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リオ五輪

 大会の最初が苦しいのはわかっていた。これは選手の話じゃなくて、取材する人間ね。
 ロンドンの時に写真撮影、速報をやっていたら最初の2日間で全身ばらばら。これは最後まで持たないと思っていた。
 そのために1年間スポーツジムに通った。全く体重は減っていない。ダイエット目的じゃないからね。まずは取材も足腰ですから。

 日本出発からリオまで30時間。甘く見ていたのだが、到着してから時差なのか、何なのか、その時点での時間がよくわからなくなった。いつ寝るんだという感じ。そんな状態なので開会式はパス。写真は同じくITTF公式カメラマンのレミー君から調達しよう。

 テレビの取材できていた松下浩二君に会った。彼らはひとりで外出できないとか、ビーチでほかの日本人が盗難に遭ったとか、バスジャックされたとか、さんざん脅かされた。
 あまりにネガティブなこと聞かされて意識過剰になってしまう。最初の時には過敏になり、現地の人がみんな泥棒に見えた(笑)。でも、実際にはフレンドリーで優しい人ばかり。

 リオの空港に到着して、同じ時間に到着して、ホテルも同じタマスの中川君と大会オフィシャルカーで移動。ここまでは良かった。
 ところが、乗った車の運転手は地元のおばさま。スマホに打ち込んだ地図が頼りなのだが、1時間はかからない道なのに、彼女がパニックになり、3時間近くでホテルに到着。途中、私が降りて警官に聞いたり、大変、大変。それに運転が超ヘタ。向こうの車はほとんどマニュアル操作なので、このおばさま、ほとんどローとセカンドで走り、たまにサード、4速にしないので、カックンカックンで車酔いしそう。それにスマホを見ながらの運転だから危ない、何度もぶつかりそうになり、クラクションを何度も鳴らされる。たぶん、この大会でもワースト3に入るほどの運転手に違いない。
 降りる時、それまで怒ったように運転していたのに、「ソーリー、ソーリー」と謝っていた。そういう気持ちがあったのね。「OK、オブリガート(ありがとう)」と笑顔で別れる。

 町中には軍隊やポリスがひしめいているので何となく安全。でも輸送の時間はルーズ。初日は来るはずのバスが来なかった。昨日は朝、タクシーで会場に向かったら道路封鎖で途中で無理矢理降ろされた。見れば、会場ははるか遠く。体重100キロを超える中川君とカメラバックを引きながら歩く。実際には3キロか4キロかな。でも体感は10キロ。汗びっしょりで第1試合に滑り込んだ。
 朝は6時くらいに起き、会場へ向かい、途中の試合セッションの合間にITTF用の写真選び、終わったのは夜の11時。外へは一歩も出ず。ホテルに帰ってカップラーメンをすすって、1時半に就寝。
 大会前半の地獄は終わった。少しは余裕が出るかも。頑張ろう。日本選手も調子がいいぞ。メダルへGO!だ。(今野)