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中国リポート

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☆☆☆ 07中国超級リーグ・女子第10節 ☆☆☆
[北京首創 3-0 重慶康徳遠景]
[上海電信理工 3-0 山東魯能]
[深セン長園新材 3-2 北大方正]
[八一工商銀行 3-2 江蘇麗華快餐]
[遼寧鞍鋼 3-0 河北金能]

◎江蘇麗華快餐、なんと遠い1勝。注目の一戦!
[八一工商銀行 3-2 江蘇麗華快餐]
○曹臻 4、-11、-8?、6、1 范瑛
 木子 -8、10、-7、2、-6 林菱○
○木子/李茜 6、-10、4、6 林菱/陳晴
 李茜 -8、-3、-6 范瑛○
○曹臻 4、5、-9、10 陳晴

 ここまで0勝9敗と魔の全敗ロードを行く江蘇麗華快餐と、開幕戦でその江蘇麗華快餐に勝った1勝だけの八一工商銀行(1勝9敗)。女子超級リーグの最下位決定戦となったこのカード。
 八一工商銀行の“八一”は、中国人民解放軍の建軍記念日である8月1日を意味する。解放軍の軍旗や徽章にもこの八一があしらわれている。この人民解放軍に、中国最大の銀行である中国工商銀行がスポンサーとなっているチーム。江蘇麗華快餐は、以前にも述べたが宅配弁当チェーンの麗華快餐がスポンサーだ。

 トップは八一工商銀行の曹臻(ツァオ・ジェン)と、江蘇麗華快餐の范瑛(ファン・イン)のエース対決。曹臻はバック表ソフトのミート打ちに威力がある右シェーク異質速攻型、范瑛はフォア裏ソフト・バック表ソフトのカット主戦型。異質速攻ながらパワーがあり、カット打ちをまったく苦にしない曹臻に対し、范瑛もよく粘ったが最終ゲームはワンサイドゲームになった。
 2番は05年世界選手権3位のベテラン林菱(リン・リン)が、木子(ムゥ・ズ)にゲームオールで勝利。木子は昨年のアジアジュニア3位の右シェーク異質攻撃型。「キノコ」みたいな名前だが、両親は普通に「李」さんだったのを、彼女の祖父が木子と姓まで変えてしまったらしい(ちなみに「木」という姓も中国にはある)。今シーズンは王楠や白楊を破っている。
 3番ダブルスは、この木子と李茜(リィ・チェン)(03年世界ジュニア優勝)の八一工商ペアが完勝。江蘇麗華快餐としては林菱をエースとして2点起用したいところだが、カットの范瑛とペン粒高攻守の陳晴(チェン・チン)のダブルスでは、守備的すぎて勝負にならない。4番手に99年世界混合複優勝の張瑩瑩がいるが、単複で0勝4敗とかつての力はないようだ。どうにも噛み合ないチーム編成が、今シーズンの低迷の原因なのかもしれない。
 4番で范瑛がストレート勝ちし、何とかラストまで持ち込んだ江蘇麗華快餐だったが、陳晴が競り負けてジ・エンド。これでついに10連敗となってしまった。目標は超級残留に切り替えるしかないが、とにかく一刻も早く今シーズンの初勝利を挙げたい。

 その他の試合。山東魯能はエース李暁霞がトップで帖雅娜に敗れ、上海電信理工に完敗。6勝4敗で優勝争いからは一歩後退。深セン長園新材は若きエース劉詩ブンがラストを締め、連敗を2で止めて優勝戦線に踏みとどまった。

Photo上:プロツアーでも4度の優勝を誇る八一工商銀行のエース・曹臻
Photo中:カット主戦型は、超級女子だと范瑛(写真)と王ティンティン(女+亭)しかいない
Photo下:ラストで敗れた陳晴。中国でのニックネームは「怪球手」