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中国リポート

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 6月23日、創設記念日の「オリンピックデー」を迎えたIOC(国際オリンピック委員会)は、オンラインで世界のトップアスリートがリレーを繋ぐ「トレーニング教室」を実施。卓球からはウーゴ・カルデラノ(ブラジル)が参加し、様々なトレーニングメニューで自慢の身体能力を披露した。

 中国オリンピック委員会も同日、「保持強大(stay strong)」をテーマとして、中国が生んだオリンピアンたちによるオンラインイベントを開催した。中国チームからは劉国梁・中国卓球協会会長と馬龍・丁寧が3人揃って登場。さらに引退したレジェンド枠として、五輪・世界選手権・ワールドカップでの優勝という「大満貫」を達成した伝説の女王、鄧亜萍・王楠・張怡寧が元気な姿を見せた。ちなみに劉国梁・馬龍・丁寧の3人も大満貫を達成しており、最強軍団・中国ならではの豪華メンバーだ。

 劉国梁会長は東京五輪が1年延期されたことについて、「ポジティブに考えれば、2024年のパリ五輪までの3年で二度のオリンピックに出場できるということであり、これはひとつのチャンス。どんな時も積極的な姿勢と自信を保つことで、本当に強い選手になれるのだ」とコメントした。

 一方、3人の女王も後輩たちへエールを送った。92・96年五輪優勝の鄧亜萍は日本女子チームの急速な進化に触れ、「中国チームもさらに進化を速めなければいけない」と警鐘を鳴らした。2000年五輪優勝の王楠は「試合のリズムをコントロールする能力をより高めてほしい」とコメント。08年五輪優勝の張怡寧は中国最大のライバル・伊藤美誠選手に対し、「伊藤(美誠)のバックハンドは非常に速く、中国ではあのようなスタイルの仮想選手(トレーナー)を見つけるのは難しい。普段どおりのプレーだけでは対応できないし、時には非合理なプレーも必要」と語っている。

 現在、中国選手団は3月中旬から集合訓練を行っていた中国・マカオを離れ、広東省広州市の広州体育職業技術学院で練習しながら、2週間の隔離期間を取っている。かつて劉詩ウェンや樊振東、周啓豪らが腕を磨いた体育学校だ。その後、チームの選手たちは久々にそれぞれの母体のチームへと戻り、7月下旬から再び集合訓練をスタートさせるという。
  • 「ピンチをチャンスに」と劉国梁会長(19年男子ワールドカップ時)。……後ろのパンダちゃんが気になりますね