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中国リポート

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 3月10日から、黒龍江省ハルピン市の黒龍江大学体育館で行われている「直通莫斯科」。開幕に先立ち、3月9日に黒龍江大学体育館で「直通莫斯科」の記者会見、そして「国家男子チームが我が校にやって来た!(中国ピンパン球男隊走進校園)」と銘打たれたイベントが開催された。

 まず最初に行われたのは、国家男子チームのイベントの定番である「性別大戦(男子選手と女子選手のハンデマッチ)」。馬龍と王励勤が出陣し、黒龍江卓球協会に所属する女子選手2名と、3点ハンデの5点マッチで勝負。結果はなんと2試合とも女子選手の勝利。馬龍と王励勤、翌日の「直通莫斯科」に暗雲が立ちこめる…ことはもちろんなく、お約束の敗戦だ。
 続いては、王励勤・馬琳と学生たちが組むダブルス。学生相手にはもっと厳しいハンデを、ということで王励勤はラケットの替わりにプラスチックの丸いお皿、馬琳はフライパンで出場。馬琳のフライパンのグリップはさすがにシェーク。無理にペン持ちして手首を痛め、「直通莫斯科」を棄権したら劉国梁監督から引退勧告が下されるだろう。カット主体で防戦一方の馬琳ペアに対し、王励勤はお皿から嬉しそうにスマッシュを繰り出した。

 そして、完全に大学祭のノリと化した会場をさらに沸かせたのが、このイベントで出ずっぱりの王励勤と女子学生とのカラオケ。王励勤は国家チームでも随一と言われる美声の持ち主。08年北京五輪後に香港を訪れ、香港芸能界のスターたちと競演した際には、人気歌手のレオ・クー(古巨基)に「プロ並みの美声」と折り紙をつけられている。
 男と女が歌うということで(?)、選ばれた曲はまさかの「デュエット」。若手のトップ女優の趙薇(ヴィッキー・チャオ)を始め、幾つかのラブ・ロマンスが伝えられてきた王励勤だが、女子学生と眼も合わせない歌いっぷりはぎこちなさ満点。冷やかしの声が飛ぶ中、女子学生に導かれるように卓球台の周りを回る姿は、姉に手を引かれた弟のようだ。最後に女子学生に抱きつかれ、ニヤニヤしながら見守っていた劉国梁監督が爆笑する一幕も。
 「卓球もデュエットも楽しかった、とてもリラックスできたよ。明日はみんなに良い試合を見せたいね」(王励勤)。

 ちなみに王励勤がデュエットした曲名は「広島之恋(広島の恋)」。意外にも日本とつながりがある。広島を舞台に、戦争と原爆で傷ついた男女の悲恋を描いたフランス映画『ヒロシマ・モナムール(1959年公開/中国語題:広島之恋)』にインスピレーションを得て、台湾の歌手・張洪量(ジェレミー・チャン)が作った名曲。カラオケでおネエさんと歌うデュエットソングとして人気があるそうで、なかなか大胆な選曲ではある。

王励勤のデュエットなどを伝えるニュース映像はこちら↓
http://sports.joy.cn/video/1088238.htm

Photo:このマイクはカラオケ用ではありませんが…。王励勤の試合の結果などは、後ほど詳しくお伝えします!