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中国リポート

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 1月7日、中国卓球協会は5日に発表した『2018年中国卓球協会・2018年国際大会派遣選手選抜規定』への疑問に対する、回答の文書を発表した。

 ……その前に、前回の1月6日の中国リポート『前代未聞? 中国が国際大会への選考基準を発表』の記事の中で誤りがありました。世界選手権の選考基準(1)〜(5)の中で、(4)の「2017-2018中国スーパーリーグの通算成績1〜3位から1名」という基準の後に「国家チームの選手に限定」と記載していましたが、正しくは「国家チームの選手は含まれない」です。内容的には逆で、前代未聞の誤りでした。今後は十分に気をつけます。
 ちなみにこの中国リポートの記事、中国のポータルサイト「新浪」でも「日媒(日本のマスコミ)が選考基準についてこう分析している!」として紹介。何とも恥ずかしい結果になってしまいました。

 なお、この(4)の選考基準については、中国の卓球雑誌『ピンパン世界』にも問い合わせて確認しました。これは国家チーム以外の選手を必ず1名選ぶ枠ではなく、あくまでもスーパーリーグの個人総合成績で上位3名に入ることが条件。実際は国家チーム以外の選手が、個人総合成績の上位3名に入る可能性は限りなく低い。
 上位3名に国家チーム以外の選手が含まれない場合は「国家チーム内で選考会を行うか、コーチ陣による総合的な評価によって代表を決定する」という注がついており、規定の上の建前(たてまえ)では、国家チームに入っていなくてもチャンスがあるということ。

 中国卓球協会からの回答文書に話を戻すと、「スーパーリーグの上位3名に入った省チームの選手にチャンスを与えるというのは、国家チームの選手に対して不公平な選考にならないか?」という質問に対し、協会側はこう答えている。
 「この規定の主な目的は、省チームやクラブチームの選手たちにも国際大会に出場するチャンスを与え、各地方やクラブに積極性を発揮させること。国際大会に出場する延べ人数は大幅に増加するし、国家チームの選手たちの機会を奪ったり、不公平になるような問題は存在しない」。至極マジメな回答だが、実際に省チームやクラブチームの選手たちがチャンスをつかむことはまずないと考えると、質問も回答もなにやら「やらせ」のようにも思えてくる。

 少し長くなってしまったので、回答文書のその他の内容については「その2」に続きます……。