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ジャパンオープン・荻村杯2017速報

●女子シングルス準々決勝
王曼昱(中国) ー4、ー8、11、10、9、8 伊藤美誠
孫穎莎(中国) 7、ー4、3、ー9、11、8 シャン・シャオナ(ドイツ)

伊藤美誠、王曼昱から2ゲームを先取し、3ゲーム目も先にゲームポイントを奪うところまで追い詰めたが、2ー4で敗れた。
世界戦ではプレッシャーからややプレーが堅かった伊藤だが、この試合はミスが出てもレシーブから厳しく攻め、相手のプレーを縛る伊藤本来のプレーを見せた。長身の王曼昱のミドルに連続で叩き込むバックハンド、ミスを誘うバック表ソフトのチキータ、そしてチャンスボールには強烈なフォアスマッシュを見せた。

勝負の分かれ目は3ゲーム目。伊藤は3ー9と大きくリードしながら9ー9まで追いつき、10ー9でゲームポイント。さらに11ー10で迎えた2回目のゲームポイントで、王曼昱のストップが台上に浮いたが、これを狙った伊藤のフォア強打がオーバーミスになった。試合後、ベンチに入った松﨑コーチは、「本人はロングサービスを狙っていたけど、ベンチからフォア前に下回転サービスを出せと声を掛けて、そこを待っていなかった。チャンスボールを作っても失点していた。そこをパッとやって得点できる訓練が必要」と語った。

4ゲーム目はジュースまでもつれ、5ゲーム目も8ー5とリードを奪うなど、その後のゲームもスコアは競り合ったが、あと一本が取れない。5ゲーム目の8ー10の場面では、アップ系のロングサービスでエースを奪った2本目に、同じサービスを完璧に狙われ、バックドライブで打ち抜かれた。「中国選手は2本のサービスに対して、2本目で1本目と同じサービスが来ると読む選手と、違うサービスが来ると読む選手がいる。王曼昱は同じサービスを待つタイプだとわかったので、次はそれに注意したい」(伊藤)。

試合後、涙を見せた伊藤。「王曼昱は将来化け物みたいになりそうな選手。勝っておかないといけなかった。でも今回試合ができてすごくよかったです」とコメントした。勝利した王曼昱は「今回の伊藤は、今まで対戦した中で一番調子が良かった。伊藤や平野はこれからもずっと世界で戦っていく選手だし、良い試合をしていきたい」と語った。
  • 両ハンドの強打が冴えた伊藤。…惜しかった!

  • 勝負所ではフォア前をチキータで狙ってきた王曼昱

  • パワードライブでシャン・シャオナの堅陣を破った孫穎莎