滝川第二、初のベスト4
3回戦の調子の波は途切れなかった。
上宮との試合は3−0のストレート勝ち。あっさりと同校初の表彰台を決めた。
愛工大名電、野田学園、遊学館、鶴岡東、東山など、メダル&ベスト8常連校と言われる一角とは対戦していない。
しかし、希望が丘を倒してきた新潟産大附に競り勝ち、その勢いをしっかりと持続。
「ラッキーだよ」と滝川第二の松尾監督は笑う。
稲垣と橋田の単複、鶴亀のバック表での攻守、絶対的エースはいないが、ひとりひとりが伸び伸びと自分のプレーをし、ベンチは全力で応援する。
エースに頼らないからこそ、全員が自分が点を取るんだ!という気迫がある。
インターハイという大きな舞台は、彼らを成長させた。
「うちは全然実力がないんだ。でも失うものもない」(松尾監督)。
少しでもメダルという欲がちらついてしまったら、結果は変わっていたかもしれない。
敗れた上宮の小林監督は「よくやっている相手だから勝てるんじゃないかという受け身の気持ちになってしまった。内容は悪くなかったが、最後の1、2点を取れない。普段私たちが知ってる滝川第二より強かったですよ」
心の動きでプレーは変わる。高校生ならなおさらだ。
しっかり引き締め、メダルを決めても浮かれない。そこに滝川第二の強さを見た。