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中国リポート

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 3月15〜17日に行われた世界選手権団体戦の中国代表選考会。女子は丁寧・劉詩ウェン・朱雨玲の3人が選考基準によって出場権を獲得しており、残る代表枠はふたつ。王曼昱・陳夢・木子・武楊・陳幸同・孫穎莎・顧玉ティン・馮亜蘭の8名から、最終順位1位とU-21最上位の2選手を選出する方式となった。

 序盤から連勝街道を突き進んだのは、陳夢と王曼昱。ともに第4戦を終えて4戦全勝、王曼昱は同年代のライバルである孫穎莎にも3−0で完勝した。結局、このふたりが6戦全勝で最終戦を迎え、3−1で勝利した陳夢が総合1位で代表権を獲得。2位の王曼昱はU-21での代表選出となったが、男子の王楚欽と同様、U-21の出場枠に頼らずに代表権を獲得した形だ。世界ランキングを9位(3月発表)まで上げている陳幸同は惜しくも3位、孫穎莎は顧玉ティンと並んで6位に沈んだ。

 これで中国女子の世界代表は、丁寧・劉詩ウェン・朱雨玲・陳夢・王曼昱の5名に確定した。ベストメンバーと言える陣容で、これをAチームだとすれば、Bチームも孫穎莎・陳幸同・顧玉ティン・木子など実力者揃い。若手も着実に伸びており、女王の座は揺るがない。
 中国女子のコーチ陣は、李隼、肖戦、陳彬、黄海城、張琴の5名。監督という役職は置かず、この5名が「教練組(コーチグループ)」を形成するが、世界団体のベンチには李隼が入ることになりそうだ。その李隼コーチ、『捜狐体育』の取材に対して、日本チームの印象を次のように語っている。「日本女子チームの何人かの選手は、中国選手に対して工夫と研究を重ね、試合で対戦するたびに新たな対策を立ててプレーし、或いはテストしてくる。日本選手のテクニックとボールの質は、明らかに以前よりも向上しているし、中国からより多くのコーチを招き、我々の戦術・技術についても理解を深めている」。

 中国女子は18日午後に湖北省黄石市に移動し、4月17日まで集合訓練を行う。4月13〜16日には男子チームが厦門市から移動し、男女合同でエキシビションマッチを開催する予定だ。ちなみに黄石市の訓練基地は、1987年に完成した中国の訓練基地の第1号。翌年に開催されたソウル五輪で中国チームの成績が伸び悩み、「縁起が悪い」と言われたこともあるが、2012年に施設がリニューアル。国家チームの練習拠点のひとつとして、存在感を示している。
  • 大器晩成か、ようやく存在感を示してきた陳夢

  • 王曼昱、同年代のライバルに差をつけた(ともに写真は17年ジャパンオープン)