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中国リポート

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 1月21日、中国・河北省廊坊市にある香河国家サッカー訓練基地で、第10回中国サッカー協会・会員大会が開催。その初日、中国サッカー協会の第5代会長に、国家体育総局の蔡振華副局長が無投票で選出された。2009年2月に中国卓球協会と中国バドミントン協会の会長に就任したのに続き、2010年8月から中国サッカー超級リーグでの「八百長問題」に揺れる中国サッカー協会の立て直しを行ってきた蔡振華。これで晴れて、中国サッカー協会のトップとして、思う存分手腕を発揮できることになった。

 「中国サッカー協会の会長に選ばれて、その栄誉と感謝の気持ちは言葉にできない。我々に与えられた時間は短く、その任務は重い。私の思いを6つの文字で表すなら、『決心・信心・恒心(不変の意思)』だ」(蔡振華/出典:『現代快報』)

 現役引退後は卓球ではなく、主にテニスを趣味としてきた蔡振華。しかし、現江蘇省チーム総監督の靳魯芳氏によれば、若き日の蔡振華は大のサッカー好きで、左足から繰り出すシュートは強烈、ゴールキーパーをこなすこともあったという。1985年にイタリアにコーチ留学していた際には、当時世界最強のサッカーリーグといわれたイタリア・セリエAの大ファンだったそうだ。

 蔡振華は2011年10月、中国サッカー界の代表団とともに来日。この時、元日本男子サッカーチーム監督の岡田武史氏と会談を持ち、岡田氏の杭州緑城(中国サッカー超級リーグ)の監督就任へとつながっていった。2013年5月に蔡振華が杭州を視察した際にも、岡田氏を滞在中のホテルに招待し、中国サッカー界の未来について話し合っている。 
 「中国サッカーと日本サッカーの差を、素直に認めなければいけない」(蔡振華)。90年代前半、低迷していた中国男子を再び頂点へと押し上げた男が(卓球の話です)、中国サッカーを変えるのか。彼の能力はもう、中国卓球界だけでは収まりきらないようだ。
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