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中国リポート

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 4月18日、中国人民解放軍・国防大学で、「2008北京国際軍人フレンドシップ卓球大会」が行われた。海外からは、北京に駐在しているアメリカ、韓国、イタリアなど21カ国から武官・副武官をはじめ28人が参戦。昨年度大会は17カ国・23名の参加だったというから、よりインターナショナルかつ盛大(?)なものになっている。一方、中国人民解放軍からは総政治部・総後勤部・総装備部の三総部や、海・空軍、人民武装警察部隊などから多数が参戦した。

 結果は人民解放軍の精鋭たちが上位を独占したが、フレンドシップの冠名どおり、笑顔の絶えない大会になったようだ。身体の直接的なコンタクトがなく、運動量を各自で調節できる卓球は、このような軍人同士のレクリエーション大会には最適だろう。スポーツによっては、エキサイトした軍人たちの怒号が飛び交い…ということになりかねない。
 軍隊のキャンプや戦場でも、卓球は手軽な娯楽として親しまれてきた。それはトップスポーツとしての卓球とはまた異なる、優れた側面のひとつだ。

 ちなみに軍人ということでは、人民解放軍で最年少の将軍である王涛(96年アトランタ五輪銀メダリスト)や、世界ランキング1位の王皓にも参戦の資格があるが、さすがにゲストとして招かれることはなかったようだ。
 中国人民解放軍は中国共産党の軍事部門で、正確には国軍ではなく党軍だが、実質的には国軍として扱われている。軍隊ではあるが、卓球やバスケットボールをはじめとしたスポール選手、映画監督、詩人、音楽家から舞踏家まで、数多くの人材を抱える。日中文化スポーツ交流年だった昨年10月には、中国人民解放軍交響楽団が来日、東京で演奏会を開催している。

Photo:現役軍人である王皓。昨年の「拓展訓練(自己開発訓練)」で勉強中のひとコマ
Photo:…この人は本物の軍人ではありません。同じく昨年の「拓展訓練」より

◇写真提供:月刊『Pingpang世界』(中国)