☆「直通横浜」女子第1ステージ最終成績 S=シェーク/D=ドライブ
1. 郭躍(左S裏裏D/18勝2敗)
2. 張怡寧(右S裏裏D/17勝3敗)
3. 丁寧(左S裏裏D/16勝4敗)
4. 劉詩ウェン(右S裏裏D/15勝5敗)
5. 李暁丹(右S裏裏D/14勝6敗)
6. 姚彦(右S裏裏D/12勝8敗)
7. 李暁霞(右S裏裏D/12勝8敗)
8. 木子(右S裏表前陣/11勝9敗)
9. 郭炎(右S裏裏D/10勝10敗)
10. 常晨晨(左S裏裏D/10勝10敗)
11. 彭陸洋(右S裏裏D/9勝11敗)
12. 饒静文(右S裏表速攻/9勝11敗)
13. 范瑛(右S裏表カット/8勝12敗)
14. 曹臻(右S裏表速攻/8勝12敗)
15. 文佳(左S裏裏D/8勝12敗)
16. 王シュアン(右S裏表速攻/8勝12敗)
17. 楊揚(右S裏裏D/8勝12敗)
18. 周芳芳(右S裏裏D/5勝15敗)
19. 曹麗思(右S表裏速攻/5勝15敗)
20. 聶維(右S裏表速攻/4勝16敗)
21. 馮亜蘭(右S裏裏D/3勝17敗)
※11点制5ゲームズマッチで開催
2月7日に終了した「直通横浜」女子第1ステージの結果は、上記のとおりとなった。
リスキーな「四分制」を採用した男子よりも、番狂わせが多かったのは興味深い。現世界女王の郭躍、現五輪女王のワンツー・フィニッシュは順当だが、3位に18歳の丁寧、4位に17歳の劉詩ウェン、5位に18歳の李暁丹と10代トリオがベスト5に躍進。世界選手権団体メンバーの李暁霞は7位、故障を抱えた郭炎は9位に沈んだ。10位の常晨晨、11位の彭陸洋、14位の曹臻らは、5年ほど前には将来の中国女子の主力になると言われていた選手たちだが、王楠や張怡寧の壁を越えられないまま、世代交替の波に襲われている。そして17位の楊揚以下の5選手は第1ステージでの足切りが決定。この5選手の中には3人の世界ジュニアチャンピオン(馮亜蘭・楊揚・曹麗思)が含まれているのだが…。
ちなみに直通横浜の女子第1ステージに出場した21選手の平均年齢は20.8歳。最年長は張怡寧の27歳、最年少は劉詩ウェンと曹麗思の17歳だった(中国選手のプロフィールの誕生日はあまり当てにならないが)。李楠、陳晴らが国家チームを引退したため、21人の中にペンホルダーの選手はひとりもおらず、上位はシェークドライブ型の選手が独占した。ただひとりのカット主戦型である范瑛が、張怡寧を3-2で破って気を吐いたことを付け加えておこう。
それにしても、世界ランキング3位の李暁霞が7位に終わったのは一体どうしたことか。担当コーチの李隼は「李暁霞にはかなりプレッシャーをかけていったし、一試合一試合が世界選手権だと思ってプレーするように言った。しかし、彼女の悪い癖がまた出てしまったようだ。試合中に頭が空っぽになり、自分がどうプレーしたら良いか分からなくなってしまうんだ」とコメント。李暁霞には、07年フォルクスワーゲン中国オープンで金沢咲希(日本生命)に敗れたり、昨年12月のプロツアーグランドファイナルで金キョン娥(韓国)に敗れたりと、予想外の敗戦を喫することがしばしばある。こういった取りこぼしを国家チームの首脳陣は最も嫌う。
昨日11日にスタートしたITTFプロツアー・クウェートオープン、続けて開催されるカタールオープンには、1~6位の郭躍・張怡寧・丁寧・劉詩ウェン・姚彦、そして郭炎が派遣される。5位の李暁丹は今回の「直通横浜」で最大の「黒馬(ダークホース)」と報道されたが、エントリーの変更が難しいため、郭炎が出場するようだ。7位の李暁霞ではなく、9位の郭炎に決まったのは、「郭炎は故障を抱えて最後まで奮闘したから」というのが表向きな理由だが、李暁霞に対するひとつの試練なのだろう。王楠が引退し、巡ってきたチャンスをなかなか生かせない李暁霞、第2ステージで巻き返しはなるか。
Photo上:先月21歳になったばかりの李暁霞、苦闘が続く
Photo下:張怡寧をも破った18歳の李暁丹。李暁「霞」と李暁「丹」は明暗を分けた