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中国リポート

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 10月11日、中国超級リーグ女子の入れ替え戦が北京・中国卓球チームトレーニングセンターで行われ、今シーズン9位の重慶康徳遠景と甲Aリーグ2位の山西省チームが対戦した。

〈山西隊 3-2 重慶康徳遠景〉
○李暁丹    3-2    李楠
 武楊     2-3    王珊○
 武楊/楊飛飛 0-3    李楠/劉純○
○李暁丹    3-1    劉純
○楊飛飛    3-2    王珊

 元世界選手権3位の李楠を擁する重慶康徳遠景が有利と思われたこの一戦だが、エースの李楠がトップでまさかの失点。この1点が最後まで重慶康徳遠景に重くのしかかった。2番、ダブルスを取り返して残留に王手をかけたものの、4番の劉純が受け身のプレーで敗れ、勝負はラストへ。ゲームオールの白熱した一戦を山西省チームの楊飛飛が制し、山西省チームが昇格を決めた。

 山西省という省名も、日本ではあまり馴染みがないかもしれない。山東省とセットにすると覚えやすいが、地理的には山東省と山西省は河北省に隔てられ、隣接してはいない。
 日本でいう県庁所在地に当たる省都は太原市。昔から卓球の非常に盛んな町で、多くの国際・国内大会が行われてきた。毎年行われている太原国際ジュニアオープンには200名を超える選手が参加し、今年はワールドジュニアサーキットの一環として開催されている。
 これまでに輩出した卓球選手は、あの荘則棟が育てた管建華(87年世界選手権3位)、97年世界選手権ベスト8の成紅霞など、カット主戦型の選手が多い。決勝で単複2点落としたが、武楊もその系譜を継ぐ選手だ。

 山西省チームは2001・2002・2003-2004と超級リーグに所属していたが、当時のメンバーはほとんどが他省の出身者という『傭兵集団』だった。2001年のシーズンには小西杏選手(現アスモ)が山西晋園チームに加入しており、これが日本人の超級リーガー第1号となっている。

Photo上:トップで痛恨の敗戦を喫した李楠。緻密な攻守に狂いが生じたか…
Photo下:貴重なカット主戦型のホープである武楊(06年世界ジュニア3位)。ちなみに卓球王国12月号で新連載『鄭さんの超レベルアップ大作戦』をスタートする鄭慧萍さんも山西省の出身なのです