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中国リポート

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 4月18日、国家女子1軍チームvs.国家男子2軍チームの一戦に続いて、午後には男子1軍チームの熱身賽(エキシビション・マッチ)が開催された。五輪代表チーム(国家紅隊)vs.若手チーム(国家藍隊)の対抗戦だ。試合結果は以下のとおり。

[国家藍隊 3-2 国家紅隊]
 馬龍 -10、-5、-4 王励勤○
○陳杞 9、9、-6、9 王皓
 邱貽可/許シン -6、-5、9、-5 王励勤/馬琳○
○張継科 6、5、-10、-9、8 馬琳
○陳杞/馬龍 4 王励勤/馬琳  ※第5試合は1ゲームのみ

 馬琳が張継科に敗れ、2-2となった時点で、決着をつける第5試合(1ゲームのみ)の試合方式を藍隊が選択。藍隊はダブルスを選び、陳杞/馬龍が王励勤/馬琳を一蹴して決着をつけた。男子2軍に敗れた女子チーム同様、五輪代表チームが結果を残すことができなかった。

 トップに出場した王励勤は、先週行われた二度の隊内試合(シングルスとダブルス)でいずれも優勝。国際試合では五分の戦績と言って良い馬龍をストレートで下し、改めて好調ぶりをアピールした。しかし、2番で出場した王皓は1・2ゲームの勝負どころでレシーブが甘くなり、強烈な3球目攻撃を誇る陳杞に主導権を握られて1-3で敗れた。対戦成績では圧倒的に有利な相手だっただけに、王皓にとっては痛恨の敗戦。王励勤が作った流れを帳消しにしてしまった。
 紅隊は4番でも、馬琳が張継科に金星を献上。第3ゲーム6-10とマッチポイントを握られてから6本連取で大逆転したものの、最終ゲームは終始リードを許す展開となった。こうなれば藍隊はダブルスのスペシャリスト・陳杞の存在がものを言う。一気に走った陳杞/馬龍がなんと9-0とリードを奪い、一方的な展開で王励勤/馬琳を下した。

 試合後の記者会見で、男子チームの劉国梁監督は2番で敗れた王皓に対し「試合の様子から見ると、五輪に出るべきなのは王皓じゃないな。陳杞だね」と酷評。「王皓のプレーは最悪だったよ。まったく試合に集中できていなかったし、覇気というものがない。あんな闘志のない目つきをして、どうやって五輪を戦えるって言うんだ??」とその怒りは収まらない。
 北京五輪が刻々と近づく中で、世界ランキング1位に君臨する王皓が見せた悪癖。劉国梁監督ら首脳陣が最も恐れているのは、それまで一度も敗れたことのない柳承敏に吹き飛ばされた、04年アテネ五輪男子シングルス決勝の再現だろう。

Photo上:国家チームの暴れん坊・陳杞が存在感を見せつけた
Photo下:劉国梁のキツいお叱りを受けた王皓。五輪まで気の抜けない日々が続きそうだ…