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中国リポート

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 一昨日の2月14日、中国は2010年の春節(旧正月)を迎え、中国全土が祝賀ムードに包まれた。2月13~19日の7日間は法定休暇(20・21日は振替出勤)となり、それに先駆けて延べ人数で25億人が大移動すると言われている。中国の企業、工場は完全にストップしてしまうため、日本の企業への影響も少なくない。

 福建省厦門市と江蘇省通州市でそれぞれ集合訓練を行っていた国家男子・女子チームもすでに訓練を終了。2月11日から選手たちには束の間の休息が与えられた。もっとも、明日17日からITTFプロツアー・カタールオープンがカタール・ドーハで行われるため、この大会に出場する男子の馬龍・王皓・馬琳・許シン・張継科・王励勤、女子の劉詩ウェン・郭躍・郭炎・丁寧・曹臻・姚彦の各6選手とコーチ陣は2月15日には北京に集合している(その他の選手は16日に集合)。男子の6選手はこのうち1名が世界団体選手権のメンバーから外されるサバイバル・バトル、そして女子はカタールオープンとクウェートオープンで連続優勝すれば、世界団体選手権の出場権が与えられる。日本のトップ選手が全日本選手権前の正月をゆっくり過ごせないように、中国選手もまた春節に羽を伸ばすことはできないのだ。
 そして国家チームの主力選手たちには、そんなハードスケジュールに追い打ちをかけるように、国家チーム・マネージャーの黄ピャオ氏から次のような「三カ条」が出されている。

壱「車を運転するべからず」
弐「暴飲暴食するべからず」
参「大酒を飲むべからず」

 この三つの「~べからず」は長く国家チームの選手たちに言い続けられてきたそうだ。暴飲暴食の後に重ねて大酒を戒めるあたり、よほど選手たちのお酒での失敗が多かったのだろうか? ちなみに壱の「車を運転するべからず」も、黄ピャオ氏が説明して曰く「現在でも飲酒運転が後を絶たないため、選手たちが運転している途中で飲酒運転の事故に巻き込まれ、思わぬ被害を受ける可能性もある」(出典:『成都商報』)。…結局三カ条ともお酒と無縁ではないようだ。
 昨年は国家男子チームで、春節の休暇前に体重測定が行われ、1キロ以上体重が増加した選手には罰金やランニングなどのペナルティが与えられている(中国リポート2009/02/13「国家男子チームの体重増はNG」参照)。世界ランキングのトップ10に名を連ねる選手たちへの訓告としては、いささか拍子抜けする内容のこの三カ条。現世界チャンピオンの王皓が、泥酔しての暴力事件に激太りと前科を重ねていることを考えると、致し方ないところかもしれない。

Photo:春節でのリバウンドが怖い王皓、コーチも目を光らせているはず