スマホ版に
戻る

中国リポート

トップニュース中国リポート
 3月27日、上海体育職業学院が双銭集団股フェン(にんべん+分)有限公司とスポンサー契約を結び、「上海回力女子卓球チーム」が創立された。

 上海体育職業学院は今年1月に上海体育運動技術学院から昇格・改称。上海のスポーツ界の総本山として、劉翔(04年アテネ五輪110mハードル金メダリスト)、姚明(米プロバスケットボール/ヒューストン・ロケッツ)などのトップアスリートを輩出してきた。世界卓球選手権3回優勝の王励勤も同校の卒業生。
 一方、スポンサーとなった双銭集団股フェン有限公司(ダブルコイン)は、フランスのミシュランとも提携を結ぶ中国最大のタイヤメーカー。国内の好景気に乗って業績を拡大している優良企業で、チーム名に入っている「回力」は「双銭」と並ぶ同社のタイヤのブランド名だ。

 実質的に、上海市女子卓球チームがスポンサーを獲得し、冠名が加わった形となった今回の大型契約。かつては曹燕華や何智麗など多くの世界チャンピオンを輩出し、「世界王者の揺籃(揺りかご)」と賞賛された名門・上海女子チームも、近年は成績が低迷。06年2月には厳しい体力トレーニングに耐えかねた選手たちが集団で合宿先から脱走、その後選手の家族がチームの総監督に暴力を振るうという不祥事も起きている。タイヤメーカーがスポンサーとなり、ここからエンジン始動、大車輪の活躍を見せられるか。まずは超級リーグ昇格が目標になりそうだ。

Photo:世界選手権ザグレブ大会でベスト16に入った姚彦(ヤオ・イェン)。上海女子チームの希望の星だ