速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

リオ五輪

●男子シングルス2回戦
丹羽孝希 4(−9、5、7、−4、6、1)2 トリオラ(ナイジェリア)
●女子シングルス3回戦
石川佳純 3(7、7、−9、−9、9、−9、−8)4 キム・ソンイ(北朝鮮)
●男子シングルス3回戦
水谷隼 4(9、−10、5、8、6)1  ギオニス(ギリシャ)

 もうみなさんテレビ等で結果はご存じのはずなので、結果報告は簡単に。なにせ現地でのひとり作業で、試合は間断なく行われるので、速報できるのはホテルに帰ってからの夜中になります。
 
 現地の夕方6時にスタートした石川対キム・ソンイ。初の対戦ということで出足は石川のボールにキムのミスが多く、ゲームを連取し、2−0。このまま行ってほしい! と願ってたが、じりじりとキムのカットにミスが出なくなったのが3ゲーム目。石川のボールの回転量、距離感をつかんだ様子。しかし、この3ゲーム目も、4ゲーム目も石川がリードで試合は進んでいったが、ゲーム終盤でキムのミスがほとんどなく、逆に反撃を受けることになり、2−2に追いつかれた。

 5ゲーム目を取り返すも、こうなると持久戦。強打してもキムのカットは返ってくる。一方、キムの反撃のドライブに対し、石川もブロックを合わせて、お互いがミスのない長いラリーになった。試合は最終ゲームにもつれ込み、出足は石川がリードするもすぐにキムが追いつき、この頃から右足をさかんに伸ばす石川。その予兆は5,6ゲーム目あたりからあったのだが、4−7とリードを許した場面で我慢のできなくなった石川は審判に右足を指さし、プレーが難しいので「インジュアリータイム」を要求。これはケガなどでプレー続行できない時に5分間の治療時間を与えること。しかし、審判長が駆けつけ、試合続行を指示された。プレー再開し。最後は食い下がるも、8−11で落とし、メダル候補の石川がまさかの初戦敗退となった。

 あの局面か、もっと早くに床に座り込んででも、試合できないとアピールしても良かった気がする。そのためにはベンチからの指示があっても良かったか。結局は足にアクシデントが起きるほどの長い試合になってしまった、その流れを作ってしまったことが敗因となった。もちろん、相手のキム・ソンイも粘りと反撃は素晴らしかった。
 64分間の激闘で、石川のシングルスは終わった。前回ベスト4の猛者を持ってしても、オリンピックで勝つことは難しい。これがオリンピックなのか。
 あとは明日の福原愛の試合に期待をしつつ、石川には気分を変えて、そして足を回復させて団体に臨んでほしい。胸を張って日本代表として、世界のトップクラスとして石川本来の素晴らしいプレーを団体戦で見せてほしい。
 日本中の卓球ファンと石川佳純ファンはまだあきらめていない。

  • 前半は完全に石川ペースだった

  • キム・ソンイのカットはラリーを重ねるごとにミスがなくなった

  • 最終ゲーム4−7でしゃがみ込む石川。強引にでもインジュアリータイムを要求すべき

  • キム・ソンイの驚異の粘りとガッツは素晴らしかった

  • 敗戦後、呆然と引き上げる石川

  • すぐに組織委員会のインタビューがあるが、言葉の出なかった石川