スマホ版に
戻る

中国リポート

トップニュース中国リポート
★“華夏銀行杯”「直通莫斯科」男子第2ステージ
●準々決勝
馬龍 10、-11、5、-5、5 ハオ帥
陳杞 2、-14、9、-7、5 馬琳
張継科 4、11、6 王励勤
王皓 6、9、-9、9 雷振華
●準決勝
馬龍 6、-9、10、7 陳杞
張継科 2、-8、4、9 王皓
●決勝
張継科 10、-4、6、-9、11 馬龍

 「直通莫斯科」男子第2ステージは、第1ステージに続いて波乱含みの展開。北京五輪の男子シングルスで表彰台を独占した馬琳、王皓、王励勤が準決勝までに姿を消し、世界ランキング1位の馬龍も決勝で敗れた。世界団体選手権・モスクワ大会代表の2枚目の切符を手にしたのは張継科。世界選手権は07・09年大会に続き3大会目の出場、団体戦は嬉しい初出場。世界ランキングのトップ10のうち、6人が顔を揃える今回の「直通莫斯科」で、世界ランキング15位の許シン、同12位の張継科とランキングが低い選手から先に代表権を獲得している。

 カタールオープンでプロツアー33カ月ぶりの復活優勝を果たした王励勤は、「直通莫斯科」第1ステージとカタールオープン決勝で勝利するなど、これまで分が良かった張継科に準々決勝で完敗。第2ゲーム10-8で迎えたゲームポイントをものにできず、第3ゲームはノーチャンスのままストレート負けを喫した。
 王励勤とともに、モスクワ大会で6大会連続の世界団体戦出場を目指す馬琳も、第1ステージに続いて陳杞に惜敗。第2ゲーム以降はシーソーゲームの展開となったが、最終ゲームは陳杞5-3でのチェンジエンドから陳杞が一気にリードを広げ、逃げ切った。04年アテネ五輪、07年世界選手権とペアを組んでダブルスを制した馬琳と陳杞だが、勝者と敗者には厳然としたラインが引かれる。劉国梁監督の次のコメントが、国家チーム内の絶え間ない競争をよく現している「『不進則退(進まざれば則ち退く)』という言葉があるが、国家男子チームについて言えば『慢進則退(進むこと慢なれば則ち退く=歩み遅きは後退)』だ。王励勤と馬琳も進化していかなければ、チーム内の競争には勝てない」(出典:『新晩報』)。

 そして低迷が続く王皓は、準決勝でこれまで対戦成績では大きくリードしていた張継科に1-3で敗退。第1ゲームは2-0のリードから、張継科に11点連取を喫するなど、YGサービスからキレのある3球目攻撃を連発する張継科の前にペースを掴めないまま敗れた。「第1ゲームと第3ゲームは、リードされた後は完全に諦めたようなプレーだった。精神面が王皓の最大の問題だ!」(劉国梁監督)。王皓、完全復活の日はまだ遠いようだ。
 「直通莫斯科」男子の詳報、そして女子の結果も続けてお伝えします!

Photo:王励勤(上)と馬琳(下)、自力でモスクワ大会の代表権を勝ち取るまで、残されたチャンスはあと1回だ(写真は10年1月のITTFプロツアー・グランドファイナル)