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中国リポート

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 中国卓球界の2007年のシーズンを締めくくる最終戦、2007“柳鋼杯”国際女子卓球対抗マッチが広西壮(チワン)族自治区・柳州市で開催された。開会式では出場する選手たちが中国の少数民族の衣装を身にまとって登場し、特にヨーロッパから参戦したドデアンとポータは観客の声援を集めたとのこと。試合結果は以下のとおり。

[中国女子チーム 5-0 国際女子選抜チーム]
○李暁霞 7、4、5 ドデアン(ルーマニア)
○王楠 9、4、5 朴美英(韓国)
○陳虹羽 4、-7、9、-8、9 リュウ・ジャ(オーストリア)
○郭躍 -11、4、6、-4、4 帖雅娜(中国香港)
○郭炎 7、4、2 ポータ(ハンガリー)

 中国女子チームは世界ランキング1~5位の選手を揃えるベストメンバーを組んだが、張怡寧はITTFトーナメント・オブ・チャンピオンズに続き故障で欠場。代替選手として出場した陳虹羽は地元・柳州市の出身で、広西壮族自治区の選手としては十数年ぶりに国家2軍チームに選ばれている。この陳虹羽でさえ、元ヨーロッパチャンピオンのリュウ・ジャに競り勝ってしまうあたり、中国女子チームの選手層の分厚さを改めて感じさせる。
 ドデアン、朴美英、ポータは、いずれも卓球の伝統国であるルーマニア、韓国、ハンガリーの次代を担っていく選手。しかし、少なくとも現時点では中国のライバルには成り得ないようだ。

 ちなみに大会が開催された広西壮族自治区は中国の南端にあるが、自治区は省と同じく、日本で言えば県に相当する。梁戈亮、謝賽克、謝超杰など多くの名選手を輩出しており、偉関晴光(韋晴光)・絹子(石小娟)夫妻も同自治区の出身。現在は謝賽克が自治区チームの総監督となり、かつての栄光を取り戻すべく奮闘中だ。

 これで年内の大会がすべて終了した中国卓球界。選手たちには「お疲れサマ」と言いたいところだが、なんと国家チームの選手たちは今日27日から年明け1日まで6日間の軍事訓練(!)。それが終わって1週間もしないうちに7日から集合訓練がスタートする。
 中国では1月1日よりも旧暦の正月(春節)を盛大に祝うが、今年は2月7日の春節も世界選手権広州大会の直前で、ゆっくり休む暇はなさそう。北京五輪が終わるまで、中国チームには盆も正月もないということか…。

Photo:1・2番でストレート負けを喫したドデアン(上)と朴美英(下)