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中国リポート

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 現在、福建省厦門(アモイ)市の国家卓球訓練基地で、JA全農世界卓球東京大会に向けた集合訓練を行っている国家男子チーム。集合訓練も折り返し地点を迎えた3月26日、卓球場を一般に開放し、国家チームの選手同士による対抗戦が行われた。

 コーチ陣が組んだ対戦カードは、樊振東対徐晨皓、許シン対周雨、馬龍対梁靖崑、そして張継科対劉吉康。妙な対戦カードに思えるが、実は国家チーム内にも選手同士の相性、得意・不得意というのが少なからずある。コーチ陣は、東京大会を戦う主力の4人に、あまり相性の良くない相手をぶつけたのだ。
 しかも張継科、許シン、馬龍の3人はレシーブでの「技術制限」付き。張継科と許シンはチキータ、馬龍はストップでのレシーブが禁止という、厳しいハンディがつけられた。ストップ禁止で若手のパワーヒッター、梁靖崑と戦った馬龍へのメッセージは、つまり「相手に先手をとられても、ラリー戦で堂々と打ち勝ってみせろ」ということ。結果は、樊振東は3−0、許シンは3−1で勝利したものの、馬龍と張継科は1−3で敗れている。

 主力選手の戦術面の強化、アクシデントへの対応能力を高める目的で行われたこのハンディマッチ。油断を許さない「選手イジメ」はさすが中国。馬龍と梁靖崑の間で、「先輩、今のはストップでしょ??」「いや、ツッツキが短くなっただけだ!」なんて会話が交わされたかどうかは……定かではない。
  • 「ホレホレ、これがやりたいんでしょ」と梁靖崑(ウソです)

  • 梁靖崑との激しい打ち合いに敗れた馬龍