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 インターハイの中止が発表された。全中の中止はまだ正式発表されていないが、すでに一部の報道機関は情報を発信している。
 ある程度予想していたとは言え、それが現実のものになるとなんともやりきれない。
「長い人生で考えれば、今は悔しいけど、乗り越えなければいけない。命のほうが大切なのだから」と言うのは簡単だ。
 しかし、そのために今まで日々苦しい練習を行い、辛いことも乗り越えてきた子どもたちにとって、また指導者にとって大きな喪失感を伴う苦痛でしかない。それはひいては「自分は今まで何のために卓球をやってきたんだろう」という自責の念と無力感に苛まれるかもしれない。

 私たちは現時点でコロナに勝てなかった。しかし、これですべて投げ出して、もし好きだった卓球を諦めるのであれば、本当の意味で負けたことになるのではないか。もし、コロナが収束したら、3年生の人たちももう一度練習場に足を運び、ラケットを握ってほしい。

 学校が再開するまでは、ステイホーム(Stay Home)。その後、ある程度コロナの収束が見え、もし、6月、7月に部活動が再開するようになったら、ひとつ提案したい。

 全国大会がなくなったけれども、地区でのチーム対抗戦をやってはどうだろう。参加チームが2チームでも、3、4チームでも良いから、3年生を交えて、ミニ大会をやってはどうだろう。市の体育館が使えないのなら、学校の練習場でも、民間の卓球場でもいいから、密集を避けた空間を作り、練習試合をしてほしい。特に3年生の選手たちはそこでラケットを握ってほしい。練習していなくても大丈夫、ラケットを握り、卓球の試合をしてほしい。
 地区の学校同士でも近隣の学校同士でも、地区を越えた学校同士でも、もしくは県の中での希望校、ブロックでの対抗戦でもいいから、卓球の試合をやりませんか。顧問の先生にも今からお願いしたい。今のまま、3年生を卒業させないで、1回でもいいから2回でもいいから、3年生たちに「熱い練習試合」をさせてもらえないだろうか。

 卓球を好きな子どもたちは、卓球界にとっても「宝」です。その宝物である、子どもたちを卓球界全体で救わなければなりません。協会も、地方の連盟も、学校も、クラブも、メーカーも、我々メディアも一丸となって、卓球好きの子どもたちを応援しなければいけません。

 卓球王国からは近日中に、それらをどう支援するのかを発表したい。だから、3年生の皆さん、もう少し我慢してください。勉強も大事、健康はもっと大事です。たまにはラケットを握って、素振りでもいいから、振ってみてください。また、卓球を楽しくできる日がやってくるから。  (今野)