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中国リポート

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 去る12月3日、北京五輪・卓球競技の会場となる北京大学体育館が無事竣工(完成)した。
 中国の最高学府と呼ばれ、「北大(ペイダァ)」の愛称がある北京大学の敷地内に建設されたこの体育館は地上4階・地下2階で、固定席・可動席あわせて7557席。ピンポン球を模したような、天井部分の半球状のドームが特徴的だ。「世界初の卓球専用体育館」と銘打つだけあって、グレーを基調とした内壁の塗装や、8000以上の通風口によって館内の風速を毎秒0.2m以下にコントロールする空調、抑えられた照明、二層式で衝撃を吸収するフロアなど、卓球には最高の環境が整えられている。
 しかし、この世界初の卓球専用体育館も、来年8月の北京五輪、9月の北京パラリンピックの卓球会場になったあとは、多目的用に改築されて北京大学総合体育館に生まれ変わるという。北京五輪・卓球競技のためだけに作られた、1年にも満たない時限付きの特設ステージ。国技に対する中国の意気込みが感じられるが、五輪バブルの象徴と言えなくもない。

 同体育館は2005年9月17日の着工。今年7月2日に火災が発生し、体育館の南側4分の1ほど、約1,000平方メートルを焼失。竣工が大幅にずれ込み、13日からこけら落としの大会として行われるITTFプロツアー・グランドファイナルへの影響が懸念されていたが、ギリギリで開催に間に合わせた形となった。

Photo上:北京大学体育館の画像も近日アップ予定。写真は04年にも北京市で開催されたグランドファイナル、王励勤が勝利した男子決勝でのひとコマ。
Photo中:王励勤がロビングを上げながら審判の後ろを通り抜け…
Photo下:コートが入れ替わっちゃいました。手前の王励勤のコートに打ち込む馬琳