●男子シングルス準決勝
馬龍(中国)5、6、5、6 金珉鉐(韓国)
許シン(中国) 7、8、-10、8、10 樊振東(中国)
馬龍に全くのノーチャンスだった金珉鉐。
前陣でも台上でもラリーでも、すべてで力の差を見せつけられた。
馬龍は執拗に金珉鉐のフォア前にサービスを送る。金珉鉐はクロスへのフリックかストップをせざるを得ない。馬龍は、フリックはカウンターで狙い、ストップはバックへ長くツッツキし、相手に持ち上げさせてラリーに持っていく。
ラリーに持ち込めば馬龍のパワーにかなう相手はいない。終始馬龍の展開で圧倒した。
そして注目の許シンvs樊振東は、許シンが勝利し、決勝へ駒を進めた。
この試合のポイントはサービス&レシーブだった。
許シンは左横回転系のサービスを樊振東のフォア前に出していく。台上バックドライブで攻めたい樊振東にバックでのレシーブを限定させる作戦だ。
それでいて、ミドル前、バックにナックル系のサービスを出し、レシーブを迷わせていく。昨日までミスの少なかった樊振東の台上にぽろぽろとミスが出てくる。
一方、樊振東はヤマをはって台上バックドライブで打ち抜きにいくか、一発で決まるカウンターとバックドライブを打ち込むかを強いられる。しかし、樊振東のカウンターも許シンのフォアドライブに対して常に決まるほど完璧なものではない。
何本かは入るが、ミスも多く、試合の全体を許シンがうまくコントロールしていた。
得意のYGサービスも許シンにはピタっとストップで止められてしまい、裏面チキータでも打ち込まれてしまった。
サービスがきかない、バックレシーブができないと厳しい、先に攻められるときついという弱点を露呈した樊振東。
試合の組み立てでは先輩許シンが一歩上だった。