スマホ版に
戻る

中国リポート

トップニュース中国リポート
 現在、速報を随時アップ中の第5回世界ジュニア選手権。
中国選手団のプロフィールで、入手できるものをご紹介します。

[男子チーム]
監督:李屹(リ・イー)
92年アジア選手権ダブルス3位
・許鋭鋒(シュ・ルイフォン)
1992年3月29日生まれ/四川省出身。右シェーク両面裏ソフトドライブ型
07年アジアジュニア選手権3位
・閻安(イェン・アン)
1993年1月12日生まれ/北京市出身。右シェーク両面裏ソフトドライブ型
05年北京市13歳以下チャンピオン
・宋時超(ソン・シィチャオ)
1991年12月19日生まれ/浙江省出身。右シェーク両面裏ソフトドライブ型
06年アジアジュニア選手権カデット準優勝
・張聖伍男(チャン・ションウナン)
1993年1月5日生まれ/北京市出身。

 中国男子チームのマナーの悪さが、世界ジュニアで大きな問題となっているようだ。
 筆者は会場にいないので、安易な発言はできない。ただ、その行動が著しくスポーツマンシップに欠けていることは確かなようだ。共産主義的なプロパガンダとはいえ、中国卓球には「友好第一 比賽第二(友好が第一、試合は第二)」「反対錦標主義(勝利至上主義に反対する」というスローガンがあったのではなかったか。

 準決勝、決勝のラストで勝利を決めたあと、あろうことか卓球台の上に乗って勝利をアピールした宋時超。昨年のアジアジュニア選手権・カデット男子シングルス決勝で松平健太(青森山田高)に敗れ、2位になっている。この時の記事を引用してみると-
「カデットシングルス決勝の大事な場面で、自分の返球が指とラケットに2度当たったことを自己申告して審判のジャッジを訂正。模範的なフェアプレーを見せた宋時超(卓球王国06年10月号P.88)」。…一体どういうことなのだろうか。

 男子チームの李吃監督は元中国代表選手で、現在は国家2軍男子チーム監督。現役引退後に、コーチ兼トレーナーとして来日したこともある。
 この李屹も参加して昨年11月に行われた国家チームのコーチ選考会で、蔡振華(国家体育総局副局長)は次のような質問を投げかけている。「2軍チームの選手たちはみな80年代、90年代生まれだ。(一人っ子政策によって)一人っ子として育った彼らを、あなた方はどうやって管理し、コーチしていくつもりなのか?」。今回の世界ジュニアでの行動が、まさかこの問いかけに対する回答ではあるまい。

 ひとつ確かに言えるのは、今回の中国男子チームには昨年準優勝の徐克、今シーズンの超級リーグで最優秀新人賞を受賞した許シン(日+斤)らがおらず、ベストメンバーではないということ。それだけに中国チームにとっても苦しい戦いが続いたということだ。もちろん、彼らのバッドマナーを弁護するつもりは全くない。昨年3月のアジアカップ決勝で敗れたあと、ラケットを投げて椅子を蹴った陳杞に厳罰が下ったように、今回の中国男子チームの行動にも、何らかの処罰がなされる可能性がある。
 世界ジュニア選手権は、来月19日発売の卓球王国3月号で詳しく特集します!!

Photo上:渦中の人物となった宋時超
Photo下:今回のメンバーで、唯一昨年の世界ジュニアにも出場している許鋭鋒