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中国リポート

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 8月20・22日、河北省保定市で英利杯・世界卓球女子『攻削大戦』が開催。『攻』は攻撃、『削』はカット、つまり攻撃型とカット型の対抗戦。中国、そして世界各国から攻撃型とカット型のトップ選手12名が集い、熱戦を展開した。
 すでに男子では中国と世界のトップ選手による『直横大戦』(シェーク対ペンホルダー大戦)が行われている。国家女子チームの孔令輝監督は、「女子の卓球界ではカット主戦型の選手はかなりいるし、攻撃とカットの対戦は見て面白い。だから我々はこの攻削大戦を思いついたんだ」と語っている。

 開催地となった保定市は、73年世界男子チャンピオンの郗恩庭をはじめ、高軍や王浩(カットのほうです)、牛剣鋒らを輩出してきた卓球の街。試合は2日に分けて開催され、最終ゲームは7点先取の5ゲームズマッチという「超級リーグ方式」で行われた。各試合の結果は下記のとおり。

★8月20日
曹臻(中国/攻球隊) 3−0 イバンチャン(ドイツ/削球隊)
范瑛(中国/削球隊) 3−1 黄怡樺(チャイニーズタイペイ/攻球隊)
李暁霞(中国/攻球隊) 3−0 徐孝元(韓国/削球隊)
★8月22日
武楊(中国/削球隊) 3−1 サマラ(ルーマニア/攻球隊)
胡麗梅(中国/削球隊) 3−2 馮天薇(シンガポール/攻球隊)
丁寧(中国/攻球隊) 3−0 ビレンコ(ウクライナ/削球隊)

※2日合計で3−3となり、プレーオフとしてダブルスを開催(1ゲームズマッチ)
胡麗梅/ビレンコ 7−5 丁寧/サマラ

★合計スコア4−3で削球隊の勝利!

 試合は意外にも削球隊(カットチーム)が勝利。……というより、結局は中国選手が6戦全勝だった。中国の誇る范瑛・武楊・胡麗梅というカット3枚は強力で、この3人がいるのだから、攻撃型のカット攻略がハイレベルなものになるのも道理。他国のカット主戦型の選手たちはノーチャンスだった。
 3試合連続でカットの選手が出てくるのも、ちょっとお腹いっぱいな気はするが、なかなか興味深いこの試み。選手たちが「連衣裙(リェンイーチュン/ワンピース)」のウェアに身を包んだことでも注目を集めたが、こちらは……まだ発展途上か。孔令輝監督は「今年はスケジュールが合わなかったが、来年は可能ならぜひ参戦してほしい」と福原愛選手の参戦も熱望しているようだ。

 中国では明後日の9月1日から、遼寧省鞍山市で第12回全中国運動会・卓球競技が開催。取材陣(中国レポート担当ひとりです…)は9月2日に現地入りし、3日の団体準々決勝から取材をスタートする予定です。現地の組織委員会からは「取材IDは空港で渡すよ」「ホテルは予約しなくていい。よりどりみどり、どんな部屋でもあるよ」と優しい言葉(?)をいただいておりますが、どうなりますやら。全中国速報でディープな情報をお届けしますので、お楽しみに!