スマホ版に
戻る

中国リポート

トップニュース中国リポート
 国家男子1軍チームから正式に引退し、上海卓球・バドミントン管理センターの主任となった王励勤。現役時代は物静かで、「気は優しくて力持ち」という印象があった彼だが、指導者としてのスタートはなかなか「マッチョ」なものとなった。選手たちを引き連れ、上海市郊外の武警政治学院で1週間の軍事訓練を行ったのだ。武警とは武装警察のことで、軍隊とほとんど変わりがない。

 1月3〜9日に行われたこの軍事訓練に参加したのは、上は22歳から下は10歳まで、65名の卓球とバドミントンの選手たち。毎朝6時起床で21時には消灯。武警政治学院で警察官を束ねる劉亮氏は「選手たちは、新入りの武装警察官と同様に厳しく扱う」と容赦のないコメント。王励勤は「国家チーム時代、ぼくは何度も軍事訓練に参加してきた。若い選手たちを見ていると、その頃のことを思い出すよ」と語っている。
 ……なにやら後輩選手たちをイビる先輩のようなコメントでもある。「国を愛する気持ちとチームワークを養うことは、選手たちにとって非常に重要だ」(王励勤)。

 上海市チームは、6年ほど前に女子選手の集団脱走事件や、選手の親による暴力事件などの不祥事を起こしたことがあった。現在も男子は超級リーグで活躍しているが、女子チームはなかなか浮上のきっかけをつかめないでいる。男子も有望な若手が少なく、状況は厳しい。王励勤の手腕に注目だ。
  • 王励勤は意外に鬼教官?