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中国リポート

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 2月18日、中国バドミントン(羽毛球)協会の幹部交替会議が北京で行われた。同時に中国バドミントン協会創立50周年記念大会も開催。中国卓球協会は1955年に創立(ITTFへの加盟は1952年)され、今年で54年目を迎えるので、卓球協会のほうが少しだけ先輩ということになる。
 そして幹部交替会議では、国家体育総局の副局長である蔡振華が、新しく中国バドミントン協会の会長に就任することが全会一致で可決された。本来、幹部交替会議は4年に1回行われるのだが、北京五輪への影響を考慮して3年遅らせていたものだ。ちなみに、これまで11年間会長を務めてきたのも、卓球界の往年の名選手である李富栄(61・63・65年世界選手権2位)。バドミントン界のトップの座は、卓球界でバトンタッチされることになる。李富栄は名誉副主席の座に就く。

 現在、バドミントン界は国内でのクラブリーグ設立という重要課題を抱えている。蔡振華は「バドミントンのクラブリーグ設立に関しては、その他のリーグ(卓球やサッカーなど)を参考にして、決して焦ることなく、最善の制度を選択していくべきだ」と発言。卓球の超級リーグでの経験をもとに、バドミントンでもクラブリーグの設立に尽力する構えだ。今年10月の全中国運動会後に、初のバドミントンの国内リーグが行われる可能性が高いという。
 国家体育総局の下部組織である卓球・バドミントン管理センターで、一体となって管理されている卓球とバドミントン。卓球界から協会のトップが選出され、「バドミントン界に不満の声は上がらないのか?」という気にもなるが、卓球・バドミントン管理センターの主任で、北京五輪では卓球選手団の団長も務めた劉風岩はバドミントン界の出身。優秀な人材の登用で、双方の発展を目指すということか。

 蔡振華は、昨日26日から行われている中国卓球協会の幹部交替会議でも、現職の徐寅生会長に代わって中国卓球協会会長への就任が有力視されている。有力な対抗馬はおらず、「就任は決定的」という報道もある。すでに卓球界の枠を超え、中国体育界の有力幹部のひとりとなっている蔡振華。47歳と若いだけに、これからもまだまだ活躍の場が広がりそうだ。

Photo:精力的な活動を続ける蔡振華。そういえば以前、精力剤の広告にも出ていた…