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中国リポート

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 2月27日、中国代表選考会「直通東京」が行われている江蘇省鎮江市の鎮江体育センターで、11名の選手たちの「国家チーム引退記念式典」が行われた。
 式典に出席したのは、男子の王励勤(36歳)・馬琳(34歳)・陳杞(29歳)・邱貽可(29歳)・張超(29歳)・李平(27歳)、女子の郭炎(31歳)・范瑛(28歳)・饒静文(28歳)・曹臻(27歳)・常晨晨(27歳)の計11名。マネージャーとしてチームを支える黄ピャオ氏は、次のようにコメントしている。「国家チームの選手の引退記念式典を開催するのは今回が初めて。金メダルと栄光の裏側には、彼らが流した汗と涙があることを忘れてはならない」(出典『北京青年報』)。

 すでに上海市卓球・バドミントン管理センター主任として、上海卓球界の実務上のトップに立つ王励勤は、「これからもぼくの人生は続いていくし、卓球はぼくに休むことなく、走り続けていくことを求めるんだ」と語った。早くもかなりぽっちゃりしてきた馬琳も次のように語っている。「国家チームからは引退するけれど、ぼくの生活は卓球から切り離すことはできない。選手たちを管理する立場で、またチャンピオンを目指す戦いが始まるんだよ」。
 「11名の選手たちは今日でひとつの大きな区切りを迎えるけれど、それはまた新しい人生のスタートでもある。彼らは中国卓球界の財産だ。選手を管理する立場であれ、指導者という立場であれ、国家チームの栄光を築いていく重要な力になってくれるはずだ」(劉国梁総監督)。

 11名の顔ぶれを眺めてみると、つくづく時代の流れを感じる。男子の李平は、ヨーロッパの両ハンドドライブ型のコピー選手として有名だったが、今の国家男子チームにヨーロッパのコピー選手が必要だろうか。どの選手もヨーロッパ選手を上回る強力なバックハンドを操っている。バックの弱い邱貽可や陳杞と、樊振東・周雨を頭の中で戦わせてみてほしい。どうにもベテラン組は勝ち目が薄い。そして女子では、バック表ソフトの曹臻・饒静文の引退が、中国女子の「男性化」をより鮮明なものにしている。

 グッバイ、レジェンドたち。中国リポート担当が最初に好きになった卓球選手は王励勤でした。
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