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中国リポート

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☆08中国卓球クラブ超級リーグ・女子
●決勝第1戦
[遼寧鞍鋼 3-1 魯能・路安集団]
 唐イェ序 -5、-8、7、-3 馮天薇○
○郭躍 -9、10、12、7 李暁霞
○唐イェ序/常晨晨 9、2、3 李暁霞/彭陸洋
○郭躍 5、4、6 馮天薇

●決勝第2戦
[魯能・路安集団 3-2 遼寧鞍鋼]
 馮天薇 8、-5、-9、-9 郭躍○
○李暁霞 8、-11、7、1 唐イェ序
 李楠/彭陸洋 -6、-8、-8 唐イェ序/常晨晨○
○李暁霞 -7、11、-10、7、6 郭躍
○彭陸洋 8、3、-5、-11、8 常晨晨

●決勝第3戦
[魯能・路安集団 3-0 遼寧鞍鋼]
○李暁霞 6、4、-5、5 郭躍
○馮天薇 6、10、12 唐イェ序
○李暁霞/彭陸洋 -8、-4、10、8、7 唐イェ序/常晨晨

 2008中国卓球クラブ超級リーグ、女子優勝は魯能・路安集団。05年のシーズン以来、3年ぶり2回目の優勝を決めた。
 魯能・路安集団のホームである山東大学体育館で行われた第1戦は、トップで唐イェ序が「唐イェ序キラー」である馮天薇につかまり、先制点を奪われた遼寧鞍鋼だが、2番でエース郭躍が李暁霞を3-1で破る。この勝利で試合の流れは遼寧鞍鋼に傾き、遼寧鞍鋼が3番ダブルス、4番シングルスにストレートで勝利。魯能・路安集団も1-1となったところで、ダブルスに李暁霞を起用する思い切ったオーダーを組んだが、流れを食い止めることはできなかった。

 第2戦は遼寧鞍鋼のホームである鞍山市鞍鋼体育館での開催。郭躍のみならず、アウェーである李暁霞にとっても、故郷に錦を飾る一戦となった。観客の熱狂的な声援を前に、この両者が前半のシングルスで1点ずつ奪い、1-1で迎えたダブルスで遼寧鞍鋼の唐イェ序/常晨晨が李楠/彭陸洋を一蹴。11年ぶりの優勝に大きく前進する。
 そして4番で、再び郭躍と李暁霞のエース対決が実現。第1ゲームは郭躍が出足からリードして奪うが、第2ゲームは李暁霞8-3のリード、第3ゲームは郭躍6-2のリードから、ともにデュースに追いつかれるなど、どちらも試合の流れを掴み切れない展開。郭躍が第3ゲームを取って「優勝まであと1ゲーム」に迫るが、ここから開き直った李暁霞が逆転勝利。遼寧鞍鋼はラストでも、常晨晨が第4ゲームで3度のマッチポイントを奪われながらしのぎ、第5ゲームの出足で3-0とリードするなど、優勝への執念を見せたが、最後に力尽きた。

 運命の第3戦は、第2戦と同じく鞍山市鞍鋼体育館で行われた。トップは三たび郭躍と李暁霞の対戦。ラブオールの宣告とともにスタートダッシュをかけた李暁霞に対し、両親が観戦に訪れた郭躍はなかなか調子が上がらず。郭躍は李暁霞のミドルからフォアに曲がってくるサービスをうまくレシーブできず、李暁霞の3球目攻撃を浴びる。魯能・路安集団が大きな大きな先制点を挙げる。
 第2戦で優勝まであと一歩と迫った遼寧鞍鋼。それだけにこの第3戦では、気持ちの切り替えが難しかったのか。2番・唐イェ序は競り合いの中でミスが多く、馮天薇に0-3で敗退。3番ダブルスでも、第1戦ではストレートで完勝していた唐イェ序/常晨晨ペアが、李暁霞/彭陸洋ペアにゲームオールで敗れ、ホームでまさかのストレート負け。11年ぶりの優勝は夢と消え、超級リーグでは3度目の準優勝となった。

 両ハンドの重いドライブでラリー戦に絶対的な強さを発揮する李暁霞と、強力な3球目攻撃や台上強打の切れ味で勝負する郭躍。ダブルスでは絶妙のコンビネーションを発揮する親友、そしてシングルスでは永遠のライバルである両者の対戦が、今回の決勝の明暗を大きく分けた。これからも世界選手権や五輪の舞台で、ふたりは何度となく火花を散らすことになるだろう。

Photo上:エースの重責を見事に果たした李暁霞
Photo下:王楠が抜けた穴を埋め、エースとしてチームを引っ張った郭躍だったが…