に続く決勝進出で、またも2位に終わった平野は、試合後に悔し涙。しかし、まだ中学1年生。来年以降もチャンスは十分にあるだろう。
  • 兄・真晴が届かなかったジュニアの頂点に立った吉村和弘

  • 石川佳純以来の中学生女王となった加藤

女子シングルス6回戦で加藤美優にゲームカウント0−2でリードされ、最後まで食い下がられた福原愛。試合後、「相手は若い選手なので、思い切って向かってくるのはわかっていた。でも思った以上なのでビックリしました」とコメントした。
「加藤さんは本当に強いなと思いました。全日本という舞台はこういう試合がたくさんあるので、落ち着いてプレーできたのが勝因だと思います。正直、まだ全日本という実感が沸かないんですけど、ここから一戦一戦、思い切って、自分らしくプレーしたいです」(福原)

加藤独特の武器である、チキータの逆回転バージョン「ミユータ」(加藤本人が命名)については、「ミユータって言うんですか??」と初耳の様子。しかし、「思っていた以上に曲がってきました」とその変化を実感していた。
  • 福原は加藤に逆転勝利

  • 善戦した加藤

●女子シングルス6回戦
福原(ANA)-8、-9、8、8、7、10 加藤(JOCエリートアカデミー) 
田代(日本生命) 3、6、7、-11、7 天野(サンリツ)   
森(昇陽高) 6、8、-7、5、-7、6 中島(サンリツ)   
平野(ミキハウス) 9、4、8、4 丹羽(淑徳大) 
若宮(日本生命) 7、-11、-8、-10、8、6、7 河村(アスモ)  
土井(中国電力) -5、7、2、10、-9、8 根本(十六銀行) 
加藤杏(県立岐阜商業高)-10、-9、7、7、10、5 成本(同志社大) 
石川(全農) 5、7、6、7 芝田(四天王寺高) 

高校生の森と加藤が殊勲のベスト8。そのふたりに中国電力の強打者・土井を加えた3人が初のベスト8入りだ。

6回戦の8試合のうち、最後に終わったのは若宮対河村戦。河村が3−1とゲームをリードしたが、若宮が逆転。「相手の弧線の高いボールを無理に打ちにいってペースを崩した。1−3になった時点で、このままでは絶対に勝てないと思って、早い打球点で攻めることに徹した」(若宮)。
サウスポーの若宮に大きく揺さぶられても、中陣でよく動き、粘り強くボールを拾った河村。久々にその存在感を示した全日本だった。
  • ベスト8入りした高校生の加藤杏

  • 河村は逆転で敗れ8入りを逃す

 ジュニア女子は準決勝が行われ、JOCエリートアカデミーの中学生ふたりが勝ち上がってきた。お互いの手の内を知る者同士。どのような対決になるか楽しみだ。決勝戦は本日午後4時過ぎに行われる予定。

加藤美優(JOCエリートアカデミー) 10、-1、-6、5、6  浜本由惟(JOCエリートアカデミー)
平野美宇(JOCエリートアカデミー)7、-6、-6、8、2 阿部愛莉(四天王寺高)
  • 第1シードの浜本を破った加藤

  • 阿部の変化表を攻略して勝利した平野