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中国リポート

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 卓球が正式競技に加わった88年ソウル五輪、韋晴光(偉関晴光)とペアを組み、男子ダブルスの初代チャンピオンになった陳龍燦(チェン・ロンツァン)。現役時代はペン表ソフトのテクニシャンとして名を馳せた。
 現在、四川省卓球チームの総監督を務めているが、北京五輪ムードが日増しに高まる中、四川省が輩出した唯一の男子金メダリストはイベントに引っ張りだこだ。

 昨日15日、四川省成都にあるビクトリア病院の主催するイベントで、四川教育学院を訪れた陳龍燦。学生たちには熱烈な歓迎を受けたが、司会者がカゴに入ったピンポン球を取り出すと会場からはざわめきが。「金メダリストと試合するのか?」「そんなの勝てるわけないだろう」。しかし、卓球台はどこにもない。

 イスの上に置かれたピンポン球のカゴ、そして一膳の箸。実はピンポン球を箸で挟んでカゴからカゴへ移す遊び、「挟球」だったのだ。学生たちもこれで納得。会場が陳龍燦への温かいヤジに包まれる中、30秒で7つ成功した陳龍燦だったが、9つ成功させる学生が3人も現れ、金メダリストもメダル獲得ならず。
 わずか12歳で国家チームに選ばれた天才中の天才、陳龍燦をもってしても、ラケットさばきと箸さばきは少々勝手が違ったようだ。
(出典/天府早報)

Photo:日産自動車時代の陳龍燦。「挟球」は焦ると意外に難しい