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中国リポート

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 1月30日、広東省中山市で集合訓練中の国家女子チームが、珠海市で第1回目の部内対抗戦を行った。張怡寧・王楠・郭炎という豪華メンバーで固めた国家紅隊、郭躍・李暁霞・丁寧という伸び盛りのメンバーが揃った国家藍隊。中国でいう「藍色」は日本の「青色」のことなので、紅白対決ならぬ紅青対決と相成った。
 試合方式は世界選手権団体戦と同じ、5シングルスのスウェイスリング方式。結果は以下のとおりだ。

[国家藍隊 3-2 国家紅隊]
 李暁霞 -7、-12、10、-9 王楠○
○郭躍 -7、8、5、12 張怡寧
 丁寧 -7、-4、-15 郭炎○
○李暁霞 9、8、-3、7 張怡寧
○郭躍 8、3、5 王楠

 現世界チャンピオンの郭躍が張怡寧、王楠を下し、好調ぶりを見せつけた。
 トップの王楠vs李暁霞は、昨年5月の世界選手権ザグレブ大会では李暁霞、12月のITTFトーナメント・オブ・チャンピオンズでは王楠が勝利。三番目の五輪代表の座を争う因縁の対決は、第2ゲームを王楠が8-10からの逆転で奪ったのが大きく、王楠が競り勝つ。
 二番は、張怡寧vs郭躍の豪華カード。しかし、張怡寧は腰の状態が悪く、軽めのメニューから集合訓練をスタート。調整十分とは言いがたく、1-2とゲームをリードされた4ゲーム目、7-10でゲームポイントを握りながら郭躍の猛攻に屈し、「一姐(イージエ/女子チームのエース)」争いは郭躍に軍配。

 三番は郭炎vs丁寧。すでに五輪出場の可能性はゼロに近い郭炎だが、北京首創の後輩である丁寧を序盤から圧倒。2ゲームを連取し、3ゲーム目も6-10のビハインドからドライブの打ち合いを制し、17-15で逆転勝ち。続く四番は不調の張怡寧が、得意にしている李暁霞に競り負け、試合は2-2のラストへ。
 勝敗を決する5番は、こちらも遼寧鞍鋼の先輩・後輩対決である王楠vs郭躍。五輪出場を目指す王楠が意地を見せたかったが、試合は6-6と競り合った第1ゲームを11-8で奪取した郭躍が、威力あるドライブで常に先手を奪う。第2ゲームは9-3、第3ゲームも7-3と郭躍が大きくリードし、結果的にはワンサイドゲーム。国家藍隊が3-2で紅隊を破った。

 世代交替のせめぎ合いとなった第1回目の部内対抗戦。日本でもプロモーションを兼ねて、観客を入れてのナショナルチームの公開紅白試合などを、積極的に行ってみてはどうだろうか。
 さて、2月2日に行われた、2回目の部内対抗戦の結果は果たして…?

Photo:故障をかばいながら戦い続けたプロツアーファイナルでの張怡寧。さすがの女王も疲労の色が濃い