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中国リポート

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 10月28日、上海市西南部の閔行区浦江鎮にあるニュータウン開発地区「新浦江城」において、北京五輪で金メダルを獲得した上海出身のスポーツ選手に対する、新築マンション1室の授与式典が行われた。マンションが贈られたのは、郭晶晶との女子3mシンクロナイズド板飛込みで優勝した呉敏霞、競泳・女子200mバタフライで優勝した劉子歌、男子10mシンクロナイズド高飛込み優勝の火亮、男子ボクシングライトフライ級優勝の雛市明、そして卓球男子団体優勝の王励勤の5選手だ。

 金メダリストたちにマンションを贈ったのは、「新浦江城」の開発を行っている中国の巨大企業グループ・華僑城集団。2010年の上海万国博覧会までに完成するというこの「新浦江城」、上海市の中心部からはかなり離れているが、130万平方メートルの立地に80万平方メートルの低密度住宅地、27万平方メートルの都市産業区と23万平方メートルの総合商業区を建設、イタリア風の街並みに2万5千人が住む緑あふれるパークタウン…というかなりバブリーなシロモノ。
 王励勤ら4選手に贈られたのは11階建てのマンションで、部屋の広さは約90平方メートル、分譲価格は100万元(約1435万円)以上。中国に五輪の競泳競技初の金メダルをもたらした劉子歌は、世界新記録を更新したこともあり、4階建てのマンションで広さは約160平方メートル、分譲価格は200万元(約2870万円)以上だとか。王励勤もシングルスとの2冠を達成していれば、広いほうの部屋が貰えたかもしれない。

 この日、両親と一緒に部屋を見学した王励勤。「ずっと雛市明と一緒に良い部屋を探してたんだ。彼が隣人になってくれれば安心だからね!」とボクサーの雛市明にラブコール。中国ボクシング史上初の五輪金メダリストである雛は、金メダル獲得後の「中国料理は脂っこいので、減量中はピザとハンバーガーを食べていた」という、よくできたジョークのような発言で注目を集めた選手だ。
 集合訓練やプロツアー、超級リーグでの遠征などで、地元・上海にいる時間は本当に短い王励勤。彼の収入ならば住む場所はいくらでも選べるだろうが、果たしてこの一大パークタウンが、彼の引退後の住居となるのだろうか。ちなみにマンションはまだ建設中で、入居が可能になるのは来年12月31日の落成以降とのこと。

Photo上:王励勤、金メダルの副賞はさすがにスゴかった