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中国リポート

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 今月1日まで韓国・大田で行われていたITTFプロツアー・フォルクスワーゲンオープン韓国大会。この大会に中国香港から大型新人が出場した。その選手の名前は孫晋(スン・ジン)。00年シドニー五輪複銀メダリスト、99・01年世界選手権複準優勝、00・01年世界選手権団体優勝メンバーなど、数多くの実績を持つ元中国代表だ。

 左シェークフォア裏ソフト・バック表ソフトの異質速攻型で、威力のあるバックハンド強打を得意としていた孫晋。2001年の世界選手権大阪大会を最後に国際大会から引退し、その後は中国超級リーグの北大方正でプレーしていた。同時に2002年から4年間、北京大学の国際関係学院で学び、イギリスのブリストル大学に半年間留学するなど、学業に励んでいただけに、中国香港からの球界復帰は意外。今年9月1日からスタートする「移住選手の世界大会への出場規制」を前にした、駆け込み移籍ともいえそうだ。

 約7年ぶりの国際大会となったフォルクスワーゲンオープン韓国大会では、シングルスでティミナ(オランダ)、金キョン娥(韓国)というカット主戦型に連敗を喫し、早々に姿を消した孫晋だが、張瑞と組んだダブルスでは五輪銀メダリストの面目躍如。郭芳芳/文玄晶(韓国)、リ・ジャウェイ/馮天薇(シンガポール)、そしてチームメイトの姜華君/帖雅娜(中国香港)と強豪ペアを連破して3位入賞。国際卓球連盟6月発表の世界ランキングでは43位に飛び込んできた。自己最高位4位の孫晋、世界ランキングのトップ10に入る可能性は低いが、昨シーズンの超級リーグでは郭炎、曹臻、帖雅娜を破るなどまだまだ強い。今後、国際大会にどれだけ起用されるのか注目だ。

Photo:中国代表として、最後の国際大会となった01年世界戦大阪大会での孫晋。団体優勝、女子ダブルス2位、混合ダブルス3位という成績だった