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全国高校選手権(インターハイ2016)

愛工大名電と野田学園のライバル対決となった男子学校対抗の決勝戦。

開幕は田中対沼村。
田中の起用について今枝監督は「大西、宮本、そして田中。誰を使うか悩みました。ただ、昨日の準決勝の5番で五十嵐くんを相手に素晴らしい試合をした。こいつなら行けるんじゃないかと“最強の捨て駒”になってもらいました。もし田中が落としても、2番で必ず木造がもぎとってくれるはず」とコメントしている。

その起用に応えたい田中だったが、初のインターハイ、そして決勝1番の舞台でやや硬くなったか。沼村の伸びのあるドライブに押されてしまう。台からサービスが出てしまい、それを見逃さなかった沼村の選球眼も素晴らしく、要所でレシーブエースを取った。
田中は力及ばず、沼村が先勝した。

2番は木造と竹崎の対戦となったが、実はこの対戦は約1時間前の男子シングルス5回戦で行われたカード。両監督とも狙いにいった再戦は、打ち込む木造と粘る竹崎の構図。両サイドに振り、決め球を鋭角に打ち込んだ木造。前回の対戦と同じ状況になり、それをさせまいと竹崎も果敢に攻撃を入れていく。第2ゲームの後半、サービスエースと3球目攻撃で取った竹崎だが、あとが続かなかった。
第3ゲームの9−5で竹崎が鼻血を出し、一時試合は中断され、流れを切ったように思えたが、木造は打ち込む手を緩めなかった。

勝負所の3番ダブルスはお互いに流れをつかみきれない。競り合う中で、第4ゲームは野田学園が攻め手を欠き、チキータの精度がやや落ちてしまったか。思うように決まらず、名電ペアがたたみかけていった。

名電が2−1とリードした4番。大黒柱であり主将の松山がコートに入る。野田学園もエースの伊丹が入り、がっぷり四つの対決となる。
個人戦のシングルスで敗退していた伊丹の調子が気になっていたが、序盤から目にもとまらぬ両ハンドを連発。対する松山は力強くいきながらも冷静さを保ち、伊丹のミスを誘っていく。
中盤、松山のミスが目立つようになるが、しっかりと戦術を転換し、パワーだけでなくつなぎのボールをうまくつかっていく。伊丹のバックハンドは強烈だが、十分な体勢で打たせなければ威力は半減し、確率も下がる。第3ゲームは6点連続で、第4ゲームも2−6の劣勢からじわりじわりと追いつき、ついにマッチポイントを握った。
特に9−9のラリー。大きな打ち合いの中で回り込んでのバックストレートフォアドライブは松山らしさがこれ以上なく出たボールだ。
取って取られてのジュース合戦を制し、15-13。4球目カウンタードライブを伊丹のミドルに打ち込み、松山がガッツポーズともに歓喜のジャンプ!
21年ぶりの優勝をこの手につかんだ。
  • 落としたが、来年への糧にしたい田中

  • 執念の勝利、沼村はトップの重責を果たす

  • 連戦の疲れを見せずにカットを打ち込んだ木造

  • 個人戦に続き、木造に連敗した竹崎

  • 重圧に押しつぶされそうになりながら、大黒柱の松山が勝負を決めた!

  • 逆転負けを喫した伊丹だが、他校がうらやむほどの両ハンドを連発した

  • 観客席から降るような声援

  • 21年ぶり、長く獲れなかった団体優勝をついに手にした