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中国リポート

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 10月20日、上海市の目抜き通り・南京東路にある永安百貨店に、上海市出身の王励勤が凱旋した。これはスポーツブランドの李寧が中国の全20都市で行っている「奥運英雄栄帰故里~Hero Return~」という活動の一環で、五輪で活躍した選手たちが出身地でトークショーやファンとの交流を行うというもの。

 北京五輪では団体戦で優勝し、自身2枚目の五輪金メダルを獲得した王励勤。しかし、シングルスではスペアラケットの不備もあり、準決勝で馬琳に敗れ、悲願のシングルス金メダル獲得はならなかった。すでに30歳という年齢で、今後の去就が注目されているが、記者の「現役はいつまで続行しますか?」という質問に対しては「現在の目標はふたつあります。ひとつは来年日本で行われる世界選手権個人戦、もうひとつはやはり来年の第11回全中国運動会。この2つの大会が終わったら、あとは成り行きに任せます」(王励勤)。
 さらに「2010年のアジア競技大会・広州大会(11月12~27日開催)はどうですか」と質問されると、「考えたことはありません」との回答。これがアジア競技大会前後での引退を示唆するものとして、中国国内では「王励勤、アジア競技大会で引退か」とも報道されている。

 ノングルーへの対応、馬龍ら若手の台頭、そして30歳という年齢もあり、王励勤のロンドン五輪への道はあまりに険しい。劉国梁監督は「王励勤はロンドン五輪でも十分プレーできる」とも発言しているが、2010年5月22~30日に行われる世界選手権団体戦モスクワ大会で団体メンバーに入らなければ、ロンドン五輪出場の可能性はかなり低くなるだろう。

Photo:卓球以外ではF1が大好きという王励勤。シューマッハのファンだったそうです