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中国リポート

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 『ピンパン世界』編集部を紹介するなら、何を置いてもまずは編集長から。左Photo上が夏娃(シァ・ワァ)編集長。巨大な望遠レンズを装着したカメラを右肩に構え、ブランドに身を固めて、国際大会の会場を颯爽と歩く。銃を撃つ、写真を撮る、ともに英語で「shoot」と言うが、絶えずシャッターチャンスを狙っている夏編集長の後ろ姿は、まるで映画から飛び出してきた「女狙撃手(スナイパー)」。黒柳徹子ばりの髪型のセットには常に余念がない(失礼)。卓球王国の誌面にもたびたび登場しているので、ご記憶の方もいるかもしれない。写真は今年5月のザグレブ大会の時のもの。

 続いて左Photo中。腰に手を当てている男性が李克非(リ・クゥフェイ)さん(写真右端)。中国一の用具マニアの呼び声も高い。プレースタイルは右シェーク攻撃型で、張ユク(中国香港)のような豪快な卓球をする。なぜかチキータがやたらとうまい。「一番好きな選手は?」という質問には間髪入れず「ワルドナー!」。

 李さんの隣でアドバイスをする、黒いウェアの男性は優しい笑顔がトレードマークの宋斐(ソン・フェイ)さん。10年以上ドイツに滞在していたということで、英語はパーフェクト。劉国正選手に似ているので「劉国正のお兄さんだね」と言ったら苦笑いしていた。体格は大会の会場にいた誰よりもパワフルなのに、卓球はシェークのバックツブ高攻守型、そして書く文章は実に繊細なのが面白い。

 そして左Photo下で熱いガッツポーズを決めているのが、ピンパン世界チームのスーパーエース・李晋(リ・ジン)さん(左写真下)。省代表チームにいたこともあるそうで、めったやたらと強い。左ペンドライブ型で、強烈な変化サービスからパワードライブとバックプッシュで相手を圧倒していた。クールな眼差しとほとばしるガッツ、ちょっと敵には回したくない男だ…。

  「草の根版日中交歓大会」で、どこまでも熱くプレーしている彼らの姿は、日本のどこの大会にもいる卓球ファンと少しも変わりはなかった。「本当に卓球が好きなんだなあ」と素直に思った。私が中国に行く時には、必ずラケットを持っていくようにしている。体育館や卓球場に行けば、彼らと同じような卓球好きが必ずいて、相手をしてくれるからだ。 どこの国の人間だろうと、卓球ができる人間を放っておくような人は中国にはいない(笑)。ラケットがあれば、中国では寂しい思いはしない。
 2007年の中国リポートはこれで終了します。来年度もどうぞご期待ください。